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味噌汁 婆ちゃん 終わった恋  作者: 駒城亜樹
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5章 味噌汁しかない定食屋 ミズキ編

前々から来たかった西のとあるキャンプ場

川が流れ、近くには滝まであるらしい

(マイナスイオン万歳!)


長い時間電車に揺られ

私は少し疲れていた。


お腹もすいたな~

キャンプ場までだいぶあるし、どこがで食事でも取ろうかしら?


そんなことをぼんやり思いながら、キャンプ場までの道すがら、一軒の定食屋が目に入った。


中を覗くと誰もいない。

平日だし、こんなど田舎じゃ(失礼。)あまり人は来ないかと納得。


店に入ると

「いらっしゃいませ。お好きな席にどうぞ」

小柄で可愛らしいお婆ちゃんが奥から現れた。


私は窓際の席に着く

景色を見たかったからだ。

何だかんだで心は落ち込んでいた。


あ~あ

貴重な乙女の時間をあんな奴のために無駄にしてしまった。

はあーーーとため息


落ち込んでいたって仕方ない。

店主に声をかける

「スミマセン。メニューありますか?」


「うちには味噌汁しかないので、ありませんよ」彼女はニコニコと言う。


「え?ウソ」と壁を見渡す。

確かに、定食屋定番の貼り紙メニューがない。


まいったわ。

味噌汁しかない定食屋ってアリ?

と言うかこのお婆ちゃん、どうやって今まで店やれてこれたの?


様々な考えが巡るが、味噌汁しかないなら頼もう。


「じゃあ、味噌汁で。」

そう告げて、景色を見る。


男性客が1人来た。

アウトドア向けの服装してたから、近くの川か民宿に行く人かしら?


目の端で観察してると

味噌汁がきた。


お椀を覗く

「.....ない、中身」

味噌汁の「汁」しかない。


「スミマセン、中身は?」

困惑顔の私。


「まあまあ、どうぞ1口」

ふんわりとすすめてくるお婆ちゃん。


えーーー。

困惑しながら1口すする。


と、「え?」

味がする。正確には懐かしい味。

そうだ!祖母の味。なめこの味噌汁だわ。


「え?どうして?」

私は顔を上げる。

すると景色が変わっていた。

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