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22.寡黙キャラほんと喋らない


「まあそんなわけで、ルイには初めから気付かれたんだよね」

 

 警備員に歌が聴こえてなくて良かったよ、とレイヤードは苦笑いを浮かべた。

 いきなり脳内を駆け巡った謎の歌…もといハブガのOP。さらに前世が平凡な大学生だったこと、そしてやり込んでいた乙女ゲームの攻略キャラクターに自分が転生しているという状況に、感情の制御を徹底してきたレイヤードでもさすがに狼狽えたのだという。

 そしてそんな彼の異変に、幼い頃から誰よりも近くにいるルイ先輩が気付かないわけがないのだ。

 

 愛の力ですね、という言葉は飲み込んで、なるほど、と当たり障りのない相槌をうった。

 それにしても。

 

「寡黙キャラほんと喋らない」

 

 呼び出されてからレイヤードの説明が終わった現時点まで、ルイ先輩は一言も喋ってない。

 思わず出た言葉に、レイヤードが軽やかな笑い声をあげた。

 

「恥ずかしいんだよ」

 

「え?」

 

 恥ずかしい?ルイ先輩が?

 人見知り設定なんてなかったはずだけど…

 

「クレナはハーバリアンだったから、ルイの昔のこと知ってるでしょ?」

 

「あ、泣き虫でおねしょ…」

 

 言った途端にガシャンと音がした。

 どうやらルイ先輩がラックに足をぶつけたらしい。

 衝撃でティーポットから溢れた紅茶を拭くルイ先輩の表情は無表情だけど、頬が赤かった。

 

「え、尊い」

 

「尊いよね」

 

「それくらいにしないとクッキーお出ししませんよ」

 

 ルイ先輩が軽く眉を寄せて放った制止の言葉は、正直可愛すぎて悶えたのだけど、クッキーは食べたかったのでお口チャックすることにした。

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