鏡
人は人の鏡である
そんな言葉を聞く。嫌と言う程。
嫌だ嫌だと思っていても、目の前のその人は醜く、卑しく、それでいて、たまらなく私を不快にさせる。
人は人の鏡である
そんな人を見る。嫌と言う程。
好きだ好きだと思っていても、目の前のその人は美しく、高潔で、それでいて私に近寄らない。
人は人の鏡である
嫌いだった人は、どこかへ消えた。
好きだった人は、すり寄って来た。
でも、嫌いだった人は憎めなかった。
好きだった人は煩わしくなった。
人は人の鏡である
そんな人生を知る。嫌と言う程。
嫌だ嫌だと思っていた人も、好きだ好きだと思っていた人も。もう居ない。
人は人の鏡である
私は、人では無くなった様だ。
共感して頂ければ幸い。