表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔王の息子に転生したら、いきなり魔王が討伐された  作者: 空雲
終章 世界の終わりと創世の伝説
239/263

239 食あたりしそうなショックな出来事

 メリクル神父から得た情報は、事前に想定していたよりも多かった。

 そしてエリッセン大聖堂に重要な情報がありそうなことが分かった。

 そうなると・・・行くしかない。

 しかしその前にやっておくことがある。


 僕はカイデウスさんと帝国周辺のクルセイダーズの対処を話し合った。

 現在帝国は、フェイベル王国周辺から侵攻してくる部隊の対処に追われている。

 帝国国境の砦は既に落とされており、かなりの広範囲にわたって防衛しなければならない状態になっている。

 しかも一部の情報によると、大量のゴーレムや神鳥以外の神獣が出没しているという。

 そして砦周辺ではクルセイダーズの主力が投入されており、この前レイネスの部隊が戦ったのとは比較にならないほどの数のようだ。


 現時点ではレイネスの兵力が少なすぎて、帝国軍の援護にいけるような状態では無い。

 こちらで撃てる援護射撃は、帝国の周辺の国々に入り込んだクルセイダーズに対する嫌がらせだ。

 飛行船という機動力を生かし、プチプチと遠距離攻撃を仕掛け、反撃される前に撤退という流れを繰り返す。

 これで帝国の防衛線がエンプティモ周辺に集中しやすくなるはずだ。


 いつの間にかレイネスの戦闘指揮官となったカイデウスさんは、嫌がらせミッションの計画を立てる。

 僕の方は、情報収集のためエンプティモに向かうことにした。

 そしてその計画をエリッタとリプリアに伝える。


「オキ・・アグレト、正気なのか?

 今のアンタは弱々なんだよ。

 昔みたいなつもりで出歩いたら、ナイフの一本であの世行きなのは分かってる?」


 エリッタが声を荒げる。

 弱々か、地味にショックだ。


「アグレト様、わたくしも同意見です。

 危険は慎んでいただきたい。」


 リプリアも僕がエンプティモに行くのを反対する。


「別に戦いに行くわけじゃ無いし。

 そうだ、ジェイエルに護衛をしてもらう。

 戦闘部隊の方では持て余しているみたいだし、こういう時こそ役に立つはず。」


 ジェイエルなら危険察知能力も高い。

 そしていざという時に、危険を粉砕しながら逃げることも出来るだろう。


「ジェイエル様ですか。

 確かに彼が護衛に付くなら・・・。」


 僕が意見を変えそうに無いと察したリプリアは、ジェイエルの名を出したことで渋々折れたようだ。


「アタイも行く。」


 エリッタが言う。


「え?

 ジェイエルで戦力は足りているけど。」


 確かにエリッタも強い。

 最近ますます強くなっているようだ。


「アグレトとジェイエルが組んだら、絶対ろくでもないことをしそうな気がする。

 アタイが無茶しないように見張る。」


 一番ろくでもないことをしそうなエリッタに言われると、相当にショックだ。


「わたくしも同行したいところですが・・・。

 エリッタ任せましたよ。」


 リプリアは裏の仕事が忙しい。

 彼女が抜けると、レイネスの情報収集力はガタガタになってしまう。


「大船に乗ったつもりで任せとけ。」


 エリッタは泥船から大船に船種を変更したようだ。

 山に登る船で無い事を祈りたい。


 こうして僕はエンプティモへ情報収集に旅経つことになった。









 泥船無双だ。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ