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魔王の息子に転生したら、いきなり魔王が討伐された  作者: 空雲
7章 次への引き継ぎと暗躍の者達
201/263

201 空からそら来た他人の空似?

本日二話目です。

7章最後になります。

 魔術師部隊が神鳥に魔法で迎撃をかける。

 もちろん魔法はかき消えて何のダメージも入らない。

 ゴブリン部隊が弓を射かけるものの、ほとんど当たらない。

 多少当たったとしても、ほとんどダメージになっていない。


 神鳥は急降下し、魔領軍を吹き飛ばしていく。

 そのままクルセイダーズが攻勢をかけてくるかと思ったら、いったん引いて完全に陣形を組み直していた。

 ゴーレム達もこちらを包囲するように移動する。

 そして神鳥が退却するためのルートを塞ぐ。


 詰んだ。

 もはや逃げることすら不可能だ。

 相手は私を誘い出して逃げ道を塞げばそれで勝ちだったのだ。

 まんまと策に填められた。


 神鳥が甲高い声で鳴いた。

 それを合図とするかのように、ゴーレムを先頭にしてクルセイダーズが突撃を開始した。


 突然聞こえる爆発音。

 音のした方向を見ると、神鳥の一匹だったものが原形を止めること無く破裂していた。

 そしてクルセイダーズの方へ笛のような・・・ロケット花火のような音が聞こえる。

 しばらくするとバタバタと倒れ出すクルセイダーズ。

 何が起きたのか全く理解できない。


 再び爆発音が続く。

 ゴーレムの足が粉々に吹き飛ばされ、稼働不能になる。

 雷のように轟音がとどろき、雨のように落ちていく神鳥。 


 魔領軍でもクルセイダーズでも無い複数の人影が見えた。

 迷彩服のようなものを着ている。

 破裂音をまき散らしながらこちらに近づいてくる。

 凄まじい剣撃でゴーレムを砕いている人物もいた。


「味方・・・なの?」


 気が付くと空には飛行船のようなものが浮かんでいた。

 本当に何がどうなっているのか分からない。

 一つ確実なのは、敵軍が完膚なきまでに掃討されているということだ。


 迷彩服の一人がどんどんこちらに近づいてくる。


「魔王アリス、クルセイダーズの所にいる魔領軍を風上に撤退させて。

 このままだとそっちにも被害が出る!」


『エリッタ!』


 ルディンが頭の中で叫んだ。


「ルディン、彼女は知り合いなの?」


『うん、味方だよ。

 アリス姉ちゃん、エリッタの指示に従って。』


 私は味方に対して、クルセイダーズから風上に距離をとらせた。


 ゴーレムはことごとく破壊され、神鳥は半数が討伐され半数が逃げ出し、クルセイダーズはほぼ壊滅状態だ。

 気が付くと三百人程度の迷彩服の人物達が辺りに展開していた。

 魔領軍には迷彩服には攻撃しないように指示を出してある。


 何が何だか分からないうちに勝った。

 負けると思っていただけに、半端ではない脱力感だ。


 ふと見上げると飛行船からパラシュートが見えた。

 一人の人物が降りてきた。

 そして不格好に墜落する。

 その人物は私の姿を確認すると、微笑みかけてこう言った。


「ははは、お待たせ。」


 私は目を見開いた。


「そんな・・・嘘。」


 知っている人物だった。

 あまりの驚きに心臓が止まるかと思った。

 しかし私の心臓は、止まるどころかその動きを激しくする。


 彼だ、転生する前の彼だ。




 




 逆転無双だった。


ここから再び主人公が切り替わります。

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