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魔王の息子に転生したら、いきなり魔王が討伐された  作者: 空雲
7章 次への引き継ぎと暗躍の者達
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183 骨折り損の方ね

 私は色を変えながら煙を闘技場にばらまく。

 そしてグレバーンの攻撃が来る直前のタイミングで場所を移動する。

 私がいた場所に爆発が起こる。

 時間を戻す前と同じ攻撃だった。


 攻撃は問題なく回避した。

 私は煙の動きに注視する。

 あった、明らかに空間の接合がおかしい場所が。

 

 私は煙を使う直前まで時間を戻す。

 既に場所は分かっている。

 逃げる時間は与えない。

 今度は小手調べでは無い、本気の魔法を発動させる。


 自分の上空に巨大な光の球を5個生成する。

 光の球は一個でもこの闘技場を吹き飛ばす程度の威力はある。

 本来であれば一発作るのに、上位レベルの魔術師が数人集まって時間をかけて行使するような魔法なのだ。

 私の魔術回路の構成能力は、このレベルの魔法でも一瞬で編むことが出来る。

 さらに賢者の杖の力で同時に作れる弾の数が倍増しているのだ。


 光の球は目的の位置へ向けて飛んでいく。

 そして五つの球は前後左右上からの同時攻撃となり襲いかかる。

 空間操作によって少なくとも二つは私の方へ飛んでくることになるだろう。

 それも織り込み済みだ。


 魔法が目的地に到達する。

 そして予想通り、私の元へ二つ飛んできた。

 つまり三つは命中したと言うことだ。


 既に私は回避場所を作ってある。

 場所は地中だ。

 神の力と思われる魔法無効化エリアは地中には作られていなのが幸いだった。

 問題なく魔法で穴を空けることが出来た。

 私は穴の中に入り、上方向に集中的に魔法障壁を展開する。

 巨大な光の爆発が起こる。


 私は無傷だった。

 吹き飛んでガタガタになった地中から抜け出し、そして魔法が命中した地点を見る。

 グレバーンが立っていた。


 辺りの土がえぐれているにも関わらず、グレバーンの周囲だけ元の状態のままだ。

 魔法障壁の力だろう。

 しかしグレバーンはボロボロの服、そして頭から血を流し、右腕がおかしな方向へ曲がっていた。

 グレバーンは左手で右腕を掴み引っ張った。

 ボキッと言う音が闘技場に響く。

 右腕の向きが治った。


「参った。

 余の負けだ。

 ここまで圧倒されるとはさすがに思わなかったぞ。」


 グレバーンが私に声をかけた。


「お父様、それは私の勝ちということでよろしいのですか?」


 私は聞く。


「余が負けたのだ、それは当然であろう。」


「では魔王をお譲りいただけるのですか?」


「ああ、これからはお前が魔王を名乗ると良い。」


 グレバーン・・・父は私に微笑みを向けた。


「お父様・・・。」


「その年でその力。

 姉上がお前と同じ年の頃は、まだ魔法を多少覚えた程度であったというのに。

 アリス、お前が姉上を超える日もそう遠くは無いだろう。

 だがその力を持ってしても、いずれお前は窮地に陥ることになる。」


 父は私に忠告した。


「どういうことですか?」


「いずれ分かる。

 そして必ず助けが来るだろう。

 姉上の残した最後の駒だ。

 その時は、その者と力を合わせていけば必ず良い結果となるはずだ。」


 そう言うと魔王グレバーンは倒れた。

 私の魔法のダメージのせいでは無い。

 直前に胸から光り輝く刃が突き出ていたのだ。









 魔王は無双では無かった。


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