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魔王の息子に転生したら、いきなり魔王が討伐された  作者: 空雲
6章 魔王の息子と最後の無双
169/263

169 急襲されたので吸収してみた

 この前に帝国首都トレンテで戦ったような素人とは明らかに違う。

 魔力感知でおおよその場所は掴んだけれど、目視で確認できない。

 僕はボロ剣に手をかけ、素早く対応出来るように構えをとる。


 ・・・やはり次の攻撃が来ない。

 この状況は精神的にけっこう辛い。

 相手の作戦だろうか?


 もう一度、魔力探知をかける。

 三人引っかかった。

 え、三人?

 人数が減って逆に不安になる。


 三人の位置を考えると、逃げやすそうな場所が二カ所ある。

 どちらから逃げるか。

 僕は駆け出す。


 僕は一番魔力量の多い人物の方へ向けて距離を詰める。

 まあ、逃げやすそうな場所は罠だよね。

 きっと、いなくなった一人が待ち伏せてでもしているんだろう。


 そして一人を肉眼で確認した。

 質の高そうな革装備で剣を持った魔族の男だった。

 いきなり攻撃してきたのだ、反撃しても文句は無いだろう。


 僕は腕の一本をもらうつもりで切りかかる。

 相手は反応できない。

 そして僕は・・・すっころんだ。


 神の残滓で脚力を強化していたのが仇になった。

 何かに躓いたのだ。

 そして剣を持った魔族の男は、僕がすっころんだところでようやく反応した。


 剣では無く魔法で攻撃してきた。

 魔法の種類は炎弾だった。

 最初に攻撃してきた人物とは別人なのかも知れない。


 僕は用意しておいた魔法を発動した。

 魔力吸収に特化した闇魔法だ。

 虚数は混ぜていないので、ギスケに禁止された禁呪じゃないよ。


 炎は僕の展開した闇魔法に吸収される。

 そして僕の魔導を逆流して、魔力がチャージされる。

 いつもと流れが逆なので、ちょっとピリピリするけれど、これは便利かも知れない。

 たぶん吸収限界を超える魔法に使ったら、僕の魔導がズタボロになる可能性があるけど。


 男は炎弾を連射してくる。

 たぶん僕が展開している魔法を防御魔法だと思っているのだろう。

 削り取るつもりなのだろうが、残念ながら僕の魔力が回復するだけだ。

 そして僕は立ち上がる。

 何かに躓いたはずなんだけど、それっぽい物が無い。

 もしかして見えないワイヤーでも張っているんだろか?


 横から矢が飛んでくる。

 闇魔法を維持しつつ、ボロ剣で叩き落とす。

 相手を確認する。

 ボウガンを持った男だ。

 そして矢には魔力で符呪された気配があった。


 今度は上の方から魔力の気配だ。

 光の球が大量に降ってくる。

 そして僕を中心に辺りを吹き飛ばす。

 巻き起こる砂煙。


 僕に着弾した分は全て魔力として充電することに成功した。

 しかし少し埃を吸ってしまい、もう少しで咽せてしまうところだった。

 隙が出来るので、ぐっと我慢する。


 煙が晴れる。

 さっきの魔法で僕を仕留めたと思ったのか、何のダメージも受けていない僕を見て驚きの表情を見せる。

 隙だらけだった。

 僕はチャージされた魔力を使って、風と炎の複合魔法を周囲に向かって放った。

 周囲に加熱した風を巻き起こす。


 目視出来る場所にいた二人を吹き飛ばすことに成功。

 直撃を食らった二人が転がっていく。

 そして彼らの皮膚が真っ赤に腫れ上がった。

 致命傷にはならないが、行動に制約を受けるレベルでかなり痛い。


 さっきの炎弾と光魔法で3%ぐらい魔力が回復し、今の魔法で1%ぐらい使ってしまった。

 差し引き2%回復。

 もっと魔法攻撃してこないかな。









 魔力吸収無双だった。


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