第4章:中盤バトル – 環境×能力の戦略
大会は中盤に差し掛かり、会場の空気は緊張で張り詰めていた。
ユウキは体力と精神力の残量を意識しながら、仲間と連携のタイミングを探る。
前回の小さな挫折が頭をよぎる。失敗の記憶は、冷静さを奪いかけるが、逆に今は慎重さを増す要因にもなっていた。
対戦相手は以前とは違い、環境を利用するタイプの能力者だ。
屋上の障害物を操り、風や光を巻き込んで攻撃を仕掛けてくる。
ユウキは目の前の状況を瞬時に分析する。
「障害物の位置と風向きを考えれば、あの隙が生まれる…!」
アカリが未来予測を駆使し、敵の次の動きを読み切る。
二人の連携は初戦よりも正確になり、かつ柔軟さを増していた。
ユウキはカードを引き、ドロウスキルを発動する。
風刃が障害物を利用して迂回し、敵の意表を突く。
同時に、仲間の支援範囲を広げるための微調整も行う。
失敗すれば代償が跳ね返る緊張感の中、体力と精神力はぎりぎりのラインで消耗する。
戦いの最中、ユウキの心理も揺れる。
「ここで失敗したら…仲間に迷惑が…」
焦りと恐怖が混ざるが、アカリの冷静な指示がその迷いを打ち消す。
二人の動きは、心理的信頼と戦略計算が融合した連携そのものとなる。
敵の攻撃が激しくなるたび、ユウキは戦術を修正する。
風刃を軌道変更し、障害物を盾に、仲間の回避行動をサポートする。
この戦闘は単なる力の勝負ではなく、環境と能力、心理と戦略の総合力が試される場だった。
戦いの終盤、背後の影が再び現れる。
「なるほど…成長したな」
影の存在は、今回のバトルでの勝利や失敗を静かに見守り、次の試練への布石を残す。
ユウキは拳を握り、深く息を吐いた。
「まだ道半ばだ…でも、ここまで来られた」
勝利の実感と、消耗の重さ、仲間への責任感が同時に心を満たす。
この中盤バトルで、ユウキと仲間たちはさらに成長した。
連携の精度、心理的判断力、環境利用の戦略――全てが次の戦闘への糧となる。
そして背後の影の存在は、次章での更なる試練を予感させる。




