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色んなやつに戦わせるカオスなバトルロワイヤル第2弾。
―――荒廃したショッピングモール跡地の中央。
8人の異常な存在たちが円形に並んでいた。
誰もが口を閉じている。張り詰めた空気。静寂。
その中で、少年Kがバットを握りながら、静かにこう言った。
「……俺が一番ヤバいって、証明する」
【登場人物】
少年K(出身地雛見沢):同じ学校の女子2人とその女子の叔父をバットで殴り殺した男。
イッテルビウム(本物のホンモノの本物の父親):元素の祖。概念の親。
伊◯誠:伝説の“Nice boat”を背負う情念の亡霊。
たくみテニス:全てを振り抜いて勝つタイプ。
佐保田:ガンダム型かき氷で抹茶あんこを生成する謎兵器持ち。
町村:生きた地形。動かないが圧ある。
フェミ(デカルトベーコンアリストテレス):論理三銃士を従えるメンタル核兵器。
貴方(人類すべての自由意志):この世界の“選択”そのもの。
【開戦:振り抜け、K】
貴方がそっと目を開いた。「これが、お前たちの選択か」
少年Kがバットを肩に担ぎながら言い放つ。
「選択なんざ知らねぇよ。俺はただ……振り抜くだけだ!!」
ズドォォォン!!
一発目、たくみテニスに飛び蹴り。
テニスボーイ、開幕から崩れ落ちる。
「ちょ、テニスのルールじゃないって!!!」
「これは人生の試合だろォがッッ!!!」とKのバットが唸る。
【哲学 vs 抹茶】
「この試合、勝ち負けではない。問いかけだ」
フェミが語る。「お前は、なぜ存在している? なぜガンダムで、なぜ抹茶なんだ?」
佐保田がキレる。
「てめぇ、あんこの尊厳を否定すんなよォォ!!!」
ガンダムかき氷発射! 哲学書が霜でふやけてベーコンが凍る!
「アリストテレス、動きが鈍ってるわ!!」
「くっ…氷菓子にやられるとは…!」
フェミ沈黙。哲学、抹茶に敗北。
【Nice boat進水】
「ふふ……やっぱり争いは、心を壊すね……」
伊◯誠がゆっくりと“Nice boat”を押しながら登場。
霧が広がる。
気づいたら誰かが誰かを刺しているような雰囲気になる。
「やめろ……この展開は……ッ!!」
少年Kがバットを握り直す。「俺ですら引くレベルだぞ!!」
「でもお前…似たようなことしてるよね…?」
空気が凍る。
Kの手の中で、バットが燃え始めた。
「このボート、沈めるしかねぇな」
ホームラン。
ボート、一発で粉砕。Nice boat、クソ早退場。
【バオバブ激震】
町村が静かに根を張り始める。
「この争いに、意味はあるのか……?」
意味はない。だからこそ、Kは振る。
「うるせぇぇぇぇええええ!!!!」
少年Kのバット、バオバブの幹にフルスイング。
結果:バットが折れる。木は無事。
「えぐい。なにこの防御力」
町村は動かない。勝敗すら超越している。
【自由意志 vs 元素の父】
そして残ったのは二人。
イッテルビウム(本物のホンモノの本物の父親)
貴方(人類すべての自由意志)
「私は全てを創った。バットも、お前の選択肢も、ボートも、テニスも」
「だが選ぶのは俺だ。殴るかどうかも」
貴方が拳を握る。イッテルビウムが空間そのものを操作する。
全宇宙の論理が崩れ――
そこへ、割って入る最後の影。
【少年K、最終フォーム】
「バットは折れた。じゃあ、次は……俺の意志で殴るしかねぇよなァ?」
素手のK、暴走モード突入。
「選択? 創造? 知らねえよ。**目の前の奴をブッ飛ばす。**それが俺の世界だ!!」
渾身のストレートが、概念すら殴る。
「オレの名前は――」
「いや、お前“少年K”で登録されてるから」
「うるせぇッッ!!!」(バキィィィィィン!!!)
【エピローグ】
戦いの跡地。
ガンダムかき氷だけが静かに稼働し続け、抹茶あんこを生成していた。
少年Kは一人、そのかき氷を食べながら呟く。
「バット、やっぱ便利だったな……」
遠くでバオバブが「わかる」と言った(風の音だったかもしれない)。
完