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色んなやつに戦わせるカオスなバトルロワイヤル第12弾。
プロローグ:混沌の呼び声
それは唐突だった。
世界中の空がねじれ、歴史書が燃え、元素周期表が泣いたその日。
「――選ばれし者たちよ、集え……『無限政拳闘技場』へ……!」
突如、時空を超えて集められた16人。
犬養毅&原敬(庶民と義憤の鉄拳)
田中角栄&竹下登(土建コンビ)
鳩山由紀夫&菅直人(漂流民主)
細川護熙&森喜朗(文化と混乱の融合体)
イットリウム&ストロンチウム(周期表の猛者)
僕(上であり神)&私(髪であり紙)(概念存在)
洪秀全&安禄山(歴史級クーデター)
吉田茂(単独突撃老将)
リングは天空に浮かび、床は憲法、天井は予算書、観客は幽霊議員10000人。
マイクを握ったのは、坂本龍馬の魂であった。
「みんなァ~~~、血ィぃぃ見せろおおおお!!!」
鐘が鳴った。
第一章:殴打開幕、地鳴りの序曲
田中角栄:「地盤!カネ!拳!いくぞォ!」
竹下登:「俺たちのコンクリート魂を見せてやる!」
二人が地面を殴るたび、国土が2cmずつ拡大する。
そこへ飛び出したのが、イットリウム&ストロンチウム!
イットリウム:「計測不能な硬度……これが“本物”だ」
ストロンチウム:「光も、拳も、放射するのみッ!!」
バキィッ!!ドゴォオオッッ!!!
田中角栄、殴られて30年分の汚職データが吹き飛ぶ。
竹下登:「バブルが……崩壊するッッ!」
→即・脱落。
第二章:理想主義、空中分解
鳩山由紀夫:「全てを友愛で……!」
菅直人:「原発が吹き飛んでも俺は現場に行く!」
→空中でぶつかってそのまま爆発。空間が「友愛エネルギー」で一瞬だけ温かくなる。
→無言の自滅。
第三章:文化と混沌のミックスジュース
細川護熙:「見よ、この陶器を……」
森喜朗:「君の発言は失言ではなく“芸術”になる」
→全員がポカンとしている間に、茶を点て始めた細川が真剣白刃取りで森を投げ飛ばす。
→味方に自爆されて脱落。
第四章:歴史の暴走、洪&安
洪秀全:「天国の設計図を投げつける!」
安禄山:「わしの体重は国家予算級だァァ!」
→鉄の札束でリングを叩き割る。
吉田茂:「バカヤロォォォッッ!!!」
→単独で突撃。3人まとめて爆散。
吉田、煙の中から立ち上がり……
吉田:「……足をくじいた。帰る」
→去る。
第五章:犬養と原、静かなる決意
犬養毅:「……みんな、拳に頼りすぎじゃ」
原敬:「庶民の怒りを知っとらんのじゃ」
彼らは無言で前進。拳は一切振るわず、
ただ、真正面から敵を見るだけ。
観客席が静まる。
龍馬の魂が震える。
「……この空気……どこかで……見たぜよ」
第六章:概念 vs 元素
残るは三組。
僕&私(概念)
イットリウム&ストロンチウム(物質)
犬養&原(人間)
概念と物質が激突。
「我々は既に“意味”を超えた!」
イットリウム:「構造上、勝ち確定。」
私:「紙に書けば勝利だ。」
→紙がリングに広がり、書かれた言葉が現実になる。
「勝者:僕&私」
だが、その文字の上に――
犬養毅が靴で乗った。
ビリビリビリッッ!!!
犬養毅:「勝利ってのはな、書くんじゃねぇ。勝ち取るもんなんじゃァァ!!」
原敬:「お前ら、戦場に庶民立たせたらどうなるか……忘れたんかァァ!!」
原の拳が紙を叩き割る。
ストロンチウム:「な……なぜだ!?」
イットリウム:「そんなこと……周期表に……載ってない……!!」
→元素、沈黙。
第七章:最後の一撃
概念存在「僕」、最後の足掻き。
僕:「この世界の理は、我の手の中に――」
ズドォンッ!!!
犬養毅の拳が脳天に直撃。
僕:「うああああああああああああああ!!!」
概念が、砕けた。
エピローグ:庶民の勝利
犬養毅:「これが……ワシらの政治じゃ」
原敬:「拳じゃない。心で、殴ったんだ」
リングは崩壊し、全員が消えていく中。
坂本龍馬の魂が、涙を流していた。
「……おまんら、最高ぜよ……」
─完─