5話 情報
遅れてすいません。
情報が多いいですが、お楽しみ頂けると幸いです。
食堂では、お昼前だったのが良かったのか人もほとんどおらず、すんなりと昼食を食べ終わった。
その後図書館に行き、この大陸の事が書いてある本や興味がある本を探して読んだ。
読もうと思っていた本をすべて読めた訳ではないが、意外と重要そうな記述がいくつかあった。
1.大陸には7つの国があり、それぞれの国には7つの大罪の職業を持った、モンスターがそれぞれ1体封印してある。しかし、詳しい封印場所は分からない。
これは前の勇者が封印したと言っていた話の続きみたいなものだな。
どの国にどの様なモンスターが封印されているのかは分かるが、どのモンスターがどの大罪かは推測の範囲を超えない。
この国を例にすると、アスガルに封印されたモンスターは戦闘時短時間だが周りを動けなくしたり、モンスターが何処かに逃げた後、野営などをするとモンスターと戦闘をした兵士達が自身の仕事をしなくなったりしたそうだ。
この事から、怠惰又は暴食、少し苦しいが嫉妬では無いかと考えた。
それと何故詳しい封印場所が分からないのに封印が弱まっているのか分かったのかと言うと、国には特殊な魔道具がありそれで分かったらしい。
2.俺の職業であるカード使いは俺がスキルの検証で分かった事は本来出来ない。
これは職業をまとめてある本から分かったのだが、本来カード使いとはカードを使って日本で言う所の大道芸をするような職業なのだ。
カード操作は使えるようだが、俺が持っているスキルカード制作やカード開放は使えないと思われる。
ここで何故俺はカード制作やカード開放を使えるのかと言う疑問が出て来たが、これ以上の事は図書館の本には書いていなかったのだ。
なので異世界から召喚されたから使えるのか。
と言う何ともご都合主義な考えで納得しておいた。
3.スキルは基本7までしか上がらないが極めし者はこれに当てはまらない。
これはそこまで重要ではないと思っていたのだが、ある本が俺にこれは重要だと気づかせてくれた。
それは7つの大罪のモンスター………いちいち長いな、もう7大モンスターで良いか。
その7大モンスターを封印した勇者は、極めし者でスキルレベルはMAXと言う事だ。
さてどういう事かと言うと、スキルレベルは1~MAXまでの十段階で、俺の言語理解はレベルMAXだ。
何故レベルMAXなのか、まあ異世界から来たからと言うのもあるだろうが、極めし者でも無いのにスキルレベルが7を超えている。
つまりスキルが7までしか上がらないのは異世界人である、俺達にも当てはまらない可能性があると言う事だ。
これに気づけたのは大きい。
何せスキルレベルはスキルを反復して使う事で上がるからだ。
今から城を抜け出すまではバレないようにスキルレベルを上げるとしよう。
この3つが、分かった頃には外は暗くなっていた。
「さて、とりあえず今日は終わりにしてスキルレベルを上げるか。」
横田の部屋
「魔力は1回復するのにかかる時間は30分位かな。まあ、レベルが上がれば変わるかもしれないけど。図書館では回復する度にやってたからカード制作とカード開放はレベルが上がったな。」
横田 流空 17歳
職業 カード使い
Lv.1
体力 5/5
魔力 3/5
攻撃 5
魔攻 5
防御 5+1
魔防 5
素早さ 5+2
スキル
カード制作2 カード操作1 カード開放2 言語理解MAX
「ん〜?スキルレベルは上がったけど何か出来るようになったのか?」
ん〜?あれ?
何かカードを2枚出していた時の圧迫感が消えてるな。
もしかして、3枚以上出せるようになったのか?
やってみるか。
カード制作!!
「やってみるものだな。」
カードを同時に4枚出す事が出来た。
つまりカード制作は2枚が上限では無く、2×スキルレベルという事だろうか。
もしかしたら、これに俺自身のレベルも入ってるかもな。
まあ、これは俺のレベルが上がってからか。
さてカード制作でカードを同時に作れる枚数が増えたならカード開放も何かありそうだな。
確かカード開放では元に戻せる枚数は一枚ずつだったな。
もしかしてカード開放では2枚同時に元に戻せるとか?
いや、そんな感じがしないな。
2枚同時に元に戻せる感覚がない。
ならなんだろうか、う〜ん。
分からん、また今度で良いかな。
そんな感じでスキルの確認をしていると兵士が部屋に来た。
要件は何かと聞くと兵士は、
「1週間後に勇者様達がダンジョンを攻略する事になった。よってお前もそのダンジョン攻略に参加するように。」
だそうだ。
攻略するダンジョンは無力のダンジョンだそうだ。
このダンジョンの情報も調べるか。
それにしてもダンジョン攻略まではもう少しかかるかと思ったんだがな。
まあ、聞く限り攻略するダンジョンは難易度が低いそうだから大丈夫だろ。
そうだ。
このダンジョン攻略はいい機会ではないだろうか。
城を抜け出すのではなく、今回のダンジョン攻略で逃げるか?
そうと決まればダンジョン攻略までに準備しないとな。
ちなみにダンジョン攻略と言う事で武器、防具、俺が持つ荷物等も渡された。
これで武器、防具のカード制作を試せるな。
1週間後
この1週間はいじめと図書館、後はスキルレベルアップのためのスキル使用、スキルの検証ぐらいなものだった。
まあ、その図書館とスキルレベルアップで意外と重要な情報が、いくつかあった。
それをまとめてみる。
まず、図書館の方だが、
1.モンスターには強さの基準があり、SSS〜E級の8段階がある。
モンスターには本来SSS級は無いが7大モンスター達は、SSSに分類される。
人間族の級は冒険者ギルドなる組織が管理しており、ランクとも呼ばれる。モンスターと戦う際には戦うモンスターと同じ級冒険者2名以上の対応が推奨されている。
一つでも級が上なら下の級のモンスターを何体かは同時に相手とれるらしいので一つのランク内でも格差はあるのだろう。
ちなみに群れを作るモンスターもいる。
群れを作るモンスターは群れの数と周辺の状況によって級が変動する。
群れを相手にする時はその群れと同じ級を持った、冒険者3名以上が必要となる。
2.ダンジョンには難易度があり、SSS〜E級の8段階がある。ダンジョンには階層があり深くなればなるほど強いモンスターが出てくる。
ダンジョンは本来冒険者ギルドが管理していて、ダンジョンの難易度以上の級を持つ冒険者しか、入ることは出来無い。
俺達は冒険者ギルドには所属していなかったが、今後もダンジョン攻略をすることがあるので所属する事になった。
俺はFランクで他の勇者達はDランク、黒田はCランクだった。
今回行く、無力のダンジョンは難易度E級だった。
ちなみに無力のダンジョンはなぜか、中にいるモンスターが本来の級よりも2段ほど落ちているそうだ。
中にいるモンスターが本来の難易度ならばC級に分類されるという。
ここで何故俺は無力のダンジョンに入れるのかを説明しよう。
簡単だ、勇者達の荷物持ちとして認められた。
はあ、認められたくなかった。
それと今回のダンジョンには存在しないが、基本的には階層があるようだ。
3.レベルは基本はモンスターとの戦闘、又は訓練でしか上がらない。
レベルを上げて調べたい事があったがモンスターとの戦闘はまだ出来ないし、訓練にも参加出来ない。
部屋の中では腕立てや腹筋ぐらいしか出来ないしな。
4.以前の勇者は封印で力尽きて死んだらしい。
まあ、どの本にも勇者は7大モンスターを封印して力尽きた。
としか書いてないので確定の情報ではないが。
でもこれだとアイツら勝てなくないか?
以前の勇者も殆どの戦闘スキルを、MAXにして挑んだのに封印止まりだしな。
7大モンスターを倒すには何か特殊なスキルがいるのか?
5.7大モンスター達には通常の攻撃が効かない。正確に言うならばスキルレベル7以上の攻撃しか通らない。
これは関係はあるがそこまで重要ではない。
だって戦えないし。
言ってて悲しくなってきたな。
まあ、図書館でしれた重要な事はこんなものだろう。
次に俺のスキルについてだが、とりあえずステータスを見てみよう
横田 流空 17歳
職業 カード使い
Lv.1
体力 5/5
魔力 3/5
攻撃 5
魔攻 5
防御 5+1
魔防 5
素早さ 5+2
スキル
カード制作3 カード操作2 カード開放3 言語理解MAX
カード制作とカード開放が3になり、カード操作は2になった。
スキル系の情報は、
1.カード開放には多少時間を開けなければ発動しない。
これはたまたま気づいたことだが、カード開放は一枚を元に戻したら40秒ほど待たなければ元に戻せなかった。
だが、スキルレベルが上がると少し短くなった。
多分カード開放3で12秒くらい短縮される。
つまり40−4秒×スキルレベルと言う事だ。
まあこれも俺のレベルが上がれば変わるかもだが。
ちなみに遠距離でのカード開放も出来た。これはカード操作と同じ射程だった。
2.カード操作はある程度なら遠距離操作が出来る。
大体操作可能距離はスキルレベル1で50cmほどで、スキルレベルが2になると1メートルになった。
つまり50cm×スキルレベルと言う事だ。
これは意外と使えると思った。
何故ならカード開放を使えば相手の頭の上から重いものなどを落とせるからだ。
ちなみに操作出来るカード枚数は
スキルレベル×2
だと思われる。
3.武器と防具のカード制作は魔力を3使う。
ちなみに武器と防具のカードは他よりも能力が高かった。
だけど魔力を3も使うから連続して使えないのがネックだな。
とりあえず、武器には短剣、防具は鎧を渡された。
ちなみに予備も渡された。
それをカード化したのがこれだ。
短剣
攻撃 5
素早さ 1
鎧
防御 5
早速カードを持ってステータス確認。
横田 流空 17歳
職業 カード使い
Lv.1
体力 5/5
魔力 1/5
攻撃 5+8(5+3)
魔攻 5
防御 5+8(5+3)
魔防 5
素早さ 5+2
スキル
カード制作3 カード操作2 カード開放3 言語理解MAX
これはカードと実際に装備している装備は別に計算されるという事だ。
ステータスが低い俺には嬉しい誤算だな。
今の所はこれぐらいだ。
ちなみに何故急に情報をまとめたかと言うと既にダンジョンの目の前に来ているからである。
はあ、スキを見て逃げようと思っていたのにスキがない。
と言うか、黒田が俺がいじめられていた所を見てわざと俺に近寄ってきて俺へのいじめを加速させた。
今では兵士達からも手を出されそうな雰囲気である。
絶対に今回のダンジョン攻略で逃げ出す。
俺はそんな覚悟を持ってダンジョンに来ていた。
俺がこんなネガティブな事を考えていると、ヴァーテが俺達の前に来た。
「皆、これからダンジョン攻略を開始する。ダンジョンの一番奥にはボス部屋が存在する。そのボスを倒せば、そのダンジョンを攻略したことになる。」
ちなみにダンジョンは攻略しても次のパーティーがボス部屋に入れば復活するらしい。
「隊列は訓練でやった通りだ。初のダンジョン攻略だからと浮足立つなよ。訓練通りすれば怪我をすることも無く攻略出来る。では、これより無力のダンジョン攻略を開始する!!」
俺が最後尾に行こうとするとヴァーテが来て
「お前は黒田、それと高木と共に先頭だ。」
と言われた。
忘れていたが俺は勇者達の肉壁だったな。
俺はヴァーテが勇者達に訓練通りすれば怪我をすることも無いと言ったのを鵜呑みにしてしまった。
俺はこの時、それなら死んだフリでもして、逃げ出そうかなと考えていた。
だが俺は、そんな考えは甘いと分かり絶望するのをまだ知らなかった………
次回はダンジョン編です。
多分後2話でタイトル回収出来ると思います。
次はあらすじまで行きますが短くなる予定です。
投稿は午前1になると思います。
早めに出来れば、今日中に投稿するかもしれません。
感想、誤字、ここをこうして欲しい、主人公や登場人物にこんな能力を付けて欲しい等など、なんでも送って頂いて大丈夫です。
今回もありがとうございました。




