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176話   巨大生物④(前編)

後書きに色々と書きますので、お読み頂けると幸いです。

◇流空視点


俺は『嫉妬者(ジェネシー)』改め、嫉妬人(ジェレシー)と全力で切りあっていた。

嫉妬人(ジェレシー)が持っているのはレイピアなのだが、このレイピアが厄介過ぎる。


通常の剣ならば間合い等を気を付けつつ、間合いが分かれば攻撃可能範囲も大体は掴める。

たがレイピアという武器は刺突用の武器のはずなのに、刺突意外も何気に早い為に攻撃可能範囲を掴めても、攻撃が掠りそうな事が多い。


しかも嫉妬人(ジェレシー)の身体能力と俺の身体能力を比べると、全体的には俺の方が上だが、肝心の速さでは俺と同等で、体の柔らかさと動体視力という点では恐らく相手に軍配が上がる。

もちろん、本来ならば体の柔らかさは戦闘には影響しずらいが、相手の武器がレイピアの現在においては、それが優位に働く。


いや、正確には通常のレイピアでは無く、目の前の嫉妬人(ジェレシー)が持つレイピアの場合では優位に働く。

目の前の嫉妬人(ジェレシー)が扱っているレイピアは、切り合っている感じからして、よくしなり、よくきれ、簡単に折れそうなのに全く折れない。


そのせいで俺のアスレイアを嫉妬人(ジェレシー)が体を反らして避けると同時に反撃して来た時なんかは、しなりのせいで避けたと思っていてもレイピアが俺の事を掠る。


しかも、レイピアを持っていない右手に嫉妬人(ジェレシー)の動きを害さないくらいの大きさの短剣が握られており、こちらが下手な避け方をしたりするとそれの短剣で攻撃して来たり、逆に俺がレイピアを上手く弾いてもその短剣でカードして来るので、うざいことこの上ない。


しかも、突きが兎に角早い。

そのせいで、突きでよく狙われる顔や胸辺りには幾つもの切り傷が出来ている。


俺は身体能力の高さからなんとか避けたり、攻撃に当たっても耐えれているが、長期戦になると確実に不味い。

尊達の複製カードも、魔法カードと同様に複製出来る事は検証済みなので、インストールをしても良いが正直に言うと今以上の速度を出すと目が追いつかない。


今も時々だが嫉妬人(ジェレシー)の攻撃が見えなくなり勘で避けている時があるので、間違いは無いだろう。

多分だが、以前に周りの景色がゆっくり見えたあの時の感覚を思い出せれば、目も追いつけるようになると思うのだが、スポーツで言うと「ゾーン」と呼ばれる類のものだと思うので、正直自分から思い出そうとして、思い出せるとは思えない。


まあ今はかなり集中しているので、体の不調さえなければ「ゾーン」かそれに近い事は出来ると思うのだが、さっきから眠気が酷くなっている。

下手に気を抜いたりすれば、戦闘中なのに意識が飛びそうになる。

さっきまでは皮肉にも全身にあった痛みのお陰で、意識が飛ぶ事は無かったが、『超再生』によって痛みが消えてしまった事で、真面目に寝そうだ。


本当なら動きに支障が出ているこの眠気をなんとかする為に、自傷なりしたいのだが流石に血が足りない。

傷は小さいとは言え、何回も切られているので、いくら『超再生』を持っていても流石に不味ー


俺はそこまで考えた所で、少し前から攻撃を受けて傷が出来ても『再生』系のスキル特有の再生時の音が聞こえなくなったのに違和感を覚えた。

極小の傷やダメージが入らないレベルの傷だと音はしないのだが、今は全身とは言わないが俺の体のあちこちに傷があり、確実に再生時の音は発生する。

それなのに再生時の音が聞こえなくなった理由を考えた瞬間、このままでは危険だと判断してジャンヌ・ダルク達の方へと一旦下がろうとしたが、嫉妬人(ジェレシー)はそんな俺を三日月型の笑みを浮かべながら追ってきた。


俺はそれを見て、確実に『超再生』が機能しておらず、それが嫉妬人(ジェレシー)によるものだと判断した。

なので俺はインストールをグラニーの複製の複製版(全てが素のカードの6割くらいのパラメーター)で使用して、『暴食』を常時使える様にしようとした。

しかし、それをしようとした瞬間に、ジャンヌ・ダルク達の方へと後ろ向きに下がっていた事と相まってか、右足がガクンと崩れ後ろ向きに仰向けで倒れてしまった。


俺はそれを理解すると、すぐに起き上がろうとしたが、体が動かなかった。

その事に混乱すると同時に、嫉妬人(ジェレシー)が俺の顔めがけてレイピアで攻撃をして来た。

それを顔を左に反らすことでなんとか避けたが、嫉妬人(ジェレシー)は俺の顔を踏みつけて話しだした。


「ふ、アハハ、イレギュラーも毒の前には無力ですね。レイピアのスキルの麻痺毒でこのザマですか」


嫉妬人(ジェレシー)はそう言いながら、俺の服の中に手を突っ込んで来た。

一体何をしようとしているんだと考えている内に、嫉妬人(ジェレシー)は俺の服の中のアイテムボックスに手を入れ、箱型の何かを取り出した。


俺は箱が取り出された場所から、それが大事な物を入れておいた場所のアイテムボックスだと分かった。

そして嫉妬人(ジェレシー)が取り出した真っ黒な箱を見て、嫉妬人(ジェレシー)が何を取り出したのか理解した。


「ふふふ、これです。これが無いと私は始まりませんからね」


それは向こうの世界で嫉妬者(ジェネシー)が消えた時に残っていた真っ黒い箱だった。

まず、投稿がかなり遅れてしまい申し訳ありません。

最近、資格取得の為の勉強と自動車免許の勉強でかなり忙しく、書く暇が見当たらず中々書く事が出来ませんでした。


今年一杯はその関係で中々書く事が出来ませんので、投稿字は2000字に減らし、出来ても週一投稿になると思います。

お知らせが遅くなってしまいましたが、完結まで応援頂けると幸いです。

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