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133話   仮席【ナンバーズ】との戦い④

実は今日思い出したのですが、前話の後書きで詳しくは書くとか言っておいて、書くのを忘れておりました。

今日中には上げるので、お許し下さい。


それではお楽しみ頂けると幸いです。

◇クリスティーナ視点


ボン!!ガシャン、ガシャン!!


グラニーさんが飛ばされてから、暫くの間はグラニーさんのそっくりな人が、私を守ってくれながら戦っていたいたけど、その人も今倒されたのか、「ボン!!」という音を立てて消えてしまいました。


そして、グラニーさんにそっくりな人を消した女の子は私の前まで来て、私を見下しながら言いました。


「それにしても、こんな戦いもせずに死を待っているだけの人間を、イレギュラーを殺す為の協力者に仕立て上げたのか分かりませんね」


私は女の子の言葉を聞いて、呆然と呟きました。


「協力、者?」


私がそう呟くと、女の子は意外そうな顔をして言いました。


「ああ、もしかして気が付いて居ないのですか?私達はイレギュラー、暫定Sランクパーティーを殺そうとしているのですよ?そして、貴方は街の為と言え、イレギュラー達を分断させた上で、ここまで連れて来たのですよ?


街の為とは言え、貴方も私達と同じ様にりっぱな殺人者です」


私は女の子の言葉を聞いて、リクさん達の事を思い出しました。

悪い方達では無く、雰囲気も戦闘の時以外はふわふわとしていてとても接しやすく、コックが作った「()()()()」を美味しそうに食べてくれました。

そんな人達を私は街の為と言い訳をして、殺そうと?


私はその考えに至ると、体が「ガクガク」と震え始めはした。

そんな私を見て、女の子は見下した様に言いました。


「本当に自覚が無かったんですね。そろそろ、街で戦闘が起こっているでしょうし、貴方達イレギュラー以外はここから先は邪魔ですからね。先に街へと送って上げましょう」


女の子がそう言った瞬間、私の足元に魔法陣が現れました。

そして、それを私が理解した時には、既にダンジョンの中から街の門の中に転移させられていました。




◇リク視点(クリスティーナさんが転移させられる、少し前)


「ぐっ」


俺が目を覚ますと、周囲の木や墓石が倒れていて、俺は木の根元で倒れていた。

俺は少しだけ何故こんな場所で倒れているのかと考えたが、エリザベートとの戦闘で気絶させられたのだと思い出した瞬間、すぐに体を起こした。


俺の周囲には特に不審な物は無いが、500m程先に木や墓石が倒れていて開けている空間が見えた。

俺はすぐに向かおうとしたが、俺の手元に『アスレイア』が無かった。

そのお陰で俺はグラニーの複製カードを『実体化』したのだと思い出した。


確か気絶する前、正確に言えば『慣れ果』の腕を切り落とそうとした時に、腕が切り落とせなかった時の保険としてグラニーの複製カードを『カード操作』で『慣れ果』の後ろに回り込ませて、『実体化』させる準備だけしていた。

その後は貫通力のある魔法で腹を撃たれて意識を失いそうになったので、急いで複製カードを『実体化』させて、「グラニーと一緒に【ナンバーズ】と戦え。武器は『アスレイア』を使え」って命令したんだった。


となるとエリザベートの所に『アスレイア』が有る可能性が高いな。

俺はそう考えて、魔法カードを何時でも使える様に何枚か用意しつつ、木や墓石が多く倒れている方へと、相手に気が付かれないように注意しながら向った。

木や墓石が多く倒れている所に着くと、エリザベートとクリスティーナさんが何かを話していた。


クリスティーナさんが無事だと分かったので、出来ればエリザベートの隙を狙って攻撃仕掛けたい。

なので向こうに気が付かれない様にある程度の距離を取って居る。

その為、耳に意識を向けないと内容までは分からない。


俺は話の内容が気になったものの、少し頭を横に振ってその考えを消した。

俺が話の内容をを聞きたいと言う考えを捨てた所で、クリスティーナさんの足元に魔法陣が現れた。


色は白いが魔法陣の形を見ると、恐らくは『転送魔法陣』だと思う。

流石に今のクリスティーナさんを1人で転移させると不味いので、急いでエリザベートに突っ込んだが、俺がエリザベートに突っ込んだ瞬間には『転送魔法陣』が発動した。


俺はクリスティーナさんが消えたのを見て苦虫を口に詰めた様な顔をしたが、エリザベートへの攻撃を止めるのはしなかった。


(『カード超解放』+『天化(てんか)』!!)


俺は『カード超解放』で『フレイムブレード』、『天化(てんか)』は風の属性を選択した。

魔法と魔法が相性で強くなったり、弱くなったりするのと同じ様に、『天化(てんか)』と魔法でも効果が強くなるのは知っていたので、『フレイムソード』が強くなる様に風属性の『天化(てんか)』を選択した。


エリザベートは俺が魔法と『天化(てんか)』を発動した瞬間に、俺に気が付きこちらを向いた。

そのまま両腕でガードする為に両腕をクロスさせた。


俺は両腕のガードの腕から結界に魔法を止められない様に、少しだけ早めに『フレイムソード』を上段から振り抜いた。

『フレイムソード』は結界を破る事なく地面についてしまった。


俺はそれに「しまった。失敗した」という顔を()()と、エリザベートは「にやり」と笑みを浮かべてガードを解き、右手で殴って来た。


しかし、俺は慌てずにエリザベートが右手で殴って来た瞬間に技を使った。


「『燕返し』!!」


俺が発動した燕返しは一撃目でエリザベートの右肩から首元を斬り裂き、一撃目の勢いで『アスレイア』はエリザベート頭の上に行った。

この時にエリザベートの顔を見ると、俺がエリザベートの右手を斬り裂いたのを理解したのが、同じ瞬間だったのか目を丸くしていた。


俺はそんなエリザベートの顔を見ながら、二撃目でエリザベートの左肩を斬り裂いた。


俺は『燕返し』が終わると、即座にエリザベートを抜く様に前に出て、距離を取った。

エリザベートは俺が距離を取った所で、やっと気を取り直した。

しかし、既に両腕は斬られた後なので、欠損回復級の回復手段が無ければ、手は使えない。


俺はエリザベートから距離を取りつつ、『アスレイア』の所に向かっていた。

一応魔法で『ソード』系統の魔法を残り4個程ストックしているが、残り時間の合計は1分(15秒の魔法発動時間×4)なので出来る限り早く『アスレイア』を回収したいのだ。

なのでエリザベートがこちらに攻撃して来る前に急いで『アスレイア』を回収に向った。


幸にも『アスレイア』は俺がエリザベートとクリスティーさんを見つけた際に、エリザベートを挟んで俺と反対側にあった。

なのでエリザベートを抜ける必要があったのだ。


俺が『アスレイア』の近くまで来た所で、エリザベートはこちらに仕掛けてきた。

恐らくは俺の狙いに気がついたのだと思う。


なので俺は振り向きざまにカードを4枚、2枚づつで重ねた上で、エリザベートの前に並べる様な感じで『カード操作』でカードをコントロールしつつ、『カード超解放』を使った。


(『カード超解放』×4!!)


俺が解放した魔法カードは『タイタルウエーブ』(イリーナの魔法)だ。

そして、この魔法は攻撃をすると言うよりも、押し流す方に特化している魔法だ。


流石に仮席【ナンバーズ】エリザベートを押し流せないが、足を遅くさせる事は出来たので『タイタルウエーブ』が発動しているに、『アスレイア』を拾う時間と一度落ち着く時間を稼ごうと、2枚のカードを出した。


(『カード超解放』×2!!)


次に選んだ魔法カードは、『サンダー』(こちらもイリーナの魔法)だ。

水は電気をよく通す、それはこの世界の魔法でも同じ事なので、水の魔法と雷の魔法は同時に使うと相性が、とても良い。


俺は『タイタルウエーブ』と『サンダー』によってエリザベートは動きが止まると判断して、急いで『アスレイア』を取りに向かった。


そして俺は『アスレイア』に辿り着き、拾う瞬間にまだ発動時間が経過していない『フレイムブレード』を解除した。

ここまでで『サンダー』発動から5秒しか経ってないのだが、俺の後ろから音がした。


バシャン!!


俺はその音がした瞬間に、すぐに振り向いた。

するとエリザベートが『タイタルウエーブ』と『サンダー』の合技(技名は無し)から脱出して、こちらに走って来ていた。

しかも、エリザベートは今までのトップスピードと同等のスピードで、既に俺とエリザベートの距離は2mまで近づいていた。


なので俺は拾った『アスレイア』で構える事はせずに、右側の下段からエリザベートの首を狙い、『アスレイア』を無理矢理に振るった。

エリザベートは痛みを感じないとばかりに、口を歪めて姿勢を一気に低くた。

それはエリザベートの口元が『アスレイア』に来るまで姿勢が低くなった程だった。


俺はそれを見て「まさか」と思ったものの、既に『アスレイア』の軌道修整が出来るタイミングでは無かったので、そのまま『アスレイア』を振るった。


ガキン!!


そして『アスレイア』がエリザベートに当たる瞬間、エリザベートは『アスレイア』を歯で挟んで受け止めた。

エリザベートが挟んだ『アスレイア』は、引き抜く事も押し出す事も出来ずになり、俺は手詰まりとなってしまった。


しかし、それはエリザベートも同じ事で『アスレイア』を離さなければ攻撃出来ないが、離せば俺にやられる。

つまり、俺もエリザベートも下手な行動は取れない状態。


そんな膠着状態になっていると、俺はこの膠着状態を破る光を見つけた。

なので俺は口元に笑みを浮かべた。


エリザベートが俺の浮かべた笑みを見て驚いていたが、俺はそれを無視して『アスレイア』を離すと同時にジャンプした。

エリザベートは俺が急に『アスレイア』を離した事で大勢が崩れたが、一瞬で持ち直し俺が離した『アスレイア』の柄を口で持ち、俺に攻撃しようとして来ようと、ためを作った。


そして、そのためが放たれる瞬間、エリザベートの胸に大きな穴が空いた。

どうでしたか?

少しだけネタバレ?すると、仮席編の戦闘は次話で終わりの予定です。


次の投稿は4月15日木曜日の午後9時〜11時(基本午後10時)の予定です。

今後ですが午後11時までに投稿してなければ、その日は無しでお願いします。

その後の予定は、一応後書きで書いている、その時の投稿ペースの予定です。


ご感想、誤字、ここをこうして欲しい、こういう能力や展開、サイドストーリーやキャラが欲しい等など何でも送って頂いて大丈夫です。

送って頂いた物に関しては積極的に取り入れて行きたいと思っています。

ゆっくりと進んで行きますが応援よろしくお願いします。

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