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132話   仮席【ナンバーズ】との戦い③

昨日は投稿出来なくて申し訳ありません。


投稿に関するお知らせは後書きの最後に書いておりますので、ひとまず本編をお楽しみ頂けると幸いです。

◇グラニー視点


『アスレイア』を防いだエリザベートは、『アスレイア』を防いだ次の瞬間、左足で『アスレイア』を振るった人間に攻撃した。


しかし『アスレイア』を振るった人間は、そんな事はお見通しだと言わんばかりに、絶妙なタイミングで『アスレイア』を自身の体の元まで引き戻した。

そのお陰でエリザベートの左足は空振りをし、空振りをした瞬間に再び『アスレイア』を振るった。


エリザベートはその攻撃を避けきる事は出来なかったものの、後ろにジャンプする事で、左足のアキレス腱中央部を切られるだけで済んだ。

まあ、それでもある程度の血は出るので、スピードは落ちるのは確実だと思う。


私はアキレス腱中央部を切られたエリザベートに追い打ちをかける為に、エリザベートがジャンプした後の着地前に、矢を放った。

しかし、エリザベートはこちらを見る事なく左手を背中にやった。

矢は左手が届かない位置を射抜こうとしていにも関わらず、私の矢は何かに弾かれた様に、「ガキン!!」と言う音をたてて、エリザベートの前で弾かれて、地面に落ちた。


矢が地面に落ちた所でエリザベートが話しかけてきた。


「一体どう言う事でしょうか?何故、()()()()()()()()()2()()()()()()()()()()


私はエリザベートの言葉を聞いて、にやりと口元を歪めた。


そう、『アスレイア』を振るって居たのはリクでは無く、私の分身?とも言える、私のコピーだ。

勿論、私よりもステータスは低いので、すぐに破壊されると思うけど、不意打ちを仕掛けた上で私が援護をしたのだから、リクが復活するまでは持って貰わないと困る。


因みに、私の分身があるのはリクの『カード実体化』があるからだ。

リクは、前回の【ナンバーズ】戦で使う事が無かったと言っていたけど、それは分身(つまり実体化カード)が破壊されると、リクが『天化(てんか)』以外で魔法を使えなくなってしまうからと聞いた。


今回は私が近くに居たので、リクが気絶する直前に『カード実体化』を使ったのだと思う。


ただし、命令を出せるのはリクか尊だけなので、『グラニーの前衛をやれ』くらいの大雑把な命令しか、出来ないと思う。

それと分身の私が『アスレイア』を持って来たので、一瞬だけリクがもう復活したのかとも思ってしまった。

一応、この分身は1時間の制限があるけど、1つの戦闘で1時間も出続ける事が出来るのなら問題では無いので、大雑把な命令しか出来なかったであろう事といつ壊されてしまうか分からないと言う、2つ以外は特に問題はない筈。


私はそんな事を考えつつも、エリザベートの詳しい能力を探る為に会話を続けた。

私はそんな考えがエリザベートにバレない様に余裕の笑みで返した。


「さあ?敵にわざわざ自分の能力を教える馬鹿はいないと思うけど?それよりも、そっちはリクが言っていてた能力と違うみたいね」


エリザベートはそんな私の問に無表情に答えた。


「いいえ、間違っては居ませんよ。ただイレギュラーが当てた私の能力が、私の能力の全てでは無いと言うだけで」


私はエリザベートの言葉を聞きながら、エリザベートの能力を予想しようとしていた。

しかし、エリザベートは私の問に答えた瞬間、こちらに突撃して来た。


私は咄嗟に後ろに下がろうとしたが、クリスティーナさんの前に陣取っていた事を思い出し、『ナイト』をアイテムボックスの中に仕舞うと、素手でエリザベートを迎え撃った。


私の体はエリザベートの体よりも、一回り程大きかったので、素手ででも勝てると思っての行動だ。

私は、エリザベートがエリザベートの拳が届く間合いよりも一瞬だけ早く、エリザベートが間合いに入るので、エリザベートの移動速度も計算して、私の拳をエリザベートが私の間合いに入った瞬間に、当たる様に振るおうとした。


しかし、エリザベートは私よりも早く左手の拳を振るっていた。

それを見た私は、リクがエリザベートの間合いの外側から素手でやられたのを思い出した。

私はそれを思い出した瞬間、全力で地面に沈み込む様にして前に出た。


前に出た私は、とても体勢が低かった。

私の顔がエリザベートの膝位に、あったのだ。

私はそれを好機と見て、左手を握り締めて下からエリザベートにアッパーをかけようとした。


エリザベートは私のその行動を読んでいたのか、口元に笑みを浮かべた。

私がそれを見て目見開いた次の瞬間、私の左側から右手の拳が飛んで来た。

しかも、その右手の拳は私がエリザベートにアッパーをする為に打ち出そうとしている拳が、エリザベートの顔に当たるよりも前に、私に当たる距離にあった。


私はそれを何とか防ごうとした。

しかし、左側から飛んで来ている拳を防げるものは、今握り締めている左手しか無かった。

なので私は、既に私の目元辺りにまで来ていた左手の拳をその場で無理に止めた。


今にも打ち出そうとしていた左手を無理に止めたので、少しだけ腕に痛みが走ったものの、ほれを無視してエリザベートの拳を受けようとした。

しかし、私の左手は拳の様な物の感触では無く、結界を触っている様な硬い感覚だった。


私はそれを理解したものの、きっと手に纏わせた結界だと思い、全力でその硬い何かを抑えた。

その硬い何かは私に完全に抑え込まれて、むしろこちらが押し返せる程だった。


「ちっ」


しかしエリザベートが何かを押し返せる私を見て、一度舌打ちをした。

その次の瞬間には、私の左手はその硬い何かに押し出される様に動かされ、私の顔の前から左手が退かされた。


そして、左手を顔の前から退かされた私は再び目を見開いた。

私が目を見開いたのは単純な理由だった。


私が目を見開いたのは、私が左手に当たった硬い物は、エリザベートの手に纏わせている結界だろうと思っていたのに、私の左手が退かされて見ると、エリザベートは未だに右手を顔の前に出して構えていただけだったから。


私がその事に目を見開いていると、私の左手に当っていた硬い感覚が消えて、エリザベートの右手が私に迫って来た。

私はそれを右手で防ごうとしたが一瞬遅く、私の顔の前に私の右手を持って来る前に、私はエリザベートに殴られた。


殴られた私は凄い勢いで飛ばされた。

しかも、殴られた衝撃で空中での体のコントロールが全く効かず何十個、何百個と言う木や墓石を薙ぎ倒して、やっと私の体は止まってくれた。


私は体の何箇所かが痛むものの、痛みの具合からして何処も折れている様子が無かったので、すぐに立ち上がった。


私は私が飛んで来た方向を見た。

私はかなり飛ばされたらしく、私が薙ぎ倒してきた木や墓石共に、かなりの数が倒れていた。

しかも、ここからエリザベートやクリスティーナさんが豆粒くらいに見えるので、軽く1〜2kmは飛ばされていると思う。


私はここでエリザベートが来るのを待とうかとも思ったけど、それだとエリザベートにクリスティーナさんが殺されるかもしれないと思って、急いで走り出した。


私は走りながら、先程の戦闘で分かった事を整理していた。


・恐らく私とエリザベートの力やスピードは同じで、もしかしたら私の方が強いかも。これは土壇場のタイミングでエリザベートの拳を止められたから。


・エリザベートの能力は、結界かそれに近い能力。しかし、それ以外にも能力はある模様。エリザベートの能力が、結界かそれに近い能力なのは、私の左手がエリザベートの拳を受け止めようとした時の感覚から、多分間違いない。それ以外の能力も手は動いていなかったのに、私の手が退けられた事を考えると、結界以外の他の能力がある事自体は、間違いない筈。でも、その能力の正体が分からない。


・相手は私達の能力を完全には知らない。これは私のカードが『実体化』したものを見て、「何故、()()()()()()()()()2()()()()()()()()()()」と言う発言から、まず間違いない。


・エリザベートは本当の【ナンバーズ】では無く、仮の【ナンバーズ】で【ナンバーズ】が戦闘に出す本気の状態である【主器完全開放しゅぎかんぜんかいほう】は出来ない模様。これは両方共に、エリザベートの発言なので正確かどうかは定かでは無い。


・そして、何よりも重要な事。それは【ナンバーズ】がイレギュラー、つまり私達の中で戦える人数と同じ人数までしか、同時には出て来ないと言う事。こちらもエリザベートの発言ではあるものの、【ナンバーズ】が総出で出て来たら、私達は一瞬で死ぬと思うので、恐らく正しいと思う。


私は先程の戦闘から得た情報を整理したが、恐らくミコト達の方、つまり街の方にも【ナンバーズ】が向かっている筈。

それはクリスティーナさんが泣きながら言った、「『フォウト』の街へとやって来る、暫定Sランクパーティーの内の2人を、あの谷まで連れて来いと、言われました。しかも、連れてこれなれば、『フォウト』の街を文字通り全滅させると」と言う言葉から【ナンバーズ】が『フォウト』が、いつ戦場になってもおかしくはない事は確定。


街にはミコトやレネンス、イリーナが居るとはいえ、街を守りながらの【ナンバーズ】との戦闘は、中々難しいものがあるので出来るだけ、こちらは出来るだけ早く済ませたい。


私はそんな事を考えながら、クリスティーナさん元へと急いだ。

どうでしたか?

最近は、なんだか流空が主人公の筈なのに気絶ばかりで、グラニーが主人公なのでは無いかと思えてきた自分が居ます。

ただ主人公は、流空ですのでお間違えの無い様にお願いします(最近の自分に向けて)。


次の投稿は4月11日の午後9時〜11時(基本午後10時)の予定です。

今後ですが午後11時までに投稿してなければ、その日は無しでお願いします。

その後の予定は、一応後書きで書いている、その時の投稿ペースの予定です。


ご感想、誤字、ここをこうして欲しい、こういう能力や展開、サイドストーリーやキャラが欲しい等など何でも送って頂いて大丈夫です。

送って頂いた物に関しては積極的に取り入れて行きたいと思っています。

ゆっくりと進んで行きますが応援よろしくお願いします。




※投稿に関するお知らせは、曜日だけです。

さて最後に投稿に関するお知らせです。

今までは投稿の曜日を水曜日と日曜日にしていましたが、私も新生活が始まり忙しい曜日が変わってしまいましたので、これからの投稿の曜日を変更します。


これからの投稿は木曜日と日曜日に変更します。

これ以上書くと長くなってしまうので、残りは活動報告に書きますので、気になる方はそちらをご覧下さい。


一応今年一年は、これで行こうと思いますので引き続き、応援よろしくお願いします。

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