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123話   魔力の中心地点③

今回は3500字程度と少し短めですが、お許し下さい。


お楽しみ頂けると幸です。

俺は『エルダーリッチ』に対する警戒度を更に一段階上げた。


そんな俺は魔法を使う隙は与えないとばかりに一気に『エルダーリッチ』との距離を詰めて戦闘しようとしていた。

しかし『エルダーリッチ』も、ただで俺に詰め寄られる訳は無く、『水魔法』や『召喚魔法』を使い、いやらしいタイミングで邪魔して来た。


しかも『エルダーリッチ』は、俺の足元を狙い、避ける為にジャンプした所を狙って氷魔法を放ったり、俺が一気に詰め寄ろうとすると、発動速度が早い『ウォーターボール』を使った後の『蜃気楼』(多分)もセットで来るので、迂闊に近寄れない。


そのせいで俺は膠着状態の戦闘行いつつ、どうやって『エルダーリッチ』を倒すかを考えていた。


(今の短い戦闘時間でも、この『エルダーリッチ』が危険だと分かった。何せ、意図的にセーブしていた(周囲の環境を壊しすぎない様に)とは言え、俺は身体能力(ステータス)の七割程は出していた。


先程の様子からして、一応ステータスは俺の方が圧倒出来ていると思うが、相手のステータスが見えない(『鑑定』のスキルを持ってない為)から実際の危険度が分からない。


それに、さっきの『スケルトン』も3体居たとしても俺の攻撃を耐えるのは、おかしかった。『エルダーリッチ』がなんらかの方法で強化したのか?もしも、そうだとするとその方法が『エルダーリッチ』自身に対しても使えるかが焦点になるか)


「ん?」


俺はそこまで考えた所で、ある事に気が付いた。

いや、これは気が付いたと言うよりも現在進行で変わっていると言った方があっているだろうか。


今あった事を簡単に説明すると、俺はどうやって『エルダーリッチ』を倒すかを考えながら、『エルダーリッチ』の魔法を避けていたのだが、急に(現在進行形)『エルダーリッチ』の動きと『エルダーリッチ』の魔法が遅くなったのだ。

しかも、俺のスピードは変わらずに。


なので余裕を持って回避出来ていた先程よりも、更に余裕が出来た。

俺は『エルダーリッチ』の魔法を避けながら、余裕がある内に賭けに出るべきだなと、考えた。


今は丁度、『エルダーリッチ』に距離を取らされていたので、思い切って『エルダーリッチ』に一気に詰め寄った。

『エルダーリッチ』は俺が一気に詰めたので、後退しつつ今までと同じ様に『ウォーターボール』を放って来た。


俺はそれを『アスレイア』を振りかぶっり、次の瞬間に振り下ろし真っ二つにした。

『エルダーリッチ』はぎりぎり間合いの範囲内に居たので、刃が下を向いている『アスレイア』を上に向け、『エルダーリッチ』に技を放った。


「『燕返し』!!」


俺が放った技は『刀術』のスキルレベル2で使える(燕返し)だ。

効果は単純で『下段から放った通常攻撃が下段からと上段からの2回攻撃になる。『燕返し』による攻撃に置いて、速度が2倍になる』という物だが、効果範囲が自身よりも前方で尚かつ、間合いである事、しかも刀を下段よりも下で構えないと使えない、ので非常に使いづらい。

その上で、もしもこの技が何にも当たらなかった場合は、技の速度に付いて行けずに反動で体が硬直する。


下段からしか放てないし、外せば硬直するが『燕返し』の攻撃だけとは言え攻撃速度が2倍になるのは、大体の物は切れる俺のステータス的には、おいしいので使える所では使っている。


俺が放った『燕返し』は、一回目の攻撃で見事に『エルダーリッチ』にの左脇辺りに直撃し、そのまま左手を切り飛ばした。

2回目の上段からの攻撃は『エルダーリッチ』の首を狙ったのだが、右手に弾かれて止められた。


俺は『アスレイア』が『エルダーリッチ』によって弾かれる瞬間、『エルダーリッチ』が緑色に光ったのを見た。

俺はそれを見て眉を上げる事になり、『エルダーリッチ』には口の中に魔法陣を用意していたらしく、氷の矢がこちらに飛んで来た。

俺は氷の矢を切り捨てたが、その隙に『エルダーリッチ』には距離を取られた。


俺は次の技を放つ為に『アスレイア』を鞘に戻しながら考えていた。


(あの緑に光ったのは『支援魔法』だよな?いくらモンスターとは言え、魔法発動の条件と速度は人間とそこまで変わらない筈。それなのに、あのスピードで魔法を発動出来るか?


まさか、『支援魔法』を使えるモンスターが『エルダーリッチ』とは別で居ると言う事か?だけど『エルダーリッチ』は3種は魔法を使えないとなれない筈だし、他の魔法が使えるのか?


だとしたら何故使わない?何かを狙ってるのか?いや、何かを狙ってるとしても次で決めれば問題ない)


俺はそこまで考えると、同時に刀を鞘に戻しきったので、技を発動させた。


「『一閃』!!」


『一閃』は『刀術』のスキルレベルが3になると使える様になる。

効果は『鞘から刀を抜いた瞬間に、自身の進行方向10m(2m×スキルレベル)にある物(選択可能)の眼の前に移動(瞬間移動では無い)し、一撃(横薙ぎ)を与える』という物だ。

発動するには、鞘に『アスレイア』を戻さないといけないが、自身の体の動きが殆ど無く指定した物の目の前に一瞬で移動出来るので重宝している。


まあ、1度見せたら対策されやすいし、『一閃』には弱点が有るのであんまり使わないが。


俺はそんな『一閃』を使い、今度こそ『エルダーリッチ』の首を取ろうとした。

だが『エルダーリッチ』の前で『アスレイア』を抜ききろうとした瞬間、鞘がある左側から何かに打ち付けられた様な打撃を受けた。


ドォン!!


俺は打撃によって、俺が『キングピーキーモンキー』と『エルダーリッチ』を分断させる為に出さた、壁の側面に激突した。

俺が受けた打撃の威力なら、壁の側面に激突しなかっただろうが、俺は『一閃』が発動中だった事もあり、かなりのダメージを受けた。


『一閃』の弱点、それは発動中に攻撃を受けると一切の防御行動が取る事が出来ず、体が硬直し受け身すら取れないと言う事。

しかも、『一閃』の発動中は切るに集中しないと切れないので、周囲がどうなっていても対策を取る事が出来ないので、攻撃を受ける心構えも出来ないのだ。


要するに今回は『一閃』の発動中に攻撃を受けた事で、攻撃を受ける事すら分からずに不意打ちを受けた感じた。


「ぐぅぅ」


俺は不意打ちで受けたダメージが大きかった為、痛みで顔を歪めだ。

しかし戦闘中の為、すぐに気を持ち直し『アスレイア』を構えた。


「な!?」


俺は『アスレイア』を構えたものの、目の前の光景に驚き、声を上げた。

俺の前に広がっていた光景、それは『エルダーリッチ』の足元の地面に大きな穴が空いており、その穴の近くにA級モンスターに分類される『ロイヤルスケルトンナイト』と思われる白い鎧を纏った『スケルトンナイト』が3体と俺に打撃を与えたと思われるハンマーを振り抜いた状態で持っている人形(名前は知らない)が立っていた。


俺はその光景を見てとても驚きつつも、どうするかを考えていた。


(1番倒しやすいのは、あの人形っぽいのか?でも人形系のモンスターは下手をすると死んだ時に呪いを残す事があるしな。


それなら『ロイヤルスケルトンナイト』っぽいのからか?でも、あいつらは確か何かを守る事が得意で、特に主がいた場合は何処かの近衛騎士団並に厄介だって、モンスター辞典(スターンの街の冒険者ギルド(冒険者ギルドなら何処でも見れるらしい)でお金を払えば見せてもらえる)に書いてたな。


むしろ『アスレイア』の『チェイン』でゴリ押しして、『エルダーリッチ』を先に倒すか?いや、それだと同時に人形も倒しそうだな)


俺がそこまで考えた所で、地面に異変が起きた。

その異変とは、地震。


最初はとても小さな地震だと思ったが、揺れは次第に大きくなり、俺が地震に気が付いてから、5秒程で俺もモンスター達も立っていられなくなり、四つん這いになった。

俺は立っていられない程の大きすぎる地震に、驚いていたが次の瞬間から更に驚く事が起こった。


地面が割れ始めたのだ。

地面にどんどんヒビが入り、既に所々人が落ちてしまう程の大きなヒビが入っている。


俺は「ヒビに落ちる前に何とかいないと」と思いつつも、俺はただ地震が収まるのを待つしかなかった。

そんな時、俺の後ろから「バキ、バキ」といった音や「パラ、パラ」といった音が聞こえて来た。


俺は地面に四つん這いになりながら、後ろを振り向いた。

俺が振り返って見た音の正体は、俺が作った壁が壊れて来ていた音だった。


俺は「壁際に居る今の状態は不味い!!」と考えて、地震が収まらない内に無理矢理動こうとしたが、一番先に限界を迎えたのは壁、では無く地面の方だった。


それは一瞬だった。

俺が走り出そうとした瞬間、地面のヒビが更に大きくなり、ヒビが大きくなった事で他のヒビと合わさり大きくなる。

これが広範囲で一気に起こった事で、モンスターや離れた所から援護していたグラニーを含め(クリスティーナさんは巻きこれたか不明)、ヒビに落ちた。

どうでしたか?

地震で地面にヒビが出来て、それに落ちるって中々怖いですよね。


次の投稿は3月7日の午後9時〜11時(基本午後10時)の予定です。

今後ですが午後11時までに投稿してなければ、その日は無しでお願いします。

その後の予定は、一応後書きで書いている、その時の投稿ペースの予定です。


ご感想、誤字、ここをこうして欲しい、こういう能力や展開、サイドストーリーやキャラが欲しい等など何でも送って頂いて大丈夫です。

送って頂いた物に関しては積極的に取り入れて行きたいと思っています。

ゆっくりと進んで行きますが応援よろしくお願いします。

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