93話 結界と再会
祝!!
実話数100話到達!!
パチパチパチ(喜び)
この作品をお読み下さっている皆様、閑話等も含みますが、100話になりました!!
皆様のブックマーク等が励みになり、遅れる事はあれど終わる事はありませんでした!!
(書き始める前は50話で辞めようかとも思ってました)
なので100話到達を記念して、お祝いをしたいと思います。
お祝いの内容は後書きに書きますので、お楽しみに!!
それでは、本編をお楽しみいただけると幸です。
◇グラニー視点
「グラニ〜。リクがね〜、『流石に同格が3体だと不味いかも知れない〜。それに雑魚モンスターの1.5万の方も不味い気がする〜』、って言ってたよ〜。
それでね〜、リクは〜、ウェストにこの街を覆う結界を貼ってもらいたいんだって〜。でも流石に冒険者ギルドの〜、ギルドマスターと〜、副ギルドマスターの〜、許可が要るって言ってたよ〜」
私はレネンスの言葉を聞いて、リクが私と同じ結論に達しているのだと理解した。
私とリクが考えている事、それは消えたモンスターが何処に行ったか。
1番悩まなくても良い事態を考えると、クロの様なSSランク冒険者がたまたま近くに居合わせて倒した。
ただし、最悪の事態を考えると、モンスター共が共食いした。
もしもモンスター共が共食いを、しかもスタンピードが発生してから1日も経っておらず、周囲にまだまだ餌がある状態なのに共食いをしたとなれば、確実に誰かの手引かS級又はSS級のモンスターが関わっている。
因みにモンスターの共食いは滅多に起らない。
だけど起こった場合は、共食いをしたモンスターの級の最低でも1つは上がる。
また、共食いしたモンスターは喰ったモンスターのスキルや特徴を稀にだけど、受け継いでしまう事が有る。
これが起こると確実にモンスターの級が2つ、下手をしたら3つは上がる。
これがモンスターの仕業なら、まだ安心出来るけど、誰かの手引によるものなら、手引した奴とも事を構える可能性が高い。
私はここまで考えてからの行動は早かった。
私はレネンスを引っ張り、未だに勇者達を話している、東門の冒険者達のまとめ役の所へと向かった。
「副ギルドマスター!!今回のスタンピードの件で少し話したい事が有るの。悪いけど緊急だから、それらはほっといてこっちに来て話を聞いて」
私がそう言うと勇者達が騒ぎ出したが、私は『暴食』を少しだけ向けて抑え込んだ。
副ギルドマスターは、そんな勇者達を不思議に思いながらも、私の話を聞いた。
そして、私が今の状況を仮説込みで話すと、すぐに結界を貼る許可を出してくれた。
まあ、ギルドマスターが同意したらって言う、但し書きが付くけど。
私はその事をレネンスに伝え、西門のリク達の所までもう1度行かせた。
レネンスが西門に着くのに3分と考えて、そこからギルドマスターがすぐに了承して、合計5分と考える。
で、そこから私達の家に待機している、ウェストまで話が行き、ウェストが結界(以前、結界を貼るまでの時間を聞いた)を貼るまでが10分かかる筈。
すると最体でも15分は、結界は貼られることが無い。
それまで共食いしたモンスター達が、来なければ良いけど。
◇西門 流空視点
俺と尊が雑魚モンスターとダンジョンボス級モンスター2体を倒したのが2時間半前。
この2時間半の間に色々と有った。
まず俺は先方1kmの倒したモンスターを20分程かかってしまったが、死体の回収も終了し、西門で少しの間だがゆっくりしているとスマホに新情報が追加された。
俺はスマホの依頼書に追加されたモンスターの数とS級、SS級モンスターの情報で、モンスター達が共食いしている可能性に気付いた。
そして、それに気付いてすぐに来たレネンスにも、一応その事を伝えてすぐに東門に戻した。
すると、5分程でレネンスが戻って来た。
話を聞くと、グラニーもモンスター達の数の減りが可笑し過ぎる事から共食いを考えたらしく、副ギルドマスターの許可を取って戻って来た。
俺はそれを聞くとギルドマスターにもスマホの追加をリークして、街に結界を貼る許可を貰った。
そして、レネンスにウェストへ結界を貼って欲しいと伝言する様にを頼んだ。
暫くすると街に半透明な青い結界が貼られた。
その結界は家を中心として街を覆っていた。
結界は中からの攻撃なら通す作りなので、冒険者や兵士が門上から遠距離攻撃を放っても問題無い。
因みにS級やSS級のモンスター達も居る為、ギルドマスターから雑魚モンスターは冒険者とこの街の兵士達に任せてくれと言われた。
その為、門の外にも中にも冒険者や兵士達がある程度の隊列を組んで、待機している。
ある程度しか隊列を組まないのは冒険者で隊列を組んでも指示を出す前に乱れるし、逆に兵士達で隊列を組んでもモンスターとの混戦だと、そこまで意味が無いからだ。
ここまでの準備で30分もかかっていなかったのだが、そこからは緊張する事が2つ(1つは現在進行系)有った。
まず、門から500mぎりぎりの範囲をモンスターがウロウロする様になった。
しかも、大体は50前後の群れで大体の個体は狼だ。
これらが唯のモンスターなら問題無くスルー、又は討伐出来ただろう。
しかし、ウロウロしていたモンスターの群れは1体1体が共食いをしていた個体らしく、尊の門上からの『ガストショット』(『風魔法』Lv6で使用可能。高速魔法攻撃で時速換算すると、100km)を軽々と避けた。
そりゃあ、魔法を展開(本来の『ガストショット』なら射程が100m程で、時速換算しても10km程。それをスキルを頼らずに自身で魔法を展開する事で効果を変える事が出来る)する時間とかも有ったけどさ、展開終了からの発射時間は尊が使える魔法(6属性)の中で最速(現在)だよ?
しかも、秒速換算すると約277.8m、つまり500mの距離に換算して約1.79秒で当たる訳だよ?
なのに避けるって可笑しくない?
その後は範囲攻撃の『ストーム』も使ってもらったが、直前で回避された。
しかも『ストーム』の場合は、尊が魔法展開を始めてすぐに動き出したので『未来視』とか持ってる可能性が有る。
その上、俺か尊かイルミの3人の内、2人が門の中に入ったら、あの狼モンスターが襲って来た。
その時は、冒険者達も俺達が休む事になって1回目だったので、警戒していた。
そのお陰で、俺と尊が門の外に出る時間を作る事が出来た為、数人の怪我人は居たものの死者は出ずに済んだ。
一応俺達は訓練でB級ダンジョンを1人で攻略出来る位にはなっているので、1日くらいは休まずに戦闘は出来るが、全力の戦闘だと精々3時間連続が限界だ。
軽くとは言えスタンピードの第1陣を相手に戦闘したので、精神状況等を鑑みて1時間はゆっくりしたかったが狼達のせいで1人45分の休みしか取れなかった。
この狼の群れが緊張の1つだ。
もう1つの緊張(現在進行系)は勇者だ。
なんでも東門でグラニー達がスタンピードの第1陣を倒し終えると、少しだけ副ギルドマスターと話てから、さっさと領主の館に向かってしまったらしい。
しかし、ここで問題が発生した。
なんでも勇者達6人と騎士団長1人で、この街に来たらしいのだが、勇者の1人が消えてしまったらしい。
そこで、勇者達は街の兵士達と冒険達を使って街中を探せと言ったらしい。
これには、温厚(俺達は初耳)と有名なこの街の領主も拒否。
勇者達は拒否した領主を脅そうとしたらしいが、それは同行していた騎士団長が止めたらしい。
なので、その件は一旦収束した。
だが問題はこれだけでは終わらなかった。
そう消えた勇者だ。
消えた勇者は普通の冒険証も持っていたらしく、西門の防衛組の冒険者達に合流したのだ。
消えた勇者は後衛(援護系)だったので、後ろの方に配置されていたのだが、俺達が狼の対処(対処法は門の外で狼に見える範囲に居ること)をしている時に、俺達の顔がチラッと見えたらしい。
そして俺達が元勇者だと分かると、俺達の前まで走って来て「高木さん!!横田君!!生きてたの!?」と叫んだ。
その時は丁度イルミの休憩時間だったので、俺達は隠れる事も逃げる事も出来なかった。
なので、俺と尊は一瞬の内に目配せをし、勇者を尊の『リエイ』でぐるぐる巻きにして口を塞ぎ、狼達から見える位置に窓がある、簡易的に建てられたプレハブ小屋(見たいな物、素材は土)に放り込んだ。
その後は周囲を誤魔化しつつ、プレハブ小屋に入り椅子等を尊の魔法で生み出してもらい、勇者と対面した。
で、今は対面したまま無言な勇者と俺達の睨み合い?が続いている。
そんな状況の中、先に口を開いたのは勇者の方だった。
「え、え〜と久しぶり高木さん、横田君。2人共生きてたんだね」
俺的には、「何で無能なお前が生きてるんだ」的な罵倒なりが飛んで来ると思っていたので少しだけ驚いたが表情には出さずに睨んでいた。
尊は勇者の言葉を聞いて、1度ため息をついた後、俺の頭を軽く叩いた。
俺がそんな尊の方を見ると、肩を竦めた後話しだした。
「吉田さん、久しぶり。早速で悪いけど、私達の事はアスガル王国の人達には話さないでね」
俺は尊の言葉に首を傾げてしまった。
『吉田さんって誰だったけ?』と
俺が首を傾げていると、尊が俺をジト目で見た来た。
なので俺がそっと目を背けると、尊に肘打ちされた後、耳打ちされた。
「吉田さんは、クラスメイトでしょ。因みに彼女の職業は解呪師だから、対面してる内はそこまで警戒も要らないわよ」
俺は尊に肘打ちされた所が意外と痛かったので、擦りながら頷いた。
俺が「尊は随分強くなったな〜。もう『ナンバーズ』との戦闘以外だと、男にも腕相撲で負けないだろうな〜。・・・尊、実はゴリラよりも強い?」とか考えていると、それが尊に悟られたのか何か凄い目で睨まれている。
俺が気まずげに目をそっぽに反らしていると、尊に両手で頭を掴まれて逃げれなくなった上で、尊と至近距離で顔を突き合わせる事になった。
な、なんか尊の目が据わってる気がする。
俺が汗をだらだらと流していると、尊が目が笑っていない笑顔で俺に聞いてきた。
「ねえ、流空。今何を考えてたの?」
「へ!?な、何も考えてないよ!?」
俺が急いで否定するも、尊はずっと目が据わってる。
俺は「誰か助けてくれ!!」と思っていた。
すると、予想外の所から天の助けが来た。
「2人共、そんなに仲良かったけ?」
何と俺を助けてくれたのは、吉田さんだった。
俺は吉田さんに感謝をしつつ、尊に何かを言われる前に速攻で答えた。
「あはは、この街に来てから何気に1ヶ月位は経つし、今は同じパーティー組んでるからね」
俺がそう答えると、吉田さんは何故か下を向いて言った。
「そっか、いいな〜」
吉田さんは小さい声で言ったが、ステータスが馬鹿見たいな数値になっている俺と尊には聞こえた。
俺と尊は内容までは分からないまでも、声色から何か酷い目にあっていた事は分かった。
俺と尊が何と声をかけて良いか迷っていると、外のイルミ(休憩中だったが少し早めに切り上げて貰い、見張りをして貰っていた)が窓に近寄り、報告して来た。
「流空様、尊様、ご用意を。S級のモンスター1体、共食いをしたと予想されるモンスターが7,500体来ます」
俺と尊はその言葉を聞くと、手元に置いていた武器をすぐさま手に取り、俺は吉田さんに言った。
「吉田さん。今から戦闘になるから後方に下がってて」
俺は吉田さんの返事を待たずに、小屋の外へと出た。
どうでしたか?
勇者の吉田さんが流空達と再会?しました。
彼女はこの後どうするか検討中ですが、とりあえず重要人物ではあります。
さて、それではお祝いの内容を発表します。
お祝いの内容は、1週間連続投稿です。
明日からの1週間は毎日投稿します。
なので次の投稿は11月2日の午後9時〜11時(基本午後10時)の予定です。
一応書きだめをしているので、このお祝い期間の一週間は大丈夫だと思いますが、今後ですが午後11時までに投稿してなければ、その日は無しでお願いします。
その後の予定は、一応後書きで書いている、その時の投稿ペースの予定です。
ご感想、誤字、ここをこうして欲しい、こういう能力や展開、サイドストーリーやキャラが欲しい等など何でも送って頂いて大丈夫です。
送って頂いた物に関しては積極的に取り入れて行きたいと思っています。
ゆっくりと進んで行きますが応援よろしくお願いします。




