冒険者ギルド
部屋から出て行ったアルフレットを見送りながら、ユイナは昨日倒したジャイアントスネイクをどうするか考えていた
私冒険者じゃないから、解体を冒険者ギルドに任せられないし、でも一応解体スキルマックスだから自分で何とかなるかな
解体前のジャイアントスネイクの皮や、血は素材どして高く売れる
まあ、出来なかったら登録できるアルに渡して解体してもらえばいいし、それにアルの言う通り私も来年登録できるし……あれ? 私アルに自分の年齢言ったっけ?
ユイナの中で疑問符が浮かんだが、すぐに振り払う
アルは頭いいから、会話の中で自然と気が付いたんでしょう
その時外が少し騒がしくなった。驚いて聞き耳スキルを使ってみると
『アル兄、行っちゃうの?』や、
『せっかくカカといい雰囲気だったのに……』
『う、うるさいのバカ父!』
のようなアルフレットを引き留める会話がほとんどだった
「すみません。でも、仲間と再会することができたんです。俺以外の仲間も集めるというあいつを手伝いたい。それが俺が出した決断です。今日まで見ず知らずの俺を村にとどめてくださって、ありがとうございました」
アルフレットがそう言い切ると、引き留める言葉はぴたりと止まって、静かになった
アイテムボックスの中身一覧を消して外に出る
「アル、行くよ」
「ああ。行こう」
そうして二人はジャイアントスネイクに襲われていた村を出ました
二人が村を出て歩き始めて五分、人の気配がなくなってきたので走り出すことにした。この時猛スピードでルーレンに向かっていた二人が時速三百四十メートルという、新幹線と同じ速度で走っていたというのは、二人はまだ知らない
アルフレットが冒険者登録をする間、ユイナは外で待機になった
小腹がすいたのでモムと果物ナイフをアイテムボックス出して、皮をむいて食べる。むいた皮はアイテムボックスへ
それにしてもアル遅いな。もう中に入って二十分ぐらいは立ってるけど
出てくるのが遅いアルフレットを心配していると
「おい小娘、ギルドの前で立ち止まってるんじゃねえよ」
ユイナの周りを三人のガラの悪い男たちが取り囲んでいた
「私がいるのはギルドの扉の横なんですけど」
当然扉の前で待っては邪魔だと思ったユイナは扉から少し離れた壁に寄り掛かりながら待っていた
「存在が邪魔んだよ! ギルドはてめえみたいなガキの来るところじゃねえ、さっさと帰りやがれ!」
はい、完全言いがかり。めんどくさいな、ここにいないとアルが困惑するだろうし……
目の前の迷惑三人組をどう対処するかと悩んでいると
「やめないか!」
一人の剣を持った赤髪の男性が間に入ってきた
「こんな少女一人を大の大人が三人で囲んで、恥ずかしくないのか⁉」
彼はユイナをかばうように前に立ち、力強く相手をにらみつける
「何だと、やんのか!」
一人の短気な男が握りこぶしを振り上げた
赤髪の男性は剣を抜いて対処しようと柄を握る。でも
その彼の横を抜けてユイナは柔道の要領で、その相手を転がす
こういうのは後から逆恨みして群れて来るから、この人を巻き込まないように注意を私に引き付けておかないと
「「「……」」」
そう思ったが、それを見ていた三人は呆然とユイナを見ていた。
「き、君……」
「てめぇ!」
我に返ったほかの二人が武器に手を伸ばしたが。
「はぁ!」
同じく我に返った赤髪の男性に一括されてしまう
「ありがとうございます」
「いや、君ほどの実力があるのならい、いらない助力だっただろう。僕の自己満足に付き合わせてしまってすまない」
「ユイナお待たせ……って、これどうした」
ちょうど終わったタイミングでアルフレットが中から出てくる
「アル遅い。絡まれたところをこの人が助けてくれたの」
「そうなの? ご迷惑をおかけしました」
「いいや、僕より彼女の方が強かった、むしろ邪魔をしてしまったと思っている」
「ユイナの実力は規格外ですからね」
どことなく失礼なと思いながらジト目で男性と話して言いるアルフレットを見る
「それでは僕は失礼しますね」
そう言い残して彼は冒険者ギルドの中に入っていった。
その姿をアルフレットは見えなくなるまで見たいた
いるか、いらはないかわからない会になってしまいました。
スミマセン