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「お前を愛するつもりはない」そう言った呪われた英雄辺境伯に、売られた令嬢は咄嗟に蝉ドンしてみた~魔王殺しの英雄と魔王令嬢の物語~  作者: 桃緑茶


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8.新米魔王のアヌシュカです

僕は魔王です。

あ、旦那様が倒した魔王ではありません。

母が死ぬ前に力を継いだばかりの、新米ほやほや魔王です。あと、旦那様が倒した魔王の転生とかじゃないです。


同じ魔王だと思われると僕も怒ります。


人間は魔王という存在は一体だけと思っていますが、違います。


魔国には真なる魔王が二柱。その配下に72の諸侯王が魔国を統治しています。諸侯王には君主、公爵、侯爵、伯爵、騎士、総裁が序列されています。

人間の世界にはそこまで情報が出て来ないので諸侯王=魔王と認識しているみたいです。


ほら、人間たちの国も沢山あって、王様は一人じゃないでしょう?


三千年前、真なる魔王は善と悪で対立しました。そして、善王が悪王とその腹心を封印しました。

食糧問題で揉めたそうです。

善王側の魔族と悪王側の魔族は食事内容が異なります。

前者は土地や生き物に巣くう呪いを。後者は人の血肉を食べます。


旦那様が倒した魔王は、72の諸侯王の一人で伯爵なので結構強いです。悪王の封印を解こうとウロウロしていたんでしょう。後は食料調達ですね、嫌なことに。


だから人を襲って、人に――旦那様に討伐されたのでしょう。良かったです。



僕の母は善王側の諸侯王です。序列は侯爵でした。

そして、リッツ家でないがしろにされて、病気の治療も放置されて絶望した僕の父(になる人)が魔獣の森にやって来たのを助けたそうです。

母は、獣人とコボルトの二重王国とリッツ領にほんの少し面するとても深い魔獣の森の統治者でしたから。


母の話では、人間の世界で暮らす魔王は存外多いそうです。

獣人族やコボルト族、ドワーフ族に竜族を治めるのも諸侯王ですね。


と、いっても母は住処で食事をしただけです。

でも、父は母に一目惚れしたみたいです。


母に病気や劣等感に絶望諸々の負の力を丸っと食べられた父は、目の前に光が差して生きる希望をくれた母を口説き落としたそうです。

逃げようとする母に父は蝉ドンして口説いたそうです。僕も旦那様にやったので、その辺は父子そっくりですね。

僕はまだ蝉ドンで旦那様を口説いていませんね。…また気絶させたら良くないので、後で考えましょう。


人間の爆発的な活力に惹かれた母は、一気にときめいたのか父に口説き落とされたそうです。

覚えています。沢山惚気られたので。


そして僕が生まれました。人の暮らしを知りたい母の希望もあり、小さな村で親子三人ひっそりと暮らしていました。

僕は人の食事も魔族の食事もどちらも食べられました。

父の作るスープはとても美味しかったです。母も、父の料理は好んで食べていました。


(このスープは…父と同じ愛情の味がする……)

幸せの味。ぽやぽやの感覚。

旦那様を蝕む魔王の呪いを食べて腹八分目のお腹に、幸せの呪いは重すぎました。


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