Pudding!
とある外国のステーキハウスでの一幕。
私は現地の友人たちと共に夕食に舌鼓を打っていました。
振り返ってみると、前菜の頃から怪しい空気は漂っていました。
「お前の分も頼んどいたぞ」と言われて出来たのはエスカルゴ。
今にして思えば、彼らの悪戯心だったのでしょう。
あちらの国ではゲテモノ料理の扱いのようです。
しかし私はサザエ好き。
エスカルゴも似たようなものです。
喜んで食べていました。
そして、デザートを注文する時間がやってきました。
私は、メニューも読めてないのにプリンと決めていました。
なぜなら、隣のテーブルにプリンが配膳されるところを見ていたからです。
"What do you want?"
聞かれた私は答えます。
”Pudding!”
"What?"
このやり取りを何度繰り返したでしょうか。
埒が明かず、隣席の友人が勝手に決めてしまいました。
それでその場は収まり、配膳の時間がやってきました。
トレイにはたくさんのプリン。
それを見たとき、私は心を撫で下ろしました。
配膳が終わり、私の前に置かれたのは、アイスクリーム……。
他の皆の目前にはプリンが立ち並ぶ。
そんなに"Pudding"って発音難しいかなぁ?
と、しばらく悩みました。
後日、別の機会に同じレストランで"Pudding"を注文したら、あっさり出てきました。
とても美味しかったし、一回で通じて嬉しかったことを覚えています。
”Pudding”
それは、何故かあの日だけ通じなかった思い出。




