表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/8

マッスルブラザーズ

今まさに命の灯火が消えそうな時!

追い込まれ絶望の縁に立たされている時!

そんな時どこからともなくやってくる。

そう、それがマッスルブラザーズなのだ!!


*************************


ビルの屋上、一人の生気のない男が立ちすくんでいた。

「はぁ…何で俺の人生こうなっちまったんだろう…」

男は屋上の際に立つ。

「もう、何の未練もない…」

男が飛び降りようとしたその時だった。

「ちょっと待ちなさいな!オニイサン!!」

「待ちなさいな!オニイサン!」

「え?」

振り返るとえらくマッチョな男が二人、タンクトップにホットパンツ、そしてピッタリの七三分けだ。ポマード臭い。


「ピンチな人がいたらすぐ駆けつける!」

「駆けつける!」

「悩んでるアナタもすぐに解決!」

「解決!」

「そう!私たちは…」

「マッスルブラザーズ!!」

「うわぁ、めっちゃポーズ決めてるやん…何だコイツら…」

「兄さん、この人困ってるのかな?飛び降りようとしてたよ!」

「うん、そうだな兄さん!これは放っておけないな!」

「え?どっちも兄さんなの?どういうことなの?」

「さあ、オニイサン!悩みがあるなら言ってごらんよウォンチュ!」

「ごらんよウォンチュ!」

「お前絶対いらねーからな?兄さんB!」

「とにかくとにかくオニイサン!バカな真似は止めて、何があったのかオネエさん達に話してごらんなさいな」

「オネエなの!?兄さんじゃないの?!」

「ごらんなさいな」

「だからお前は絶対いらねーからな!B!!!」

「話すだけでも楽になるわよ」

「なるわよ」

「見ず知らずの奴らに話したって何がわかるってんだよ」

「そんなヤケを起こしたらパパとママが悲しむわ」

「悲しむわ」

「小さい頃に両親は亡くなってるんだよ」

「貴方の家族が悲しむわ」

「悲しむわ」

「妻は出てったんだよ!事業に失敗して騙されて、俺に残ってるのは一生働いても返せない借金だけなんだよ!」

「生きてればきっといいことあるぜ!ブラザー!!」

「あるぜ!ブラザー!!相棒の言う通りだぜ!!」

「キャラブレブレじゃねーか!お互い兄さんじゃねーのかよ?!オネエどこいった?!」

「そんなお前を救う為にやって来た!俺達マッチョメーンブラザーズ!」

「もはや名前変わってるじゃねーか!おい!お前らそこ並べ!!」

「え?」

「え?」

「え?じゃねぇ!!並べ!!」

「あ、はい」

「はい」

「正座!」

「あ、いや素足でコンクリートの上はちょっと…」

「正座ぁぁ!!!」

「あ、はい」

二人のマッチョな男は男の前に正座した。

「何なんだよお前らさっきから。キャラ定まってねーし、名前は最初と違うし」

「すいませんでした」

「せんでした」

「Bの被せるとこは徹底してんのかよ!」

「すいません、はい、そのこれだけは」

「ほんとさ、ちゃんとしよう?俺そういう適当なのいっちばん嫌い!」

「本当にすいませんでした。ちゃんとします」

「します」

「これからはちゃんとやれよ?二度目はねーからな?」

「はい、ありがとうございます!精一杯頑張らせていただきます」

「いただきます」

「わかったらいいよ、じゃ俺は続きやるから…」

「ちょちょちょちょちょーーーーっ!!!」

「ちょーーーーっ!!!」

「何だよ?まだ何かあんのか?」

「オニイサン、こんな所から飛び降りたらすっごく痛いよ!」

「痛いよ!」

「んなのわかってるよ!でももういいんだよ!!」

「待って、どれだけ痛いか見せてあげよう!兄さん、GO!」

「え?え?いや、兄さんがGO!」

「いや、兄さんが!」

「いやいや兄さんが!」

二人のポマード臭いマッチョが屋上の際で揉み合いを始めた。

「おーい、そんなとこで揉めてたら危ないぞー?」

「兄さんが、、あ!」

「あ!」

「あぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」

「あーぁ、落ちちゃった」

ドスンッという音の後に声が聞こえてくる。

「痛い!痛いよ、兄さん!あぁっ、膝擦りむいてるぅぅ!!」

「いや、何で生きてるんだよ…めっちゃ軽傷じゃん」

「大丈夫か!兄さん!?今マッスルエイドを貼るよ!!」

「いや、マッスルエイドって何だよ…てかお前は無傷なのかよ」

その時男のスマホが鳴った。メッセージのようだ。

「あなた、ロト7で1等が当たりました。もうお金の心配もいりません。また二人でやり直しましょう!」


「いよっしゃあ!今迎えに行くよ!!マイハニー!!!」


【~完~】

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ