第6話 戦争の火種
第6話 戦争の火種
「失敗しただと!?何故だ!計画は完璧だといったではないか!」
「そ、それが分かっておらず現在調査中です」
「ちっ、あいつはそれなりに使えたんだがなまあ良い。」
皇帝は苛立ちを隠そうともせず、玉座の肘掛けを叩いた。
「何故、あの程度の国の侵略にここまで手間取っているのだ!」
「それがつい最近から謎の集団によって我が軍が壊滅的な被害を受けており非常に不利な状況です」
「魔混人を使う準備せよ、海上国家アトランスに宣戦布告しろ」
「でっですがあれを使えば聖教国に目をつけられますぞ!それに今宣戦布告したら周囲の国々に睨まれてしまいます」
「構わん!後からならいくらでも言い訳が出来るどのみち我が国がいずれ世界を統一するのだ多少睨まれようと構うものか!」
フォルグレア帝国は軍事力、特に魔法技術に注力してきた国家である。
その歪んだ研究の果てに生まれたのが――魔混人。
魔獣と人を強制的に融合させた混合生命体。
一体で戦況を覆すほどの力を持つ、禁忌の存在だ。
「ありったけの魔混人を投入しそれに加え冒険者達を徴兵しろ、魔混人が足りなければ作っても構わん!」
「分かりました、ではそのように手配致します」
フォルグレア帝国かつて栄華を誇った国は1人の皇帝によって崩壊に追い込まれることとなるがそれを知る者は当然ながらいないのであった。
「トーヤ様、フォルグレアがアトランスに対して宣戦布告し進軍を始めました、迎え撃つ準備はできていますがどう致しますか?」
「アトランスの民の救出を優先しろ迎撃は最低限で構わん。俺は国盗りをしてくるよ」
「御意、七虹衆の誰かをつけましょうか?」
「いや必要ないアトランスの防衛に回せ」
「そろそろ表の顔が欲しかったところだ、ぶらぶらし続けるのも飽きてきたしな」
魂だけこの世界に来た俺と違い、肉体ごと来た家臣たちは魔力しか得ていない。
この世界の技能――魂技、魂核解放は使えないが、魔力による肉体強化で十分補えていた。
武器の扱いにおいて、七虹衆に並ぶ者などまず存在しない。
「じゃあさっそく行ってくる」
そう言って俺はフォルグレアへと向かった。俺の身体は改造によって AHED-11 へとアップデートされている。
新たに搭載された機能――魔力粒子とナノテクノロジーを融合させた可変武装。形状は自在。
内蔵武器は不要となり、軽量化と柔軟性を同時に実現した。
「随分と派手な城だなどれだけ国民から搾り取っているのやら…」
そういって俺は城に向かってミサイルを打ち込む威力は抑えてあるためそこまで被害もないだろう。穴の空いた場所から入り込み王の居場所を探っていくとやけに装飾の凝った扉が目に入ると同時に衛兵らしき男達がやってきた。
「止まれぇ!貴様何者だ!」
「この先は玉座の間であるぞ!」
「邪魔するな『雷神の槌』」
雷の槌で吹き飛ばし扉を蹴破って玉座の間に入るさぁその玉座貰いに来たぞ。




