第2話 自分の体を自分で改造するのは妙な気分だ
1年経つの早すぎません?
第2話 自分の体を自分で改造するのは妙な気分だ
「ここをこうしてこうかな」
転生し機械になるとはいまだに信じられんがなってしまったものは仕方が無い。そう考えつつ自身の体の改良を行なっていく、
このいAHED-10のメインエンジンは魔石から魔力を取り出しそれを燃料として使用する。
魔石使用型魔力融合炉『MR-31』それがこの機体に搭載されているがこのエンジンは少々エネルギー効率が悪いその問題を解決するため新たに俺が開発し取り付けたのが魔力水で稼働するエンジン『MWR-1』
エネルギー効率がかなり良くなっており小型化にも成功しているため2基搭載することができるようになった。
魔力水は人工での製造が可能となっており採取と魔物以外での入手方法が無い魔石とは違い比較的低価格で買うことができる。
「そろそろ、依頼でも受けるか」
リステアが魔王軍四天王の1人とその部下とフォルグレア王国の連合軍に襲撃されその四天王を倒してから約半年が経った。四天王という司令塔を失った連合軍は崩壊、魔族は撤退しフォルグレア軍のほとんどの人間は捕虜として捕らえられた。今回の襲撃についてリステア王国は及び同盟国はフォルグレア王国を非難し賠償金を請求している。これに対しフォルグレア国王は関与を否定、軍部の暴走だと回答した。
一方俺は隣国のオルディス帝国へと移動した、この国は何かが優れているというわけでは無いが安定した国だそうだ。
この国で冒険者登録をし順調に金銭を得た俺は白龍協会が運営する白龍商会で色々な部品を買い自身の改良に明け暮れていた。
この世界の科学技術は決して低くなく発電技術も発展している方ではあるが魔力を使ったほうが効率もコスパも良いため、電気というものは積極的に使われていない。
「シエル、今俺が持ってる金額を教えてくれ」
「はい、マスター只今の手持ちの額は5万ウェンです」
5万か少々心もとないが、依頼をいくつか受ければ問題無いだろう。
サポートAIによる支援をより多く受けるため、商会で護衛用の機械兵を購入しAIを移行させた。前世で機械いじりをよくやっていたためこういう作業には慣れている。
冒険者ギルドへ行き扉を開けると賑やかな声が聞こえてきた。そんな声を聞きながら受付へと足を運ぶ。
「あっトーヤさんお久しぶりですね。依頼ですか?」
「そうだ、そろそろ金が心もとなくなったんでな」
「それならちょうどいい依頼がありますよ、これなんですけど」
「アースドラゴンの討伐か、分かった受けるよ」
「承りました、討伐対象のアースドラゴンは西門のさらに奥の方にて確認されています。お気をつけて行ってらっしゃいませ」
「感謝する」
そう言って俺はアースドラゴンがいる場所へと向かった。
目的の場所に着くとそこには象ほどの大きさのアースドラゴンが2体ほどおりのそのそと歩いていた。剣を鞘から取り出し足に力を込め一歩を踏み出す。
「加速斬り!」
足から圧縮された空気を出し一気に加速する、その勢いのままアースドラゴンの首を斬りつけ2撃目でもう一匹の首を斬る。そうしてあっという間に2匹のアースドラゴンを狩る。
「ふむ、荷車でも持ってくればよかったな。いや確かこの機体にはあれが…」
機体のウィンドウを開きポチポチと操作して目的の機能を見つける。「収納収納」
そう言い放った瞬間アースドラゴンの死体が消えていくどうやら上手くいったようだ。
死体を回収し王都への道を歩いていく。
「買取を頼む」
「もう終わったんですか?流石史上最速でBランクになったトーヤさんですね」
「まぁな」
「そうだ、クラン創設の申請をしたいんだが出来るか?」
「クラン創設申請ができるのはBランク以上からですので可能ですよ」
「じゃあ創設申請とクランメンバーの募集、パーティメンバーの募集をしておいてくれ」
「承りました、クラン名リーダーパーティ名はどう致しますか?」
「クラン名は銀龍の瞳で、リーダーパーティ名は双頭の銀蛇で頼む」
「かしこまりました」
さてこれでそれなりの腕の冒険者パーティは集まるだろう、なにせ史上最速でBランクになった人が募集するんだそれなりに効果はあるはずだ。後は新人冒険者達を勧誘してみるか。そう思い依頼掲示板に集まっているいかにも新人冒険者といった雰囲気を出している冒険者に声をかけにいった。
「君たちは新人冒険者かい?」
「はい、個人ランクパーティランク共にFランクの者です。それで貴方は?」
「失礼、申し遅れた。俺はBランク冒険者のトーヤだ。今回は君たちにとってもいい話を持ってきたんだが聞いてもらえるかな?」
「貴方があの史上最速でBランクになったトーヤさんでしたか、是非話をお聞かせください」
「迫力ってのがまるで違うな。強さのオーラが溢れ出てるぜ」
「あぁ、俺はクランを創設することにしたんだがそのメンバーになる気はないか?」
クランメンバーは多すぎたらまとめ上げるのが一苦労だが前世が千銅家と言う名家で、その上人の上に立ちまとめ上げる教育を受けてきた俺ならある程度の数までなら問題あるまい。
「少し相談させてもらってもいいですか?」
「もちろんだ今後を決める重要なことだじっくり話し合ってくれ」
それを聞いて新人冒険者達は少し離れたところで話し合う。
さてここで冒険者協会のシステムについて振り返っておこう、冒険者協会それは冒険者たちをまとめ管理する組織である。この組織に属さないと冒険者として認識されない、冒険者に憧れる者は各国の冒険者協会支部にて登録後冒険者としての活動をスタートさせる。
冒険者にはランクがありSランク・Aランク・Bランク・Cランク・Dランク・Eランク・Fランクに分かれている。またパーティは2人から組むことができメンバーのランクに合わせてパーティランクが決まる、クランはいくつかのパーティが集まり所属するいわゆる規模の大きいパーティのようなものでパーティごとに活動したり依頼によってはクランを上げてその依頼をクリアする団体である。
トップクラスのクランの長になるとその発言力は伯爵クラスになるとも言われており実際Sランククランの『金龍の涙』のクランマスター
ジェイソン・ラーテルは伯爵位を得ている。
「なぁどうするこの話受けるか?」
「俺は良いと思うぜ!強くなるには強いやつに鍛えてもらうのが1番だ!」
「そうですね、充分メリットはあると思います」
「じゃあ受けるってことでいいな?」
「あぁ良いぜ!」
「異論ありません」
耳を傾けるとそんな話をしているのが聞こえてきた。どうやら受けてもらえるみたいだ。
「トーヤさんお待たせしました。この話受けさせてもらっても良いでしょうか?」
「こっちから話を持ちかけたんだそちらがいいなら断る理由はないさ」
「では宜しくお願いします。僕の名前はマーク・シリュス、大樹の枝のリーダーです」
「俺は、ラーク・ダンケル。パーティ内での役割は盾役だ」
「私は、アーガス・クルトフ。魔法使いです」
「バランスの取れたいいパーティだな。それだけにヒーラーがいないのが惜しいな」
「回復魔法を使いこなせる人はなかなかいなくて」
「そうか、なら俺から紹介できそうな人がいるがどうだ会ってみないか?」
「是非お願いします!」
「分かった、準備があるから1週間ほど待ってくれ。クランの加入申請はその時しよう。それまでは自由に依頼を受けていてくれ」
「分かりました、ではまた1週間後に」
そう言って大樹の枝と別れた俺はギルドにある隠し扉を開けて中に入る扉の先には階段がありその階段を降りると裏依頼が受けられる冒険者ギルド・裏がある。ここでは表に出せない裏の依頼が取り扱われている。貴族の派閥争いによる政敵の暗殺依頼がメインとなっている。また裏とは言っているが運営元は冒険者ギルドであり各都市の冒険者ギルド支部長が取り仕切っている。
「ええっと、あったこれだな」
手に取ったのはとある貴族の暗殺依頼。フォルグレアの国軍派に属する貴族、エルマー・グリヴォート。彼は伯爵位を持ちながらも前線で活躍しつづけているが立ち寄った村々で横暴な振る舞いをし気に入った村の娘を奴隷化し自身の所有物にしている、この前のリステア侵攻の際にもリステアの村が被害にあったとの報告も挙がっている。この情報も裏ギルドの諜報部隊が調査した結果判明したことである。
「村に居た光魔法の使い手である娘ががさらわれたと…しかもその娘は上級魔法を何回使っても魔力切れにならない程の魔力量。そら連れていかれるわな」
装備は整えたしそろそろ出発するか。地下道を通り町の外に出て背中から翼とジェットエンジンを出しエルマーが治めるグリヴォード領へと飛び立った。




