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三十一から三十五
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破瓜の盛る 雪は煮付けの 謎掛けか そ汝の消つには 消ゆるものかは
はかのもる ゆきはにつけの なぞけ(か そなのけつには きゆるものかは)
※ 「そ汝(謎)」を「ひと(問ひ)」に戻せば、源氏物語三百七十二の本家取りになる。
32
形見なる 図置く寡夫夜に 妻の児の 待つに夜深く 落つるなみだか
かたみなる づおくかふよに つまのこ(の まつによふかく おつるなみだか)
33
折り変はる 花果に香りよ 小鳥寄り 常より他に かかるばかりを
をりかはる かかにかほりよ ことりよ(り とこよりほかに かかるばかりを)
34
消ゆる船 坂に景色と 残る鶴 このとき時化に 重ね降る雪
きゆるふね さかにけしきと のこるつ(る このときしけに かさねふるゆき)
35
闇の標 霊を悲しき 友記し 元岸中を 恨めしの宮
やみのしめ らうをかなしき ともしる(し もときしなかを うらめしのみや)




