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第41話 フェンリル討伐 2

「うおーーっ!!!身体が軽い!!うおぉぉりゃぁぁぁぁ!!覚悟しろ!犬っころがぁぁぁぁぁ!!」


ヴェイグが狼の群れに突っ込んで行く!


「おい!!ヴェイグ!!無闇に突っ込むな!!囲まれるぞ!!」


アスランが叫ぶがお構い無しに突っ込んで行くヴェイグの背後から襲い掛かる狼を斬り伏せる!!


スパン!!

「ギャンッ!!!」


アスランはあまりの手応えの無さに驚愕する。

「こ、この剣・・・凄い切れ味だ・・・」


するとヴェイグは振り向かずに狼を斬り伏せながら口を開く。


「はん!お前が俺の背中を守ってくれるんだろ?!頼んだぜ!!俺は突っ走るからよ!!行くぜぇぇぇぇぇ!!!!」


ヴェイグは問答無用とばかりに狼達を斬り伏せながら突っ込んで行く!!!


「ふん・・・仕方のないやつだな・・・いいぞ!!お前は振り向かなくていい!!最短距離で突っ走れ!!お前の後ろは俺が守る!!」



フェリスは今まで過去1人しか成功していない聖属性最上位魔法に7歳で挑戦しようとしていた。それも実戦である。フェリスは出来る事を信じて空に両手を広げて集中する。


「清き聖域を築き我の望む物を悪しきものから遠ざけよ!悪しき心、邪な心を打ち破り悪しき思念をも浄化し無に帰せ!!聖域結界〈サンクチュアリ〉!!」


渡された指輪の魔力を使い切りフェリスの魔力もごっそり持っていかれる!!するとフェリスを中心に幾重もの巨大な魔法陣が展開される!

馬車とAクラスの子供達、ラミエル先生、ジュリアン先生の周りに眩い聖なる光が立ち登る!!


フェリスは両手を空に広げたまま後ろにゆっくり倒れる。


「・・やったよ・・ミハエル・・君・・・」


・・・どさぁ・・・


フェリスは残り僅かに魔力を残して地面に大の字で倒れたまま気を失った・・しかし口元には微笑みを残し何かいい夢をいているようだった。


〈修道女〉のラミエル先生は目の当たりにした伝説の魔法に驚愕と感動を覚えていた・・。


こ、こんな事が・・・な、7歳の子供が・・聖属性最上位最高位魔法〈サンクチュアリ〉を・・・す、凄い・・・凄すぎる・・・あなたは一体・・・


「さあ!フェリス姉だけにいい格好させないわよ!私達も行くわよ!」


メリルが気合いを入れる!!


「うん!!次は僕の番だ!!2人共!!援護を頼むよ!!」


「任せといて!!かっこいい所見せてよね!」


「あなたの実力を見せてよね!!」


「うん!!行って来る!!」


ネバルは散歩にでも行くかのように〈サンクチュアリ〉の外へ出る!


「えっ!!なぜ外へ出るの?!危ないわ!!」


ジュリアン先生が声を上げるがメリルがそれを遮る!!


「ジュリアン先生!この結界は10分が限界なんです!それまでに終わらせないと駄目なんです!!

この結界の中では聖属性以外の魔法は使えない。ネバル君はそれでもやるんです!!皆んなを守る為に!!今!!ネバル君の力が必要なんです!!私達はそれを全力で援護する!!ここは私達に任せてください!!」


ジュリアン先生は7歳の子供に気圧され言葉を失った。


私は何も出来ないの?・・・私は7歳の子供に守られて・・・



「さてと!来るなら来い!!犬共!!!一気に片付けてやる!!!」


ネバルはミハエルに特訓してもらった魔法の詠唱に入る!

しかし狼達がネバルに襲い掛かる!!


「させないわよ!!聖なる刃よ敵を貫け!!〈ホーリーランス〉!!!」


「ネバル君に触るなぁぁぁ!!聖なる矢よ!敵を撃ち抜け!〈ホーリーアロー〉!!!」


2人の数百の聖なる槍と矢が狼達に降り注ぐ!!


すどどどどどどどどどど!!!!!


ギャン!ギギャン!!ギャンイン!!!


狼達が意表を突かれて吹き飛ぶ!!


流石だね!信じてたよ!


ネバルがチラリと振り返り親指を立てると2人がウインクで返す。


さあ!行くぞ!!


「炎に集え大気の力!炎に纏わり爆炎と化せ!爆炎に集え大地の力!爆炎に纏わり獄炎と化し敵を焼き尽くせ!!」


〈魔法使い〉のジュリアン先生が目を見開き驚愕する!


「ま、まさか!!!!あれは三重詠唱?!嘘?!嘘よ!!!魔道の極みと言われた三重詠唱を7歳で?!

な、何よ・・・今年のSクラスは!!意味が分からない・・・」


ネバルが今にも爆発しそうな魔力を集中させる!!


「喰らえぇぇぇぇ!!!〈ボルケーノ・ストーム〉!!!!!」


迫り来る狼の目の前に巨大な粘度の高い獄炎の竜巻が爆誕する!!

狼達が危機を察知して逃げようとするが高速で渦巻く竜巻に次々と吸い込まれて行く!!


キャイン!キャイン!キャイン!!


更に狼達を追うように高速で移動して行く!

逃げ惑う狼達の毛が熱気で燃え上がりなす術も無く獄炎の竜巻に吸い込まれて行った。


「よ、よし!!やってやたぞ!!・・・後は・・・頼んだよ・・・」


ネバルは拳を空に掲げてそのまま後ろに傾いた。

するとそれをメリルとルミナが受け止める。


「凄いわ!ネバル君。あれが三重詠唱の威力・・・なんか・・見直しちゃったかな。」


「ふふっ・・本当ね・・ちょっとかっこいいね・・」


メリルとルミナがネバルを称賛するのだった。


ミハエルは残った狼を切り伏せながらネバル達の活躍を見ていた。


「さすがだね!ネバル君達は作戦通り狼達をほぼ壊滅してくれた!予想以上だ。凄いよ!

・・・さあ!!次は僕達の番だ!!」


ミハエルはヴェイグとアスランと共にフェンリル討伐に挑むのであった・・・。

皆様の評価、感想をお待ちしております。

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