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第40話 フェンリル討伐 1

ラミエル先生が子供達を見渡して声を上げる!

「皆んな!!馬車での移動は楽しかったですかぁー?」


「はーい!!」

「・・・・。」


半数の子供達は黙って項垂れる。


「これから各班対抗でゲームで競ってもらいます!!それでw・・・」


「っ!!ラミエル先生!!何か来るよ!!!」


突然現れた強い気配にミハエルが声を上げる!


どぉぉぉぉぉん!!!

ばりぃぃぃぃん・・・・


大きな衝撃音と何かが割れる音が周りに響き渡った・・・


「ぼ、防御結界が・・・消えた?!」


ジュリアン先生が呟く・・・


「何?!何が起こったの?!・・・あ、あれは・・・」


ラミエル先生が視界に捉えた10mを越える巨大な白い物を凝視する。


「い、犬?!・・・狼・・・?!」


ミハエルは背筋に冷たい物が走った。


「こ、こいつは・・・〈鑑定〉・・」



フェンリル

Lv 1558

【称号】神獣


攻撃力 18638900

防御力 12795390

素早さ 25862908

魔力  87946

魔法力 189428


【加護】獣神の加護


【スキル】〈攻撃力・大〉

     〈咆哮・大〉

     〈魔力感知〉


【装備付与】〈影収納〉


「皆んな!!下がって!!!あれはフェンリルだ!!!」


ミハエルが声を荒げて叫ぶ!!


「フェンリル?!何故こんな所に?!」

ラミエル先生が唖然として立ち尽くす!


「先生!!何でもいいから!!早く下がって!!耳を塞いで下がって!!!」


どうする?!あんな化け物・・・この状況は・・・どうしたらいい?!


ミハエルは眼前にフェンリルを捉え頭をフル回転させる!

ミハエルは取り敢えず指輪を全て外し魔剛剣を抜き放ち構える!

するとミハエルの身体から光のオーラが溢れだし全身を包んだ。


「す、凄い・・あれがミハエル君の本気の姿・・・」

「凄く綺麗・・・」

「ミハエル君なら何とか出来そうな気がするわ・・・」


三姉妹がミハエルに見惚れる・・・


くっ!考えが纏まらない!!落ち着け!僕がみんなを守らないと!どうする?!どうすれば・・・


ミハエルが必死で考えているとフェンリルが「これでどうだ?」言わんばかりに空に向かって遠吠えを放つ!!


するとフェンリルの影から白い大きな狼達が次々と飛び出してくる!!

その数約150匹・・・・獲物の心を折る為の駄目押しであった。


流石のミハエルも表情が曇る。


くっ・・やってくれるね・・せっかく思い付いたのに・・・でも!僕は・・・負ける訳にはいかないんだ!!みんなを守る為に!!

でも・・・いざとなったら・・・諦めよう・・・僕の命を・・・


そう覚悟を決めた瞬間であった。



「ミハエルゥゥゥゥ!!!!!お前何1人やろうとしてんだぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」


ヴェイグが叫びながら駆け寄って来る!


ミハエルは我に返り振り返る。


「俺は!お前は気に食わねぇ!!だけど実力は認めてんだ!!何か考えがあるんだろう?!俺を使えぇぇぇぇ!!!」


アスランも駆け寄って来る!


「そうだぞ!!ミハエル!!俺の命!お前に預ける!!!好きに使え!!!!」


ネバルも後に続いて来た。


「ミハエル!!僕も乗った!!指示をくれ!!全身全霊でやり抜く!!!!』


ヴィンザード三姉妹も歩み寄る!


「ミハエル君!!!私達もやるわ!!Sクラスの意地を見せてやるわ!!!!』


三姉妹が拳を握る!!


「み、皆んな・・・」


ミハエルの胸が高鳴る!涙が溢れてくる!その瞬間!ミハエルの中で勝利の道筋が見えてきた。


そしてクラインド学園Sクラスがミハエルの元へ集結する!


ミハエルは唇を締めて涙を拭いた!


「・・僕は忘れていたよ・・頼もしい仲間がいる事を!!

・・・行くよ!!あの調子に乗っている犬っころをやっつけるんだ!!!」


「おおーーーー!!!!」


ミハエルはフェンリルを見据えながら手短にみんなに作戦を伝える!


「マジか?!そんな事が出来るのか?!」

「それなら行けるよ!!」

「やるしか無いよね!!」

「ほ、本当に私がそんな高等魔法を使えるの?」


「フェリス!大丈夫!僕が使える様にする!!でも・・まずあいつの動きを止めないとね・・」


Sクラスの面々がフェンリルと対峙する。その距離約100m。

そこからでも圧倒的な存在感を突き刺さるように感じる。

Aクラスの子供達は怯え、ラミエル先生とジュリアン先生もへたり込み動けないでいた。



そしてミハエルの得体の知れない雰囲気に警戒していたフェンリルの目の色が変わる・・・開戦とばかりに息を吸い込み〈咆哮〉を放とうとした瞬間!!


「今だ!!!〈フラッシュ〉!!!!〉」


ミハエルの光属性魔法である。強烈な閃光がフェンリル達の目に襲い掛かる!!激痛とも錯覚する光にフェンリル達はのたうち回る!!


「ぎゃいん!ぎゃいん!!ぎゃいん!!!」


ミハエルは魔力タンクの指輪を装備する!!


「よし!!行くよ!!僕の全身全霊の古代魔法!!!〈フル・ポテンシャル〉!!!」


皆んなの身体が光輝きミハエルの魔力がヴェイグ達に注ぎ込まれる!!!


「す、凄げぇぇぇぇ!!!なんだこの力は?!」


「溢れてくる!!力が!!!行ける!」


「これがミハエル君の力・・・」


「あぁ、ミハエル君が私の中に・・・」

「あったかい・・・」

「凄いわ・・・」



「さあ!!行くよ!!ヴェイグ!アスラン!あの犬にこれを装備させたら僕らの勝ちだ!!」


ミハエルは赤い紐の真ん中に四つの指輪を縛り付けた物を差し出す。


「アスラン。これは君が持っていてくれ。」


【指輪】

〈効果〉ステータス1/10減✖️4


「あぁ!分かった。」


「それと!この剣と指輪を使って!!」

ミハエルは2人に剣と指輪を渡した。


【覇斬剣】

〈攻撃力〉500000

〈効果〉 斬撃・極大

     攻撃力・極大

【指輪】

〈効果〉物理攻撃無効

    


「ふん!これも凄いんだろう?!もう驚かねぇ!!!行くぞ!アスラン!!」


「あぁ!行ってくる!!」


2人は意を決して狼の群れに走り出すのだった!


「よし!ネバル君達はこの指輪を使ってみんなを守って欲しい!!」


【指輪】

〈効果〉魔力+2000000

    


「君達は最後の砦だ。皆んなを頼んだよ!!」


するとネバルが震える手を出す。


今まで何かを任された事がなかった。しかしいきなり命懸けの仕事を任されたのだ。無意識に身体が震えていたのだ。


「ミハエル君・・ふ、震えが止まらないだ・・・」


ミハエルはネバルの手を握る!

「大丈夫だ!!君は強い!!僕の教えた三重詠唱を使えたんだ!!この指輪を使えばあの魔法もできる筈だよ!!皆んなを頼んだよ!」


「う、うん!やるよ!!」


するとフェリスがミハエルに抱きつく!


「わ、私にも勇気を頂戴!!」

メリルとルミナも抱きつく!

「私にも!」

「私にも!」


ミハエルは微笑みながら三姉妹の頭を撫でる。


「大丈夫!!!君達は優秀な〈司祭〉だ!!攻撃も回復も出来る!!皆んなを頼んだよ!!」


三姉妹が笑顔になる!

「うん!!!」


「さあ!!行くよ!反撃開始だ!!!」


ミハエルもフェンリルの群れへと走り出すのだった。

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