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第101話 新たな暗黒神

むう・・何故魔族の間で人間界の話が出ないのだ・・・まるで人間界と調和を取っているような雰囲気ではないか?!この世界ではそれが普通なのか?!


ゼルビスは部屋の中で違和感を抱きつつ母ゼノビアンの乳を貪っていた。


むぐむぐむぐむぐむぐ・・・


「まあまあ・・よっぽどお腹が空いていたのね・・うふふふ。」


ゼノビアンは微笑みながら我が子を愛でていた。


「ぶはぁぁぁ!!ふう・・・げふっ!!」


ゼルビスは満足して乳を解放するとお腹をさすり落ち着く。


ふむ・・とにかく人間界の情報を集める事が先決だな・・・よし・・その前に・・・寝るか・・・


ゼルビスはそのまま母の腕の中で安心し切った顔で寝息を立て始めた。


「ふふふ・・大きくなるのよ。」


ゼルビスは母の愛を一身に受けてすくすくと育って行くのであった。



そしてこの様子を神界から覗く者がいた。


(ほう・・・アレが人間界に転生した元暗黒神ルビラスか・・・面白い・・暇潰しにこの〈暗黒神ドルゲル〉様が少し手を貸してやろうか・・クックックック・・・」




「頭!!豪華な馬車が2台来ますぜ!!」


森の中を偵察していた男が嬉々として報告する。


「そうか!!どれ・・・」


頭は折り畳み式の望遠鏡を伸ばして覗いてみる。


「ほほう・・あれは確かに金になりそうだな・・ん?」


頭は馬車に刻まれた紋章に見覚えがあった。


「あれはクラインド王国の紋章だ・・・なぜこんな森の中を通るんだ・・・?この先にあるのは・・あのメルト村か・・・」


頭は何か重大な事を思い出せないわだかまりに襲われていた。



「アンリルさん。この先に18人居るよ。悪意もちらほら感じるから盗賊の待ち伏せかな?」


ミハエルは窓から顔を出して見る。


「そうね。この辺りも最近山賊や盗賊が多くなったらしいわ。こんな豪華な馬車が通れば襲ってくる確率は大ね。」


アンリルは用意されたお菓子を口に入れてカリカリとかじっている。


サリアも菓子を口に入れて背もたれに身体を預ける。


「でも盗賊さんはこの馬車を襲って大丈夫なのかな?多分・・骨も残らないよ・・・」


「ははっ・・・その前に近づけないんじゃ無いかな・・・」


ライナードは菓子を放り投げて口でキャッチする。


「まあ・・来たら来た時ね・・」


カリンは手元に杖を引き寄せるのであった。




「おい!お前等何をしているんだ?!」


「なんd・・・げげっ!!ガ、ガイン・・殿・・・い、いつの間に・・・」


背後から声をかけられて振り向くと10人の厳つい男達を連れたガインが極太の腕に剣を持ち頭の鼻先に突きつけていた。


「まさか・・今からここを通る馬車を襲おうとしてたんじゃ無いだろうな?」


お頭の頬を冷たい汗が伝う。


「い、いやいやいや!!滅層もありません!!た、ただ・・・さ、さんぽ・・そう!!散歩でさぁ!!

あはっ!あはっ!今日は!絶好の散歩日和でさぁ!!なぁ?!野郎共!!!」


「お、おう!!も、森の空気は・・美味いなぁ・・・」


「さ、さあ!!お頭!い、行きますぜ!!」

「そうだな!!じゃあ!ガイン殿!!これで!!」


山賊達は恐る恐る歩き出したと思うと突然走り出した!!


「逃げろぉぉぉぉ!!!!」


山賊達は蜘蛛の子を散らすように一目散に走り去っていった。


「はぁ。馬鹿な奴らだ。いっその事あのまま襲わせれば良かったか・・・」


ガインは呆れ顔で剣を収めた。


「お頭ぁぁぁ!!あの馬車は惜しかったですねぇぇぇ!!」


「馬鹿かぁぁぁ!!違う!!助かったんだ!!思い出したんだよ!!今日は化け物共が帰ってくる日だ!!

あのまま襲っていたら・・・今日が俺達の命日になってた所だったぞ!!」


「うげっ!!あいつ等が?!・・・危なかった・・・」


以前メルト村を襲い酷い目に遭った記憶を思い起こし全力で逃げるのであった・・・




「んっ?!あれ・・・様子が変だよ・・待ち伏せている奴らが散り散りになって行くよ・・・」


ミハエルが索敵をしながら様子を探っていると懐かしい気配を感じた。


「・・・ふふっ・・なるほどね・・アンリルさん!お迎えが来たみたいだよ!」


ミハエルは馬車の窓から顔を出して見るとガイン達が笑顔で手を振っていた。



「おお!!ミハエル!大きくなったな!!見違えたぞ!!」


ガインがミハエルの頭に大きな手を乗せる!


「お久しぶりです!ガインさん!でも何故ここへ?」


「あー!怪しい奴等が居るって報告があってな。来てみたらミハエル達の馬車を待ち構えている馬鹿共と鉢合わせしたんだ。

せっかく帰って来ていきなり面倒事もなんだと思って追っ払ったんだ。

・・それよりその子達が例の仲間達か・・」


ガインがミハエルの後ろに来たサリア達を見る。そして思わず・・鑑定してしまう。


サリア

Lv13670

【称号】神精霊使い


攻撃力 683568

防御力 890676

素早さ 269659

魔力  7864878

魔法力 11768537


【加護】〈大精霊神の加護〉

    

【スキル】〈看破〉〈神精霊降神〉〈全属性精霊〉〈状態変化耐性・大〉〈魔法耐性・大〉


【装備付与】〈経験値1000倍〉

      〈ステータス上昇1000倍〉

      〈物理攻撃無効〉

      〈ステータス1/100減〉

      〈ステータス1/100減〉


ライナード

Lv12579

【称号】神守護者


攻撃力 6743987

防御力 7649779

素早さ 87658964

魔力  689643

魔法力 1356867


【加護】〈大天空神の加護〉

    

【スキル】〈天空魔法〉〈飛翔〉〈風属性魔法・極大〉〈状態変化耐性・大〉


【装備付与】〈経験値1000倍〉

      〈ステータス上昇1000倍〉

      〈物理攻撃無効〉

      〈ステータス1/100減〉

      〈ステータス1/100減〉


カリン

Lv12465

【称号】神魔女


攻撃力 657648

防御力 735865

素早さ 278954

魔力  8763686

魔法力 17649648


【加護】〈大冥界神の加護〉

    

【スキル】〈冥界魔法〉〈闇属性魔法・極大〉〈状態変化耐性・大〉〈闇収納〉


【装備付与】〈経験値1000倍〉

      〈ステータス上昇1000倍〉

      〈物理攻撃無効〉

      〈ステータス1/100減〉

      〈ステータス1/100減〉


ガインは三人のステータスを覗き見て目尻が痙攣する。


「ぶはぁぁぁぁ!!・・・な、なんだ・・その冗談みたいなステータスは・・・ミ、ミハエル・・・暗黒神ってのは・・そんなに強いのか?!」


「あー!ガインさん見ちゃいました?僕も正直分からないんです。だけど・・・〈暗黒神ルビラス〉が人間に転生して〈暗黒神の加護〉になったって事は新たな暗黒神が存在すると思うんです。この神がどう出るか分からないので出来るだけ準備をしているんです。」


「な、成る程な・・・よ、よし!!立ち話もなんだ!!村へ行こうか!!」


「はい!!」


ガイン達は馬に飛び乗るとミハエル達を先導するように走り出した。


(アンリルのステータスを見た時もビビったがあれから更に・・・一体何が起ころうとしているんだ・・・それに・・ミハエルのステータス・・・一体この世界で誰が勝てるって言うんだ・・・)


ガインはついでにミハエルのステータスを覗き見たのだ。そのステータスは想像の斜め上を行くものであった・・・




【世界神の部屋】

「ふむ。確かに新たな暗黒神が居たな・・彼奴の動向も監視しておくか・・・」


「ゼムス殿。私をお探しだそうで。」


「ヘルビス様!お久しぶりでございます。」


「おぉ!!ヘルビス!探したぞ!お主に聞きたい事があるのだ!

お主が加護を与えた者はどこで見つけたのだ?相当な力を持っておるようだが。」


「その事でしたか。ふふ・・・実はあの人間は異世界から自ら転生して来た者です。」


「何ですって?!自ら転生?!それは神の域に到達しないと出来ない筈です!」


「ユラミスよ。その通りだ。神の域まで行きながら人間としての寿命を全うしスキル〈転生〉を使ったのだ。どうだ?面白い人間だろう!だから私の元へ呼んだのだ!

退屈だった日々に楽しみが出来たのだ!!はっはっはっはーー!!」


「なんと・・・そんな人間がいるのか・・確かに・・・面白い・・・」

皆様の評価、感想をお待ちしております。

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