第2話 明日、私から告白しよう
誰も居ない放課後の教室。
燃えるような淡い夕陽が私たち二人を包み込むように差し込む。
明日、私から告白しよう。
「好きです!付き合って・・・」
「無理です。諦めてください」
私は淡々と答える。
彼は私に1000回目の告白をしてきた。
最初は鬱陶しいだけだったが、何年も一緒に過ごしていると良い所が沢山見えてきて、私も彼の事を好きになってしまった。
ただ好きになったのは、ほんの最近で、それまでは本当にどうでもよかった。
そもそも恋愛とかよく分からなかった。
だから私は断り続けた。
友達で居られた方が長く関係を保てると思ったから。
でも、私はもう誤魔化せないほどに彼の事が好きになっていた。
999回目の告白をしてきた時は、まだ鬱陶しいと思っていたけど、正直今回はうっかりOKをしてしまいそうになるくらいには好きになっていた。
ここまで何度も振ってきてしまったのは、本当に申し訳ない。
だから今度は私から彼に思いを伝えよう。
そう決意した。
私は彼にいつものように笑いかけ、手を差し伸べる。
彼はいつものように気の抜けたような顔で私の手を取る。
私たちが教室を後にしようとした、その時だった。
「神谷くん!」
廊下から女の子の声がする。蓮の名前?
-あ、まずい




