新年あけましておめでとうございます。
あけましておめでとうございます。
本編もこぼれも何もない、おふざけ回です。
ご了承くださいませ。
「シルク…シルクわたくし怖いわ…!!」
「姉さん!?どうしたの!?」
ノックに返事をすれば、珍しく青い顔をして倒れ込む様に入ってきた。
「ねぇシルク…わたくし…大丈夫かしら…」
カタカタと震える手を掴めば、涙を浮かべてその手を握り返してくる。
こんな彼女は初めてだ。
「何が…あったの?」
「今日は…パブリックドメインの日らしいわ!!!」
「パブリック…なんの日?」
「ギリギリよ!!?わたし記憶のギリギリを攻めてるつもりなの!!なんとかもうそーゆーの入れないで、怒られない範囲でなんとかしようと思うけど、もうこの身体に染み込んだ思いが無意識に出ちゃうのよ!!!」
「え!?え!?何言ってるの姉さん!?」
「怒られたくないわ!!わたくし怒られたくないのよ!?」
「誰に!?」
「世間一般と大企業の皆様よ!?違うの!!わたくしの発言は全て愛のあまりなの!!」
「だから何言ってるの!?」
「申し訳ございませんですわ…」
「誰に謝ってるの!!?」
「…また今年も怒られない範囲で頑張りますわ」
「だから何を!?」
「あけましておめでとうございます。
『異世界転生とかもうちょい若い子に任せたい』
本年も宜しくお願いいたします。」
「誰に言ってるの!?姉さんには誰が見えてるの!?」
「沢山のブクマや応援に支えられておりますわ。今年もユリエル・セルリア、頑張ります!!」
「姉さん!?」
「シルクも言いなさいな!わたくしより人気高いのだから!!」
「だからなんの話!?」
-----打ち合わせ中-----
「「沢山の方にお読み頂きありがとうございます。
本年も皆様の心に少しの楽しさが届くよう頑張っていきますので、どうぞ本年も宜しくお願い申し上げます。」」
正座で三つ指ついたセルリア姉弟より。
「いや、だからこれ何?なんの儀式?」
「こんな時はしーするのよ、シルク」
そう言って人差し指を口に当てる彼女を可愛いと思ってしまう自分に、今年一年が見えた気がした。
パブリックドメインの日は著作権の保護期間についての日で、ユリエルが怒られる日ではないのですが、パブリックドメインの日を聞いて、なにかと小ネタを挟むユリエルさんが怯え出したので、元旦関係ないおふざけ回になってしまいました。
ユリエルが怯えなきゃいけない著作権デーは4月23日だそうです。
本年も宜しくお願い申し上げます。