表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

2/117

姉の日



それはまだ12の頃。


「姉さん、今日は姉の日らしいよ?」

「ついに来たわ…わたくしの日が!!」


一周回ってシルクの前に躍り出る。


「…じゃ、それだけだから」

「待て待て待て待て待て待ってチョーダイ!!」

「そんな引っ張ると僕の服ちぎれちゃうよ?」

「違う!違うわ!?え!今の流れでどっかいっちゃうとかある!?なんで!?」

「なんでって?新聞に載ってたし日常会話だけど?……わかった。わかったから姉さん。そんな目に涙溜めないで?ごめん。ごめんてば。いや、うん僕も何に謝ってるのかわからないけど」

「姉の日よ?」

「うん。」

「お姉ちゃんって呼んで?」

「じゃ、また明日」


クルリと後ろを向くシルクの服を掴めば、ズルズルと引きずられる。


「姉の日よ!?姉の言うこと聞く日じゃないの?」

「姉らしくする日って考えは…ないのっ!?」


右手で服を、左手で机を引っ張ってるがシルクは必死で進もうとする。


「お姉ちゃん泣くよ」

「だからなんなの?その脅し」


はー…と溜息ついて、止まってくれる。義弟可愛い!


「プリーズギブミー お、ね、え、ちゃ、ん!」

両手を指揮者の様にやれば

「オネーチャン」

「…だめ。棒読み。もう一回。」

「てか姉さん、僕がこの家に来た時と行動パターン一緒なんだけど…」

「なにが?」

「覚えてないか…まぁいいや。あ、そうだ、僕は来年から学園に行くから」

「…うん」

「姉さんは家庭教育なんだよね?」

「…うん…」

「姉さん?」

「…来年からシルクが家にいないの寂しいわ…」


ギュッとスカートの握れば、その手をそっと握られた。


「姉さん凄く頑張ってるものね。高等部になったら一緒に行こう?」


ニコリと笑うその顔にコクリと頷く。


「シルクは…寂しくない?」


少し見上げれば、グッと堪えた様に目が泳いで

「えっと…そうだね。うん。でも…」

「でも?」

「絶対学園とか行くと姉さんなんかしそう。じゃ、僕は行くね!!」


走って廊下に飛び出たシルクは、扉が閉まる前に


「えっと…僕も頑張るから…お姉ちゃんも頑張って…」


パタン









まぁ追いかけたよね。


走って追いかけて愛でたよね。


百万回くらい撫でてるのアナに見つかって引き離されるまで撫でたよね。


はーーーー


義弟かわいいぃぃぃぃぃぃいっっ!!!


お姉ちゃんになってよかったぁぁぁぁぁぁ!!!!



姉の日ばんざーーーーーいっ!!!!




読んで頂きありがとうございます。


いい風呂の日(11月26日)に続き、12月6日は姉の日だそうです。

〇〇の日ネタが多くなると思うので、ネタの多い月と少ない月があったりすると思いますが、宜しければブクマの片隅に置いていただけると、いち早くお気づき頂けると思いますm(_ _)m


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] ユリエルはシルクより脚速いんですね コーナーで壁走りして欲しいです
[一言] ○○の日が設定されてないのって平均月1日くらいだから話に使えないようなの除いてもネタには困らない筈
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ