クリスマス編、おっわりだよぉ〜☆
「う〜ん。なんかいっぱい夢見た気がするけど……、なんかいっぱいすぎて一つも覚えてないわ……??」
ベッドから起き上がらずに呟けば「お目覚めですか、お嬢様」とアナが声をかけてくれる。
「おはようアナ。素敵な夢はみられたかしら?」
「……そう言われれば夢にお嬢様が出られたような……?」
「ふふふっ、アナはわたくしのこと大好きね」
嬉しくなって起き上がって言ってみれば、少し照れくさそうにアナは視線を逸らしながら洗面容器を準備して、
「お嬢様、お寝坊でございますよ。旦那様が既にクリスマスパーティーを準備されております。お支度をなさって……」
「そうなの!?それなら厨房でわたく」
「断固拒否致します」
「言わせても貰えない!」
「今日は大旦那様も来られますので、食中ど……いえ、なんでもないです」
「ほぼ言ってる!!ベレト先生なら大丈夫そうなの……に?」
ぴえんと涙を浮かべていえば、無意識によくわからないタイミングで先生の名前が出て首を傾げる。
「あぁそうでした。ベレト先生もそうですが、本日ご友人からプレゼントが沢山届いてます。お嬢様が幼い頃から言い出してた『クリスマス』、本当に定着してまいりましたね」
懐かしそうに笑うアナに顔を洗ったわたしは大きく頷き、
「うん!すっごく嬉しいわ。みんなで同じ日をお祝い出来るだなんて、なんて素敵な日!ロットさんのお店も……ん?えっと、ペンニーネ商会もきっと大盛況よね!」
そう言いながら寝巻きを脱げば、早技のように私服へと着替えさせてくれたアナに「お昼にはドレスに変えますからね」と声をかけられ、またわたしはうんうんと頷くと、
「いってきます!!そうだわ。
メリークリスマス!!!」
そう言ってわたしは廊下へと飛び出した。
☆ オマケ ☆
「フードくん……いい夢を見た?」
「なんだユリエル……夢とはなんのことだ?」
「サンタさんはいい子にねんねしてる子のところにくるのよ」
「さんた?いいこ?ねんね?なんだそれは」
「もしかして夜行性なのか夜更かしし過ぎなのかもしれないわね。来年に向けて頑張るわよ!ね!フードくん!!」
「お前が言ってることがよくわからん」
*****
そんな訳でクリスマス編終了です。
サンタのくれたプレゼントはただの夢のことなのか、彼らの予知夢なのかとか空想して下さると1話で2度美味しいかもしれません。
読者の皆様、メリークリスマス!!
そして、ハッピーニューイヤーーーー!!!!
2023年もちょい若駆け抜けますので、応援宜しくお願いします!!
年始からは本編再開ですが、初旬はやや不定期更新になりますが落ち着き次第また奇数日更新します!!宜しくお願いします!!