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クロモリ編
「エリュー」
「なぁにクロモリ?」
今はけものの姿のままなのに声が出せるとうれしくなれば、エリューは変わらずやさしくなでてくれる
「エリューはクロモリのこっちと人 どっちが好き?」
「どっちも好きよ」
当たり前のことだと抱きしめながら頬にキスをして 背中をなでてくれる
「エリューだいすき」
「クロモリ、わたしも大好きよ」
いつだってほかのだれよりもいっぱいいっぱいクロモリが好きだと言ってくれる
エリューの頬にクロモリのあたまをグリグリすれば エリューは「くすぐったいわ」ってわらう
エリューはいつも笑顔がいちばん
いちばんかわいい
「エリューだいすき」
「ふふふっ」
幸せそうなその笑顔を、いつまでも護ってあげたい
クロモリは今日もあしたもそうおもってる