水色
待ちかねたように水色は弾ける。
待ち構えたように命が弾ける。
義務と責任が合流する交差点、どちらに行こうかな?
顔の半分に意味深な微笑みを。
心の半分に無意味な期待を。
これなら挫けずあなたの住む街を越えていける。
古びた窓は片っ端から開けひろげれば、滞りなく曇り空が行き渡る。
冷やかな滴の真下、プレゼントを散乱させて。
潤った決意をそのままに、際どい企みをやってみて。
権利と自由が合流する交差点、どちらに行こうかな?
半分隠したすまし顔、驚かしたい気取り顔。
半分晒した濡れた顔、挽回したい笑い顔。
進む歩みに逆らって、見えざるものが虹のような線になっていく。
退く駆け足に逆らって、見えるものが夜景のような線を引いていく。
輪郭と彩りを与えてくれて、捧げる言葉が見つからない。
やっと手にした決意だけはそのままに。
色のない滴が、服に滲んで消えていく。