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第七話 悲壮の海

後書きに外伝の外伝ってのを(?)書いて見ました各艦艇の自己紹介とかまでやってたら短編の枠に収まらなそうだったので...やってみたって感じです


真っ青だった秋の空を黒煙が、無造作に散らかされた油絵のように黒をはじき飛ばして流す

油とススの混じった呼吸を不愉快にさせる煙の中


松島は片膝を着いてようやく自分を立たせていた

機械油が弾けだしたように右腰の裂かれた部分から血を流し、大きく膝をふるわせて


「助けて...」


松島のウェーブの掛かったプラチナブロンドに弾けた衝撃でかかった血が点になってのこる、美麗な眉が苦痛に歪み歯は噛み合わない程に震えていた

蒼白の顔色の下

戦争という自体のために作られた自分なのに、心には不測事態をおこし

昨日までこんな事は絶対におこらないと信じていた事を浅はかにかんじながらも


いやそれでも自分が傷つく事を否定したかった

陸軍が平壌ぴょんやんを落とした今、戦争は終わってもいいのじゃないか?と自分では思っていた

なのに病む事なく自分達を争いの並高い海に引き出す

必要以上に争いを求める「人」の気持ちが理解出来ないと混乱が頭を激しく揺らしていた


考えとは別に視覚的恐怖の中

痛みの元に目は向けられない

自分の、裂かれた体を触る事が出来ない、そこに「肉」が残っていないという感覚を確かめてしまったら...気を失ってしまう

でも

夥しく流れる血で、すぐにその「穴」がふさがらない程のものである事だけがわかる

目がかすむ、視界が涙によってぼやけ歪む


「もう...やめて」






戦争というものはそんな簡単に終われるものじゃない

相手は陸地続きの「大清帝国」その気になれば100万からの陸軍を動かす事だってできる


「陸」だけが勝ち進んでもダメ

削り取った陸を守れるだけのものを帝国が得なければ敵は手を引っ込めたりはしない

大日本帝国が優位である事の証明を作らなければ戦争は終われない


それがこの「海」の戦い


海上を唸りを上げる猛き龍達はもう目の前にいるのだ

逃げるところなどない 


それでも心が前を向けない


松島は弱かった


進水式で初めて外の世界を見た時たくさんの日の丸と鳩が飛び立つ艶やかなる世界に自分は産まれたと喜んだのに

艤装に入った時に備え付けられた「大砲」に愕然とした

世界に見たこともない巨大な砲塔を恐れた


自分は世界を破壊するために産まれた船


地中海を望む造船所には少し離れたところに港があり、何隻もの客船が行き来しているのが良く見えた

海上艤装に入っていた「厳島」は客船達を自分のところに呼び出したりと色々として酒盛りなどもしていたようだが、松島はそんな気持ちにはなれなかった


僻みともとれるほど客船の船魂達が羨ましかった

なぜ

この美しい海に自分はプロムを持つ客船の体を頂けず、物々しさと猛々しさを表す無骨で硬い体と巨大な大砲を身につけて生きねばならぬと...

誰とも口のきけぬ日々が続く


「ちょっと」


海上艤装に入った4月,初めて姉妹である厳島が松島の元を尋ねた


「いつになったら妾に挨拶にくるの?」


姉妹艦というだけあってお互いがよく似た容姿をしている

プラチナブロンドの緩いウェーブヘア

真っ白な肌にスカイブルーの瞳

なのに、身の丈だけが大人と子供ほどに違う

松島はすでに出るところも出た成人女性の姿をしていたのに。。。厳島はまるで幼女


初めて見た姉妹,変に斜に構えた厳島の姿に松島は進水式に向かえに来なかった事を腹立たしく思ったと告げ

自分が「姉」であると叱ったが

会話は長く続かず...厳島は、まだ就航前の松島の甲板に、吐いた

他の船にのると酔うという艦魂としては異常な体質の彼女をこの時に知った

それ以来困った妹を持ったと、叱りつけるのは止め会話も当たり障りのないものにしていた


そんな厳島が

先に「大日本帝国」に行く事になった時、松島は見送りの言葉とは思えぬ事を聴いた


「こんな船に産まれた事をイヤじゃない?」


厳島

本来なら二番艦として産まれた彼女は「何故か」進水式を松島よりも早く終わらせていた

そのため

艤装も早く終わり帝国に向かうのも一番手として海に浮いていた

厳島は松島の心細げな顔を不思議そうに見つめると


「必要だったから産まれたんでしょ、イヤとかはまだわからない」


要領を得ない答え

それでも満面の笑みで自分に乗った回航の士官達を指差した

国民くにたみを護る仕事は「貴族」にとって義務だわ、客船のようなヤワな者達には出来ぬ仕事に徒事する事を誇りに思っているわ」


その日、港を後にする厳島の姿を松島は送る事はしなかった

後で聞いた話では客船の船魂達がハンカチを振って大勢が見送ったそうで

見送りをしなかった松島は膝を抱え生まれの不幸に沈んだ





厳島の金切り声が響く

雷の束を落としたように暗転した空の下

涙の目のまま微かにしか見えなくなった青空を探す松島に


「松島!!!がんばれ!!」


背中を押す声

やっとの気力が後ろを振り返った時、恐れは動き出していた

自分に備え付けられた巨大砲塔


「32センチ砲用意!!!」


恐れの根元であった砲塔は軋む音と共に3000メートルの距離を突き破らんと迫る「定遠」に向かう

破砕された台座の下に転がる負傷兵を退く水兵達は気を上げる


「おかえしじゃ!!」


実戦にて初めての咆哮を、龍の牙持つ定遠に向けて発射された

轟音、天を割る激震

露天甲板にいたもの達は水兵は頭を抑え、そのまま転げ

艦隊指揮を行っていた伊東司令長官もあまりの振動に自艦に着弾があったのかと、わめいたほどの横揺れの中で巨砲は火を噴いた


体の芯を突く痛みと共に


松島の船体は大きく海の上を滑った

砲弾の力は前と後ろに引っ張り合いになり

大砲は空に弾を送り、残りの圧力が船の体の各所に振動と歪みを起こしながら艦の進路までゆがませた


瞬間、艦魂松島は倒れた口から苦い鉄の味が走り全身が自分の言うことを聞かない

それどころか引っ張られるように甲板に押しつぶされ、背骨を引き抜かれるような痛みが体を支配した


自分が発した弾の力が、自分自身を破壊する


指の先まで走った電撃は秒をおかず激痛に変わり松島は声にならない悲鳴を血反吐と共にあげた






「きた!!」


松島の放った砲弾は一直線に定遠を目指す

「負けぬ!!」

艦魂の目には自分に向かう者の姿がそれでも見える

無数の小型砲の嵐の中を突っ切って進んでくる弾の前、定遠は怯むことなく大きな旗を振った


他の艦を鼓舞する勇気は消して怯まず前に姿を現し続けた


定遠,鎮遠テイ負けられない戦い


フルカンにて作られた2人の姉妹は海戦の実績では後発過ぎるドイツが海戦記録を読みあさって作った「夢の鋼鉄船」だった

フランス、イギリス、これらの造船国に比べればもっとも出遅れていたドイツが

陸軍に優れた能力があれば海軍にも適用できるとしてつくられたのが「海の戦車」ともいえる二姉妹だった


イギリスフランスより安く清国の願いを叶える艦を作った

(定遠、鎮遠の値段は公表されていないが,設計段階での清国の注文を無謀とイギリスに建造を蹴られているが、政治的配慮があったともいえる)


巨大砲塔と分厚い装甲、これが実戦の海で役立つか?

その事を白人列強社会は知りたがっていた


実戦のみが戦艦の善し悪しを明確にする実験場


事実,定遠にはドイツ陸軍歩兵少佐フォン.ハッケネンをはじめとするイギリス人海軍士官と技師を乗せている(しかしドイツが「陸軍軍人」を乗せている事態が後発だった事を如実に語っている)


鎮遠にも黄海海戦の後日記を克明に記したイギリス海軍少佐マクギフィンが乗船,軍事指導をしていた


不沈艦を唄うこの船からイギリス艦艇の性能と,ドイツの新造戦艦の性能を高みの見物をしようとしていたのだ



「私達は負けられない」


巨漢の2姉妹はお互いを励ますように15センチ砲の上に立つ


「心が折れなければ艦は沈まない!!」


定遠の激高に怯んだかのように,松島の放った32センチ砲は真横の海に没した


魂の自分を破壊するほどの打撃を被った松島は涙で見ることは出来なかったが

当たらなかった事を確認した水兵の声だけが虚しく耳に響く

立つことなどもう出来ない松島を見下すように龍の姉妹は声を合わせる


「私達は決して沈まない」


高く上がった水の柱が降らす雨の下,姉の横に立つ鎮遠の砲塔が狙いを定める

帝国海軍の艦砲の雨をものともしない怒号の中から鉄の弾は走る

稲妻を纏った光の破片



「妾は負けない!!!」


32センチ砲のお返しとばかりに放たれた一撃は単縦陣の中程を走る厳島に火を噴いた


厳島は自分に向かってくる弾を見据えながら

龍の姉妹達に負けぬ声で軍艦旗を高く掲げた

自分の身を覆ってしまう程の旗を高く


何処にも逃げる事の出来ない現実に自分を向きあわせた彼女は覚悟を決めていた,と同時にいつも言う言葉を叫んだ


「全うなる貴族である妾は誰よりも戦って国民の楯とならん!!!」


歯を食いしばる

激震、松島被弾から5分

厳島の右舷に吸い込まれるように弾は当たった

船体を引き裂く濁音の破壊音の後に続く熱のこもった爆発


切っ先に立った厳島の右腕、肩、脇腹にかけて血が吹き出す

目の焦点を揺らす振動の中、糸が切れたように倒れる厳島


それでも軍艦旗は倒れない

倒れたまま自分の体を重しのようにして

手足をくるめて旗を支える厳島


「がんばれ!!!みんながんばれ!!!がんばれ!!!」


涙に混じる自分の血の中

厳島は声をさらに大きく叫ぶ

「負けたらダメなんだ!!!がんばれ!!がんばれ!!!」


血の海の中にいる自分を励ますように,周りの動揺をかき消すように叫ぶ

ココで止まってはダメだと叫ぶ


「プリンセス!!!松島!!!」


本体の艦艇2隻が被弾の中を進む帝国海軍

「人」の思案とは別に戦う魂達




同じ時間,第一遊撃艦隊の秋津州あきつしまが被弾

艦魂秋津州は肩に穴を開けた状態で泣きながらも前に従って走る

足の速い船が止まったら、本当にこの戦いに負けてしまう


同時刻敵艦である揚威ようい超勇ちょうゆうが吉野、高千穂、秋津州、浪速、からの同時108発の弾丸を浴びせられ悲鳴を上げていた

イギリス生まれの同じ艦艇としての姉妹である「筑紫」がこの海域にいなかった事を幸いと思っていたつかの間


遊撃艦隊の火の矢を全身にくまなくくらい炎上した

あきらかな練兵錬度の差が同じ距離にいる帝国海軍の艦艇にヒットをさせない

多数艦艇の敵に津波のような攻撃をくらう2姉妹は全身に火傷の状態で倒れていた


右翼に集中的に攻撃を加えられた北洋水師(清国海軍)も2隻の船に大ダメージを被っていた


ドイツからの鉄鋼船の準姉妹艦である「経遠」は救援に前にでるが

小型速射砲を多数備える帝国海軍の集中砲火に晒され同じく被弾


それでも装甲が違うと言わんばかりに

爆煙の中、自分の着物の袖を引きちぎり

龍の紋章の上、艦艇の切っ先に「水師旗」を掲げた経遠は巨大艦の2姉妹に続くよく似た姿をさらし銀の髪にも火の粉をまといながら

生臭い匂いを散らせて前に向かう


「助けるぞ!!がんばれ!!!」


産まれは違っても同じ国を主とした艦艇に声をかける

お互いが傷つき

お互いの声援が聞こえる距離で砲撃を続ける2つの国


「やめて、もうやめて」


頭を抱え立てない松島の後ろ倒れながらも「立て」と叫びみんなを励まし続けた厳島は歯を食いしばった姿を再び現した

顔に焼き付いた赤に固まりを拭わず

涙と鼻水、ボロボロになったままの姿で声も高く叫ぶ


「がんばれ!!!がんばれ!!!」


戦いの海

初めて鋼鉄の戦船達は国家の戦いという狂気の真ん中に浮かんでいた

終わらない艦砲の中

仲間も敵も次々に被弾し倒れて行く





「人」の戦いもピークに達しつつある

激闘続く2時間

錬度の高い艦隊行動「単縦陣」を護り戦い続ける第一遊撃艦隊に北洋水師は終始追いつくことができずやられ続けるのだが

早さの第一軍について行けなかった「扶桑」「赤城」「比叡」は焦っていた


「ついて、いけない」


切っ先にて旗を持ったまま固まったのは栗毛の比叡

当初の作戦予定では左翼からの攻撃だったのが何故か右翼からの攻撃に突然かわり(坪井司令の独断でそうなった)

敵の真ん前を横切るという作戦になったはいいが、足の遅い旧式船である自分達が追いつくわけがない


すでにかっこうの獲物状態である



比叡は自分胸を押さえた

はるか前方、被弾しながらも旗を持ち励ましの言葉を叫び続ける厳島の背中に


「がんばれ...って....」

自分の胸にもう一度

「がんばれ...」


足の遅い船を潰して行くのは戦いの乗法だ

狙ったように迫る定遠、来遠の威容は恐怖の塊にしか写らなかった


「無理、絶対に無理」


行く手を阻む鉄鋼船の迫力に比叡は尻餅を着いた

そもそも対一での戦力外である自分のところにこんな巨大艦が来てしまうなど考えられなかったがもはやそんな事は言っていられない


「人」も頭を悩ませ考えている

艦長達は右か左かで生き死にを選んでいた

「どうせ散るならば、いやいや生きる道は...生きねばならぬ」


それでも正確な判断の出来る時間は少なかった

迫る敵を避けて進む

比叡は敵陣の中央突破という前時代の海賊が使ったような驚愕の航路をとる


「いやぁ」


避けた前には隊列を治す北洋水師が見える

はるか向こうを走る仲間達


「待って!!!助けて!!!」


手を伸ばした瞬間、比叡の首根っこから鮮血が吹き上がった

自分達の間を縫うように進んできた比叡に、囲みを作った敵艦艇の放った一発は艦首から艦尾までを容赦なくぶち抜いた

背中に続く亀裂で意識は飛び

割り座の姿勢で力無く座り込む比叡の周りにあったのは火花を伴った集中砲火という炎獄

手も足も散弾に引き千切られ四方に血をまき散らした比叡は目を開けたまま気を失った





比叡被弾を見ながら何も出来ない距離に走ってしまっていた第一遊撃艦隊はやっと定遠達を叩く距離に戻ってきた


「比叡さん....」


自らも右脇腹から血を流した「吉野」は姉の無惨な姿に目を背けた

気を失いながらも旗を体に預けたままの比叡は戦線を離脱し始めていた


「死んじゃう...死んじゃうよぉぉ」


手足を失った比叡の姿に体の芯まで震えた

眼はあいていてももはや死に体の姉


「もうイヤだ、こんなのイヤだ」


堪え続けた2時間半


吉野の心は限界に達していた。撃てども撃てども敵は沈まない

鋼鉄の船に自分たちの持つ小型速射砲が聞くはずなど最初からなかったのだと

そんなものがあっても自分たちで攻撃などできもしないと信じていた魂は逃げ場のない海に弱音を吐いた


「助けて」


轟音響く海の上、吉野は泣いた





「がんばれ!!!」


帝国海軍のほぼ全ての艦艇,艦魂達が旗を握ったまま座り込んだ中、只一人立っている者がいた

「プリンセス...」

吉野は反対側を囲むように走る厳島の姿に目を見張った

半身を血で濡らし

銀の髪までもをどす黒く染めたまま、息も絶え絶えなのに


「がんばれ!!みんながんばれ!!!」


厳島の心意気を「人」は感じたのかも知れない

後ろに控えた32センチ砲塔が動く


「向こうだって苦しいんだ!!!」


吉野は立ち上がった

威風を纏い続けた定遠、鎮遠は未だ無傷の状態だったが後に続く者達は自分たちと変わらないほど怪我をしていた


超勇、揚威は、ほぼ全身を火だるまにしたまま定まらぬ舵のままかろうじて前にすすんでいる

いや最早半分は沈みかかっていて時間の問題だ

艦魂の姿などもう見えない、おそらく全身におった火傷で立つことなど出来ない状態になっている


ドイツの艦艇姉妹達の中も経遠、至遠共々火災を起こしている

火傷に爛れた腕に「水師旗」をくくりつけて立つ経遠の姿はきらびやかだった着物をどす黒く塗り替えていた


平行に流れる距離1500メートルの撃ち合いは帝国海軍の為の間合いだった


震える手

吉野は目をきつく結んで開いた

自分の後ろを走る姉達もみんな怪我をしてへたり込んでいる

大きく息を吸い吐き出す


「頑張ります!!!頑張ります!!!」


吉野の幼いながらも大きな声に座り込んでいた姉達は目を見張った

厳島と吉野お互いを確認しながら大きく軍艦旗を掲げた

甲板では水兵達が速射のために熱を上げた砲身の下、両の手のひらに火傷を負ったまま弾を運び続ける


「速射!!」


自分たちの命の限りに弾を運ぶという意志で


艦魂達もまた妹の声に励まされ立ち上がり、姉達も声を挙げる

「撃て!!!撃て!!!」

側面についた砲塔は一斉に火を噴き108の砲弾は唸りを揚げ

遊撃艦体と本隊が北洋水師を挟み撃つ200近い砲弾は錬度と魂の心に支えられ的確に敵艦隊に当たって行く


その中にひときわ輝く砲塔の前

旗を前に掲げた厳島


「当たれ!!!」


全身に響く痛みの中、世界を破壊するための砲塔が唸る

松島は霞む目で見た妹、厳島は敵を睨みつけたまま口から血反吐を出しても倒れず

意志の乗った弾は低く真っ直ぐに鎮遠に向かった


「負けぬ...負けるわけにはいかない」


自艦艦首

まさに自分に向かって飛ぶ弾は相手の渾身の一撃に鎮遠は身構えた

避けることの出来ない砲弾に覚悟を決めて旗を持つ


圧迫された空気強い刃風と共に激しく飛び散る鉄の花


「負けぬ!!!」


自分の顔に叩きつけるような砲弾の力が炸裂する

鉄の壁をへし折る圧力と艦内に響き渡る鈍く耳の奥を指す音


「鎮遠!!!」


妹を揺らした大爆発に定遠は思わず叫んだ

燻煙の中、揺れる影「北洋水師皇帝旗」は大きく掲げられた

15センチ砲塔下部に残る弾の後...鉄の船は沈まなかった


顔に少しのススを纏った鎮遠は自分を撃った船の艦魂を見た


「残念でしたね」


日本帝国海軍が威信を賭けて作った砲塔である32センチ砲は効かなかった...が


次の瞬間、定遠が炎上

前鐘楼のマストが爆炎と共になぎ倒される

自分を撃った相手を睨んでいた鎮遠は、今まで顔色一つ変えなかった彼女は真っ青になった


「姉さん!!」

叫ぶ鎮遠の前


同時刻

踏ん張り続けた至遠が船首から沈み始めた

全身に火が回ってしまった至遠はラム戦のために最後の気力を振り絞って浪速を目指した事が仇になった


至近弾を多数受けた船首からの浸水に艦はもたなかった


自分の座った場所まで塩水に甲板を洗われた至遠はもはや口の聞ける状態ではなかったが

前を走る鎮遠に手を伸ばしていた

着物の袖は焼けてなくなり

黒く焼けた木の棒のようになった手を

髪までを無くした目に涙を浮かべて


「助けて...こんなところで死にたくない」


それは不可能な頼み

言葉虚しく波に大きな渦を作り至遠は水没していった


「至遠!!!」


炎上する姉と沈んだ友

鎮遠は振り返った


「許るさん!!」


それはそのまま鎮遠に乗る乗務員の心

30.5インチ砲は回頭し狙う獲物を見つけた

先ほど自分を撃ったあの艦の前を走る旗艦「松島」に


一方松島の砲も定遠炎上に士気をあげ32センチ砲を動かしていた

水兵達から見てもあまりに近い艦隊の影

今ならこの巨大砲塔を当てられる


先に遠距離で厳島が当てたのだからと気を吐き動かすが、魂は苦悶に否定を繰り返していた


「やめて、お願いやめて!!」

思い出す痛みに拒否と激しく首を振る松島の姿に厳島が叫ぶ


「松島!!!撃て!!!心がしっかりしてなきゃ当たらない!!」


自分さえも破壊してしまう砲塔の動きに怯え震える松島の背に

先に一発撃った厳島は鼻血と嘔吐にまみれながらも叫んだ


「戦え!!!」


その言葉は鎮遠にも届いていた


「戦う事、それだけが今私達を生かしている「真理」よ」


向かい合う砲塔は同時に火を放った

激震に震え波の波紋は刃風に切られ細かな泡をものともせずに飛んで行く


15センチ砲の上

仲間の死を背負った鎮遠は叫んだ


「戦えないのなら!!!死になさい!!!」


相手の声など松島には届かなかった

またも自分の体を大きく揺らす激痛に血の泡を吐き甲板に頭を擦りつけたまま沈む


鎮遠の真横に落ちた砲弾が咲かせる水の柱が濁った雨を降らせた中


松島は爆発大炎上を起こした

左舷前部に強打

一瞬にして90人近い兵員の命は熱と共に蒸発し

蒸した世界の中で消し炭になった体の四肢が散乱した地獄絵図の世界が広がった


松島は...胸骨の全部が胸を突き破り生暖かい血のたまりをつくり続ける中

銀の髪を血に染めたまま空を仰いでいた

燻煙の合間に見える夕暮れを告げる雲の無い空


「空........」


それだけ

なのにココは悲壮の海

艦魂物語,魂の軌跡〜こんごう〜外伝の外伝 吉野の桜



自己紹介致します


私の名前は吉野

あれですよ,大日本帝国が誇る名所,美しき吉野の山桜からきた名前なんですが。。

私金髪で,目も青いし生まれはイギリスだったりもする

こんな自己紹介じゃわからないという人も多いからもっと正確にいっておけば,私は船の魂さんだ

産まれたときから船に生息してるんですよ

どこから来たとか。。。どこえ行くとかゲルマンな質問をされてもスッパテンコです


なにしろ

産まれたときスッパで

たくさんの人がそれを見ていた事のびびった

助平,助平,と泣きました


この後,艤装に入ってしったのですが「人」は,ほとんど艦魂と呼ばれる船の魂さんである私達を見る事はできないから問題なしと

となりでお化粧直し(再艤装)していた同国イギリスの淑女(艦魂)に聞きました


ですが。。。


見えないからスッパの自分を見て良いこととは思いません,むしろ怒ります

それにしても引き綱を斧で落とし,くす玉が割れて鳩が飛び出したりと。。。なんか異国の進水式は激しかったです

(実話として日本の進水式は感慨深いと日記しているイギリス技師がいる)


私はどうやらイギリスの船として産まれたのに,大英帝国の船として生きるのではなく。。。

めっちゃ遠い国の大日本帝国につれて行かれるらしいです。。。ドナドナな気分です



そんな私は今日,公試運転に入ります。。。。。めちゃ緊張してます

でもがんばります!!頑張ります!!!






その日は静かな海が柔らかな波を船体を洗うように寄せては返していた

帝国海軍からの回航要員であった年若い色黒な少尉は真新しい艦艇を見ながら

一人で頷き続けていた


「フランスの船とはえらくちがうのぉ」


フランスの船。。。。

「定遠」「鎮遠」ショック

鋼鉄の装甲に30.5インチの砲塔を構えたドイツ.フルカンの船を見た帝国海軍の歴々は,このままでは日本の海の防衛は無理と判断

慌ててそれを越える護りの船を発注するのだが。。。。。


恐怖の心を覚まさないと冷静な考えが出来ない。。。

そういう焦った海軍の心をそのまま具現したような船が出来上がってしまう

小さな艦艇なのに。。。。。。。。。32インチという巨大砲を積んだ戦艦

大きいは強い。。。。

何とも「男」の理論を一杯に詰め込んだこの3つの艦は。。。。可哀想な事に失敗作という烙印を押されてしまう


大きな砲塔は動かすだけで小さな船体を軋ませ

波間にコンニチワするほど傾斜を滑らす

撃てば撃ったで。。。。キールを歪ますほどの振動を呼び

露天甲板に乗っている水兵を落としかねないほどに船が飛ぶという,どうにも成らない欠陥品になってしまっていた

これで足が速い船であってくれればまだ使いようもあったというものなのだが。。。。



当初,設計者のベルタンは24ノットはいける!と設計したのに。。。

実際は12ノット巡航がいっぱいいっぱい。。。。


海軍の予算を大きく上回った540万の3隻。。。。

泣くにも泣けない失敗作に金庫はスッカラカンだった


だが。。。。予算がないから国防を投げていいという話しでもない


海軍は樺山軍令部長が内閣に対して「蛮勇演説」をぶちかまし国内一触即発という理論で嵐を起こすという破天荒な状況の中

大日本帝国の帝である明治様みずからが宮中費を倹約

その出来事に心打たれた国民からの還付金で新たな船を買うところまでこぎ着けた


足の速い船が欲しい

大砲という目に見える実を取ることで失敗した海軍はもっと実践的な船を欲していた

それが今日,ここで公試運転をする「吉野」だった


小柄でまん丸な目をキョロキョロさせた少尉は吉野の甲板をウロウロと隅々までを感慨深い思いで独り言ををはきながら歩き回っていた


「。。。。ええ尻じゃ」


このよくワカラナイ行動を繰り返していた少尉を避けて。というか逃げ回っていた

見えないハズの魂である「吉野」は飛び上がった

自艦の艦尾をしげしげと見つめる視線に顔を真っ赤にして泣きそうになった


この言葉は何も初めて発されたわけではなかった

変わり者と海軍の士官達にいわれる

変わり者の少尉は今日,公試運転のこの海域にくる前から吉野の艦尾を見ては何回も溜息とともに


「ええ尻じゃ」と言い続けていた


吉野は。。。。泣きたくなった

変わり者の少尉の卑猥な言葉の連呼に頬を張り倒したい衝動はあったけど,相手は自分を見られない人だし。。。


何故か帝国海軍の士官達は進水式の前に

まだ自分が産まれる前に撮ったとおぼしき「艦尾」の写真に「吉野の尻」と書かれていたのを見ては同じ事言うのに寒気がしていた

(ちなもに「金剛」の写真にも金剛の尻と書かれている(実話))


「私。。。お尻の好きな国に連れていかれちゃう。。。」


まだ。。。おおよそ14歳ぐらい成人女性には遠い幼女的なブロンド,ブルーアイは助平が軍人になる国が自分の主と知って進水式後,思い悩んで。。。。しばらく内燃機関を壊した


そんな彼女だったが

彼女の制作に携わった者達の熱意にほだされ機嫌を直して今ココにいた。。。

いたけど。。。

やっぱり変人の士官から逃げ回っていた。。。見えないのに



「今日は絶好のテスト日和になりましたね」


相変わらず船の隅々までを眺めて回っていた少尉に「吉野」の知った顔が挨拶をした

ペレット技官

壮年の男はひょろりと背の高い姿に

この艦を作った時の苦労を残した彫りの深い顔の中に隅の張った顔色で少尉に近づいた


「素晴らしい船を造って頂きありがとうございます」


それまで,がに股で歩いていた少尉は急に鉄心でも体に入ったかのように姿勢を正し敬礼した

労を労う最初の一言にペレットはうんうんと頷いた


「「魂」というものをこめさせてもらったよ。。。この船に」


技術官らしく腕まくりにアームバンドをした姿

緩い風で顔にかかったブラウンの髪を払いながら


「大日本帝国の願いを形に出来たと思っている」

「よく現れております!!」


戦艦吉野の姿は前に建造された「松島」「厳島」そして今年完成予定の「橋立」とは明らかに違っていた

真っ直ぐな船腹,すっきりとした鐘楼など,まさに無駄のないmassiveなデザインで

それ故に「先進」を感じさせる船だった

技官の熱意を手にとって感じるように船体を触る少尉


そんな2人を見つめる「人」には見えない魂の吉野


「しかし。。。今日,この試験に成功するかどうかは。。。まだワカラナイ」


喜びの顔を浮かべる少尉にペレットは眉間に皺をよせて不安を語った

「出来る事をした。。。我らイギリスにも無いような素晴らしい船を造ったと信じているが。。。まだ結果は出ていない」


この時代

造船は盛んにおこなれていたが水槽試験など,モデル試験が行われてはいなかった

だから船の速さは海を走って初めてわかるという博打的なところがあった

それでも

何隻も先進の船を造り続けたイギリスの技官が「魂」をこめたという言葉に嘘はないと信じたい


「フランスの艦艇よりも速度がでなかったら。。。。この船はまったくの役立たず,鉄くずになってしまう」


壁から隠れて「人」から姿が見えないとわかっても聞き耳を立てていた吉野は飛び上がった

そんな性能の事まで自分にはわからないのだから

不安を一杯にした技官の顔を見ると自分がダメな船なのかも知れないという思いが持ち上がってしまう

胸を押さえて。。。。「どうしよう」とへたり込んだ


誕生の時から

こんな期待がかけられているなんて思ってもいなかったが

思い出せばわかる事もいっぱいあった

ドックで働く「人」達はみんな懸命だった

自艦の船体を艤装の品々の隅々に渡るまで注意深い工事などが全て,この結果のためにあったという事に


ペレットの不安。。。期待の大きさにへたり込んだ吉野の前

少尉は不安をそぐように技官に笑った


「ワシは信じます,この船の魂はええ子です,自分を世界一の船だと証明してくれます」そう言い飛ばした少尉の顔

それに強く握手をしたペレット技官

「「魂」。。。感じられるのかね?」


「感じます!!この子は強い子です!!」

見えないはずの自分をペレット技官の後ろにいる不安を抱えた吉野を見透かしたように少尉は笑った


「この船は,ええケツしとります!!絶対に良う走ってくれます!!」


吉野は。。。自分に課せられていた使命の重さに凹み

またもお尻を話題にされたことに凹み

マイルポストのポイントまでを悩んで過ごした




「期待されてた。。。。」


艦首で目の前に見えてきたマイルポストを見ながら吉野は小さくなっていた

フランスの艦艇よりスピードがだせなかったら。。。どうするの?

鉄くずにされちゃうの?

2人の会話を聞いたことで不安ばかりが渦巻いていた


「足の速い船」「大日本帝国」の求めた理想として産まれた自分

プレッシャーに心が押しつぶされそうだった

悲しくて近づくポストマーカーが怖くなってきた

何も知らずに産まれて。。。今いきなり自分の使命を知った


「吉野」


艦首で海に顔を向けたまま丸く小さくなっていた吉野の背中に声が掛かった

思い悩んでいた顔が上がり,振り向くそこには

あの「お尻」の少尉が。。。真っ直ぐな目で自分を見ている


「見えてる?」


思わず口走るが,その手は宙を彷徨うように

吉野の前に

とても誰かがそこにいるからという様子ではないが「お守り」を置いた

お守りと小さな袋


少尉は袋を開けると中からピンクの花びらを出した

緩い風で吹かれてしまわないように手で囲いながら


「吉野の桜。。。オマエはこれからワシら大日本帝国の桜となる。。。がんばってくれ」


さっきまでの助平と思いこんでいた顔は真剣な眼差しで吉野が見ていた海に視線を向けた

「かならず。。。できる」

優しい微笑み

不安だった心に小さな花びらが火を灯す


「頑張ります」


お互い見えないのに「心」は一つの目標に向かって動き出した





「用意!!!テン!!!」


ニューキャッスルの凪いだ海を吉野は滑り出した

海以外に何も見えない果てしない挑戦のために

心である吉野は艦首の前に風を受けて立ち上がった

「頑張ります!!」


さっきとはうって変わって波を割り,白い泡を上げてゆく

ボイラーの乗員達は手際よく燃料を放り込み

煙突から音を吐く

黒煙は緩やかな風と変わった着るような早さに横一時になぎ倒され始めた


1マイル事に浮かぶ浮き物「物標間」を走り抜ける時間で速度は測られる


加熱する船体

前に立つ吉野の体にも熱い息が入り始めていた


「私,絶対に走りきってみせる!!」


小さなこぶしを握りしめ揺れる船体で祈る魂


「テン!!!」


最初の1マイルを通過

「速度!!14ノットぉぉぉ」


露天環境にて測定をすかる技師達の声が煙突の奏でる熱気をはね除けるように響く

自分の時計を見ていた少尉は

「これで定遠と同じ。。。。まだ行ける!!」


ドンドン加速して行く

日本から回航で来た士官達も各々の時計でチェックを続ける

イギリス人,ドックから向こうこの吉野を見守った技師達も風を受けながらさらなる高みに祈る


「テン!!!」


2ポスト通過

「速度16ノットぉぉ」


まだ揺れは小刻み十分に余裕が見える

伸びのある統べる走りに技官達は沸き立つ

「これで松島,厳島の全力!!行ける!!!」


吉野も目を丸くしていた

まだ軽い心である自分に負担がない

むしろ清々しく感じる,飛ぶような自艦の走りに心も軽くなる

「いくよ!!!頑張る!!!」

小さな手をばたつかせ鳥のように前を泳ぐ


3ポストを通過

測定技師達の大きな声が歓喜と共に少尉達が並ぶところに響いた



「19ノットぉぉぉぉぉ!!!」



大日本帝国最速「千代田」に並ぶ快挙に吉野に乗った士官も技官も諸手をあげて喜んだ

これこそ望んだ船

帝国が渇望していた希望に回航に来て巡り会えた男達は涙さえ見せていた


吉野は先ほど少尉が置いていった花びらの入った袋を両手でしっかりと握っていた


「私,この花の国に行くよ!!!頑張るよ!!!」

「ラストぉぉぉぉ」


ココまで走った船に残る最後の過大は「最大船速」

今以上のピッチで釜がたかれる熱気は甲板につたうほどに

みんながこの船の最高の泳ぎを期待して目を輝かせる


その瞬間船に激震が走った

爆発する煙突,火の玉をいくつも散らし船が大きく揺れ始めた

「爆発する!!」

露天環境でより近い位置から火の粉を浴びた技師達が危険と旗を振る

甲板に出ていた者達も海に落とされまいと各々が近くの物につかまる


「ココまで!!限界だ!!」


技官達が叫ぶ中一人の男は別の所を見ていた

回航の任務につき吉野をくまなく見て回っていた少尉は目を大きく開き指差した


「良か!!良か尻じゃ!!見いや!!素晴らしい引き波!!!」


艦首でぶった切りの波はそのまま割れ後ろに押し流される

どこにも躓くことなく見事に切り裂かれた引き波の姿は芸術だった

沈黙を守っていたペレットも騒ぐ技官達を抑えて


「大丈夫!!!この子いける!!」


轟音に揺れる船

火花と火の粉をまき散らしそれでも真っ直ぐにマイルポストに向かう

止まっていた景色の中を空気の壁を裂いて走る


艦首の吉野は変わる目の前の景色に微笑んだ

海も空も裂いて真っ直ぐに進む自分が誇りだ


「頑張ります!!!頑張ります!!!」


煙突が最後の振動と共に火花を散らしたとき

吉野は手に持った花びらを自分に向かって散らせた

満干の花

美しいピンクの花降る国に自分は進むと




「速度!!!24ノットぉぉぉぉ!!!!」



前人未踏

世界最速の船は産まれた

技師と士官達は抱き合って喜びを分かち合った


望んだ船

望まれた船


「ありがとうございます。。。。ホントに素晴らしい船を造って頂きました」

ペレットに向きあった少尉は最敬礼をした

額の汗とススを拭ったペレットは起立正しい挨拶を送る少尉に

やっと微笑んだ


「魂はありましたか。。。。」


技師達の積み込んだ心と魂,その果てに出来た船の魂は見えたか?

色々な思いの中,彼は握手を求めて手を伸ばした


「ありました。。。。強い魂を頂きました」

少尉もテストでススにまみれた顔に白い歯を見せて微笑んだ







それで私は大日本帝国に来たのです

横須賀で見る桜はとてもキレイです


ココに来る前はフランス艦艇の姉妹の皆さんと仲良くできるかが心配でしたが,みんな優しい方でよかったです

1人だけ変わった方がいるのも含めて


でも最近騒がしいのです

ロシアが帝国と戦争をしようとしているという話しがそこかしこで聞こえるんです

新しくイギリスから来た「三笠」さんは絶対に戦争になると言ってました。。。


戦いはイヤです。。。。ただ海を走りたいだけなのにといつも思ってます



そういえば三笠さんにあの時,私のお尻ばっか見ていた少尉が乗艦なさったそうです。。。


やっぱり「ええ尻や」って言われたらしいです

プリンセスも変わり者だけど,この「人」も変わり者認定ですね

頭のいい人らしいのですが,絶対に助平だと思います

今日はここまでで

簡単ながら

私の自己紹介と生い立ちの話しをさせて頂きました




大日本帝国吉野


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