新しいステージが始まる!
夏になると感動と涙のスポーツがある!
日中ほとんどのテレビはこの放送にチャンネルを合わせて声援を送っている!
この夏の最後の大会に男が幼い頃からトレーニングを見ていた気遣いの天才亮が挑んでいた!
この年代はキャプテンも天才!
今までの中で一番手のかからない優等生の学年だった!
しかし去年の夏から契約が切れてチームとしてはトレーニングは見ていなかったがキャプテンと亮だけはメンタルとコンディションは月一で様子を見に来る約束をしていた!
これが男としてのこの学校に育ててもらったことへの恩返しと亮に最後まで面倒を見ると約束していたことへのけじめだった!
月一でしか顔を出さないのでチームの状況は全くわからなかったがいつもキャプテンと亮は笑顔で迎えてくれた!
しかし笑顔とは裏腹にチームの状態は良くはなかった!
春先の練習試合は10連敗!
最初の県大会は初戦敗退!
そしてシード権ポイントのかかった大会も初戦敗退!
チームは最悪の状態で最後の夏を迎えようとしていた!
この状況を見て思い出した!
最初にこのチームに来たときも全く同じことが起きていた!
2大会連続初戦敗退!
あの頃とは状況は全く違うがあの頃話したことをキャプテンと亮にだけは話した!
あの10年前に起きた2大会連続初戦敗退!
10年前にチームが2大会連続初戦敗退というドン底状態になった!
そして男のトレーニング日!
男は今の選手たちの体の現状を説明した。
疲労困憊の体でケアもせず試合に挑んでも結果は同じだと!!
いくら一人二人と能力が上がってもチームになると総合的なものになる!
男が選手たちに言った!!
「こんな状態で全国はあるのか!?」
選手
「.....」
男
「こんな状態でもし全国に行ったら回りは何て言うかな!!」
一人の主力選手が下を向いたまま言った!!
男のトレーニングを一番受けたがらなかった選手である!
「奇跡って言うんじゃないんですか!!」
男の口から本能の言葉が出た!!
「あなたたちに奇跡の起こし方を教えてやる!!」
口に出した男もビックリしていた!
だがもう言うしかなかった!!
自分が絶体絶命のピンチから這い上がってきた話を!
男は若い頃、素行が悪く生活習慣も最悪な環境で肺の病気になり死ぬかもしれない経験をした!
このチームが最初の大会で大敗した時がこの状況と一緒だと!!
そして自分は改心せず更に愚痴、泣き言、人の悪口、悪いことは回りのせいにして生きてきた!
そしてやって来たのが2度目の病気!
あなたたちに今、起きている出来事がこれと一緒だと!
1度目の敗北で改心せずに2度目がやって来た!!
男は2度目の病気の時に言葉を変えて復活したんだと伝えた!
もう伝わらなかったらどうしょうとか、わかってもらえなかったらとか、そんな気持ちはなかった!!
ただひたすら自分が体験して復活してここまできた真実を伝えた!
そして話終えた時、下を向いていた選手たちが前を向いていた!
男が言った!!
「この重苦しい雰囲気の中で、絶好調!って大きい声でみんなで言えたら奇跡起きるかもな!!」
男が腰を落として構えるとみんなも構えた!
そして男が一声を発した!!
「せ~の!」
選手たち
「絶好調ー!!」
この時トレーニングを嫌がってまとまりのなかったチームが初めて一つになった!
だが、全国という奇跡は起きなかった!
しかしもう球技はやらないと言っていた主力の選手がまだ終わっていないと!やっぱりやり続けると言って考え方や意識が変わるという奇跡を見せたくれた!
キャプテンや亮は真面目にやってきたし何も言うことはない!
でも言っとけばよかった!っと後悔したくないから伝えた!
後から聞いた話だが亮はここまでの連敗続きの試合でもたった一人でも笑顔でポジティブな言葉を言いながら戦っていた!
キャプテンも話を聞いた後、「絶好調で顔晴ります!」と言ってくれた!
このチームは強い!
去年の秋も2大会の戦績は10年ぶりの優勝とベスト4!
春から勝っていないと言っても公式戦で戦っていない分、体の消耗は少ない!
男には必ず良いところまで行くという自信はあった!
最後の夏が始まった!
男の予想通りチームは順調に勝ち上がって行った!
そして回りの予想に反してベスト4まで勝ち上がってきた!
ここでこの大会での大一番が待っていた!
相手は県でも絶対王者と言われてきたチーム!
今まで公式戦で勝てたことがない相手であった!
今まで何度となく屈辱を味わってきた相手!
この対戦にはもう一つのドラマがあった!
相手の絶対王者のチームに亮の一年下の後輩になる選手がいた!
亮と同じく小学!中学とトレーニング指導してきた選手だった!
名前は勇士!
亮が気配り努力の天才なら勇士はこてこてに競技能力の天才!
男が見てきた中でも潜在能力はずば抜けていた!
絶対王者のチームに行っても二年生で試合に出てくる逸材であった!それもこの緊迫の場面で!
男にとって少年の頃から見ていた二人が全国をかけてベスト4で戦う姿は感無量であった!
と!もう一つどちらが勝っても嬉しいしどちらが負けても悔しい!という複雑な気持ちの入れ替わりもあった!
試合は中盤まで膠着状態で進んでいた!
終盤から一気に試合が動いた!
絶対王者はここまで強豪との試合が続いていた!
こちらは比較的、楽な試合が多かった!
絶対王者と言えど同じ高校生!
両者の残された力の差が現れ出した!
今まで絶対王者に味わってきた光景が逆の光景で写し出された!
徐々にエラーが出始める絶対王者!
徐々に点差も広がり場内が騒然としてきた!
あの絶対王者が負けるのか!
もうこれ以上点差を広げられないところで抑えのマウンドに勇士の姿があった!
勇士は準々決勝でチームの絶体絶命のピンチを抑えて勝利に貢献していた!
勇士も素晴らしい笑顔で好投していた!
その笑顔は長続きしなかった!
2試合連続で好投できるほど二年生の勇士には力は残っていなかった!
エラー!失投!連打され先輩のために好投できなかった勇士は力尽き泣き崩れていった!
後々、亮もあの時は心が痛かったと語っていた!
少年チームから応援に来ていた親御さんたちも涙していたと聞いた!
勝負というものは非情なことが度々起きる!
しかし男は亮と勇士の二人を笑顔で見守った!
アワやコールドゲームかというところまで追い込んだところで絶対王者の底力は凄かった!
ベンチで泣き崩れていった勇士の背中を叩きながら先輩たちはコールドゲームを阻止する点差まで反撃し王者の片鱗を見せて試合は騒然としたまま亮のチームの勝利で幕を閉じた!
夏の選手権決勝進出は15年ぶり!
そして全国に行っても15年ぶり!
あの連敗続きの暗い雰囲気から一気に全国という光輝く光景に切り替わった!
決勝の相手は県で中堅クラスのチームだった!
こちらが全国へ行けば15年ぶり!
相手が行けば28年ぶり!
どちらも久々の大舞台!
男は試合の二日前に主力選手のコンディションに行った!
今まで疲労の少なかった選手たちもベスト4での戦いは心身ともに疲れていた!
しかし絶対王者を倒したこちらのほうが分があるように見えた!
前評判もこちらが有利なように評価が出ていた!
男はキャプテンと亮に試合後は勝利の笑顔で会おう!と約束した!
今年の夏は危険な暑さと言われるくらい暑い夏であった!
決勝の日、男は朝の仕事を済ませて高速にのり急いで試合に駆けつけた!
試合は中盤に差し掛かっていた!
0-0の膠着状態でここから準決勝の時みたいに攻めて行くだろうと思われた!
男は知り合いの先生を見つけたのでそのとなりに座ろうと腰を下ろした!その瞬間椅子の熱さに飛び上がった!
お好み焼きか卵焼きができそうなくらいに椅子は熱く熱せられていた!
観戦していた観客たちも熱中症などで運ばれる人達が続々出ていた!
こんな暑さの中で良くやってると素直に感心した!
どんな試合でも後半のミスから失点という流れだがこの試合は緊迫の投手戦になっていた!
そして試合の後半でやっとチャンスがやって来た!
しかしたった一度のチャンスがスルスルとなんの盛り上がりもなくすり抜けていった!
チャンスの後にはピンチがやって来るのがセオリー!
ここでミスがでた!そのミスを相手は逃さず重い一点が相手に転がり込んだ!
それでもこのまま終わるような気はしなかった!
必ずもう一度山場は来る!
最終回に亮の打順は回って来た!
亮は渾身のスイングで出塁した!
が、このチームの力はここで力尽きた!
なぜか悔しさも敗北感もなかった!
この仕事について10年もたつと口では勝利の笑顔で会おう!と言ってもなんとなく勝てる雰囲気と勝てない雰囲気というのが見えてくる!
絶対王者を倒したことでヤりきった感が準決勝後に出ていた!
試合後に指導者たちの話を聞いて納得した!
「今までこのチームは10年近く低迷していたんです!そしてやっと決勝まで来れる実力がついてきた!ここからが始まりです!ここからが長いんです!相手のチームは28年間地道にやって来た成果がでたんです!」
ほんとに高校の部活の指導者たちの忍耐強さには頭が下がる!
少しでも夢を見た男はあまかったようである!
選手たちのドラマが一つずつ終わっていく!
寂しくないかと言えば嘘になる!
複雑な気持ちのまま勝利の笑顔で会おうと約束した亮とキャプテンのもとへ向かった!
球場の選手専用出入り口に選手たちの姿が見え始めた!
みんな目を赤くして泣き明かした後が見られた!
亮とキャプテンも赤い目をして関係者に挨拶回りをしていた!
亮のまわりに人だかりが無くなった隙に亮の元へ近づいた!
亮は振り向き様に最幸〰️の笑顔で挨拶してくれた!
こちらとは比べ物にならないくらいの数段上の笑顔で!
亮はすでに先のことを語っていた大学のこと!
男の格闘技の塾でトレーニングがしたいこと!
やはり若者の魂は素晴らしく光って見えた!
キャプテンも笑顔で「やりきった!」と言ってくれた!
10年前、このチームに来た頃は泣いて親に謝る選手たちの姿ばかりみていた!
キャプテンは最後の挨拶も笑顔で親御さんや指導者たちに感謝の言葉を贈っていた!
男は契約が切れてからも亮とキャプテンだけは月一で身体と心のコンディションをしてきた!
この一年を通してこの子達に教えられたことはあっても何か諭すようなこともなかった!
男は思った!次のステージに行こう!
このチームはもう大丈夫!
男には住んでいる地域を元気な健康長寿の町にするという目標がある!
40丁円を越える医療費の流れを変えるという大義がある!
病院依存!薬依存!の生活習慣の改善を一生かけて取り組む!
ここからの物語は地域を元気な健康長寿な町にすることでこの国を変える!
この国を変えることで世界を変える!
そんな物語になっていく!
10年近く続いた経済の学びもいよいよ実践に実践を積み重ねていくことになる!
男が関わっているスポーツで一番のメジャースポーツが全国に行ける実力をつけたことで踏ん切りもついた!
新たなステージはいつものごとくピンチのような場面が幾度となくやって来るであろうが何が起きても原理原則は同じ!
笑顔とポジティブな言霊を貫くだけ!
帰りの車の中で一つのことが終わった安堵感と漠然とした新しいステージにワクワクする男であった!
つづく!




