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『ソーセージ mari & mari』

【ソーセージ mari & mari】 〜#18 ごみたまり、もう、そんなこと言わなくていいからっ!

【ごみたまり、そんなこと言わなくていいからっ!】


9月、この季節になると、


「うわあ〜、マスクの人多くなったね」


そう、花粉症。

春のものと思われるかもしれないが、秋はブタ草の花粉で

地味に苦しんでいる人も多い。

こればかりはなった人でないとこの苦しみはわかりづらい。

マスクは必須アイテムだ。

街を肩並べて歩くみずたまりとごみたまりは行き交う人たちを

見やっていた。

春ほどではないが、マスク着用の人が多い。

そんななか、


「きゃー、あの人すごい! ゴールドマスク」


なんとマスクはマスクでも、プロレスラーよろしく目と鼻口が

開いたマスク姿の女性が通り過ぎて行った。


「うぎゃあー、すごいすごい! あの子、鉄仮面!」


しかし、さらに上がいた。

目部分が開いた鉄製のマスク着用の女の子が歩んでいく。

もはやレベルが違う。

みずたとごみたは花粉症対策の奥深さにため息がもれた。


「はあ、やっぱり花粉にはマスク。大事よね」

「あ、見て見て! あのコ、テレビによく出てる女優のコじゃない。

すごいマスク!」


きゃーきゃー、と大はしゃぎだが、

ごみたまりが指差す先をみると別にマスクはしていない。

みずたは一瞬、アレ、と考えたが、すぐに血の気が引いた。


「ほら、あのコあのコ、すっごい仮面じゃない⁈」

「ゆ、指差すのやめなさい。顔いじるのは別に罪じゃないから!」


2人の声が聞こえているのかいないのか、その女性はムッとしながらも

マスクを変えずに足早に去って行った。


ごみたと一緒に人なかに出るのは危険だと改めて学んだみずたまりであった。



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