象徴詩『新宿西口』
窄空と熱路上で死んだふりをして見せて
生きているんだと逃避不能
マリム淫画のように記憶出来る
カイシウスで異装した患者同盟
白い血液の直線構造
充満する電磁胎盤
被視覚の方法を産んでいる
胸を押し潰していた瞬く星が
軽くなって飲み込める
脆弱因子の灰と青い塗料で飾る
反質量系飛行機が霊襲を行い
跳ねる水と火の燃え尽きる三秒前
二、一、零
未来病の剥製を積む
オワイ舟が浮かび
船頭は無数の寄生思想メーラー
社会回向虫が揮発油シストを吐き出している
擂り鉢状の中外臓
誰かの脳髄に侵入したい
誰かの脳髄に侵入したい
誰かの脳髄に侵入したい
みんな必死に生きるふりをしていた




