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大越月 from 『Dear』
私は大学卒業後、貿易事務の仕事を始める。
最初は辛かったこともあるけれど、次第に仕事が楽しくなり、大学時代から付き合っていた恋人の中川真治に別れ話を切り出した。
真治のことを嫌いになったわけでは絶対にない。
真治はまだ学生で2年後に卒業予定だけれど、私は社会人として働いていてすれ違いもあったかと思う。
真治と別れてから私は次第に仕事にのめり込むようになった。
できることも増え、気づけば3年目となる。
もはや仕事が私の恋人だった。
ありがたいことに5年目で後輩の教育係やリーダーも任されるようになる。
後輩を育てることは大変だけれど、やりがいもあり、より充実している気がした。




