森から出れたぞ!えっ、人がいる…?
テンション上がらないと出力できぬ…
やっと書き上げられました。
木漏れ日が降り注ぐ森の中を気の向くままに歩いていた二人。
元の世界の話題を中心にして他愛のない話をしていた二人の目の前に見えてきたのは、明らかに人の手の入った小路だった。
「やった!これ多分街に繋がってるんじゃない?」
「だな!可能性あるよなこれ!?このままこの道に沿って歩いていこうぜ」
「うん!そうしよ!」
そう言って二人は小路を歩いていった。
森の出口が見えてきた頃、ティアリアがあれ?と声を上げた。
「あそこ、誰かいない?」
「へ?……ホントだ人影が見える。でもヤな感じはしねーな」
「うーん…ならこのまま近づいてみる?」
「だな。一応観察はしておこうぜ」
「うん」
相談を終えた二人はそのまま森の出口へと向かっていった。それと同時に徐々に近づく人影。それは若い男だった。
そして、その男は二人が向かってくるのを見ると、目を見張るとすぐに表情を柔らかなかものにして二人に話しかけてきた。
「こんにちは。君たちが神様に異世界から連れてこられた子達で会ってる…?」
その男が放った言葉は衝撃のものだった。
「えっ、なんっ…!?」
「どうしてそれを…!?」
想定外の言葉に二人は驚きの言葉と共に男を凝視して固まった。
「あっ、その反応…どうやら当たりみたいだね。」
そう言って安堵の表情を浮かべた男は更に続けた。
「まぁ、どう考えても言ってることもここに一人でいることも不審者のソレでしかないもんねぇ!まじほんとに感謝はしてるけどそれはそれとしてあのクソ神いつか絶対に殴ってやる!!あっ、遅くなったけどボクの名前はイトーだよ。あの神曰く同郷らしいからよろしくね」
ノンブレスで言い切った彼の勢いにタジタジになりながら最後に付け足された言葉に二人は眼を丸くした。
「同郷!?」
「あっ、イトーって伊藤ってこと!?」
「そうそう、なんでかわかんないけれど不思議なとこに前世でも伊藤だったんだよね〜魂に刻まれてるのかってカンジだよ〜」
「持ち物に名前書くみたいな感覚…?」
「その発想はなかった」
話が逸れていることに気づいたイトーはえへんと咳払いをひとつして、空気を切り替えた。
「話を戻そっか。神様ー基リタク神の願いによってボクはここまでやってきたんだ。」
「願い…?ですか…?」
「そうそう、あっ敬語はなしでいいよ〜面倒でし
ょ?んで、その願いっていうのがこの世界に来て不慣れかつ常識が判らないであろう君たちが一人でなんとかできるようにフォローするってやつ」
「いいんですか…?言っちゃなんですけど、俺達返せるもの何にもないですよ?」
「うん、それに関しては無問題。報酬はリタクからもらってるしってかアレお願いじゃなくて最早強制だったし。それに…数少ない同郷の子たちだもの、言うなればボクにとっての後輩…助けたいじゃん?」
そう言ってカラリと笑ったイトーを見て二人は顔を見合わせて一拍置いてふふっと笑いあった。
「じゃあ、よろしくお願いします!イトー先輩!!」
「たくさんお世話になりまーす!!」
「それじゃあボクの家までご招待するね〜着いてきて〜!」
くるりと身を反転させて歩き出したイトーに二人はパタパタとついて行った。