いつ、誰がこの恋をはじめた? 1
過去に自分がやっていた乙女ゲーム=乙ゲーの二次小説を書いていて、
その中のキャラがこんなことを考えていたらどうだろう?
…というのがキッカケで書き始めた作品です。
舞台は、よくある高校です。
メガネ・崩したスーツor白衣が好物の作者です。
顧問をしている部活が休みの今日…のはずなのに、部室に明かりがついているのを遠巻きに確かめて、
「電気代かかるだろうが。また教頭に文句言われるの、俺なんだぞ。…ったく」
とかいいながら、部室へと向かう。
誰か中にいるのか、いないのに消し忘れか。
なんにしろ、今日はテスト前の部活中止期間。消し忘れなら、いつまでもつけっぱなしになる。
ドアノブに手をかけると、ひっかかりはない。
「まさかの鍵もかけ忘れとか」
そうぼやきながら、思いきりドアを開ける。
「……っと」
思いきり開けたドアが、あやうく近くにあるものにぶつかりかける。
開けたその場所ですぐさま視界に飛び込んできたものがあって、あわててドアを手元に引っ張った。
(あっぶな)
マネージャーの生徒。いわゆる、女子高生。
なんでか部室の机に突っ伏して、気持ちよさげに眠っている。
すぴーーーーとか言ってそうなほどに、気持ちよさそう。
テーブルの上には部で彼女が普段使っているノートと一緒に、テスト勉強でもしていたのか教科書やワークがこれでもかと積まれている。
図書館とかじゃなく、部室って。
夕暮れ。
すこしだけひんやりしてきた部室。
寝かしておきたいような、起こさなきゃいけないような。
どうしようかとあごに手をあてて、「ふむ…」とこぼす。
その次の瞬間、耳鳴りのように耳の中で音がした。
ピコン、と。
反射的に振り返る。どこから何の音がしたのかと思って。
何度かきょろきょろしてみても、それらしい気配がない。
(気のせい、か?)
そう思うことにして、さっきまで頭にあった問題にもう一度向き合う。
目の前にいる彼女をどうするか、だ。
と頭の中で考えた瞬間、さっきの音がする。
ピコンと。
さっき同様で、何から音がしているのかを探すものの、対象物が見つからない。
首をかしげていると、声がした。
『強制フラグを立てますか?』
と。
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