エピローグ
城内を抜けて、庭園を抜けて。
歩き続けると____そこに、居た。
「~♪」
美しい歌声を風に乗せて、花弁と白い羽根を纏う女。紅銀の髪、大きな緑と黄金の瞳、大きく白い翼。
そして。
____大きく膨らんだお腹。
ここから見ると、聖母のようだ、と思った。いつも見ているのに、見蕩れてしまう。がさり、と音を立てると、女はこちらを見た。
目が合う。すると、女___セラフィールは破顔した。お腹を撫でるのを辞めて、立ち上がる。
「___アダム様」
「…………おまたせ、セラ」
「ふふ、おかえりなさいまし。
ベイビーちゃん、お父様が帰ってきましたよ」
セラフィールはそう言ってまたお腹を撫でた。僕も、隣に座って『ただいま』とお腹を撫でる。
シエル、ミコト、僕は6年前のあの日、共に愛する者を救った、という事で結婚を認められた。そして、今、新しい命が芽生え始めている。
____僕は神でありながら、人間の手を取った。この『運命の場所』には未だに結界が張ってある。何度も何度も結界を攻撃されていて気が休まる時なんてない。
けど、幸せだ。
…………きっと、『破戒の女神』・アマテラスもこんな気持ちだったのだろう。
神になることよりも、好きな人と生きることの方が数倍楽しい。
___偶然出会っただけだった。
___でもそれは、きっとこの未来に繋がっていた。
それが『運命』じゃない訳が無い。
小鳥が鳴いている。
草木が揺れている。
様々な花弁や羽根がこの幸せを現すように舞い踊る。
______この物語は。
______『神』よりも『神』らしい美しい天使に。
______神の子が一目惚れをして。
______神を捨て、天使と共に生きることを誓った男の物語である_____
Fin .
※作者から読者様へ~完結しました~
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
前作と同様上手くできた!と胸を張って言える作品ではございませんでしたが、皆様が少しでも喜んで頂けていたらいいなと思います。
物凄く唐突に物語が進んだのは続編である変人ストーリーがメインだからです。何故刺客が闇の聖杯を持っていたのか、彼女は何者なのか、大悪魔とは………様々な物語は続編にて進みますので宜しければ見てください。
ブクマ、評価をしてくださった方、これからしてくださる方、心より感謝を申し上げます。
改めまして、ご愛読ありがとうございました。




