3.王太子対策
婚約が決まったあの日から数日が過ぎた。今日から家庭教師が来てくれるらしい。弟と一緒に勉強を頑張ろう!と心の中では覚悟があるが、この国の勉強はどんなものなのかわからない。
「ルリ、リト~先生がいらっしゃったからこっちにおいで~」
「「はい!」」
弟とそこに行くとすっごい美青年が立っていた。
「ルリアお嬢様、リラルトお坊ちゃま、私はカールド・タミールと申します。これからよろしくお願いします」
カールド先生は笑顔で挨拶してくれた。えっ、やばい、惚れそうなくらいかっこいい!!
「カールド先生、私は長女ルリア・ハーマンです。こちらは長男で弟のリラルト・ハーマンです。今日からよろしくお願いします!」
自己紹介をして、早速授業をしてもらった。ほんとに分かりやすいのとあんまり難しくない。これなら私でも頑張れそう!
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数ヶ月後、私はもう5歳になっているため、王妃様の開くお茶会に行かなければならない。まあ、行きたくないのが本音。だって、貴族の女の子って怖いんだもん。王太子までいるし。何故か王太子は週一で私のところに遊びに来るし。作戦全然立てれないのよー!!
そんなことを考えていると弟が話しかけてきた。天使
「ねぇお姉様。僕もお姉様とお茶会行きたい!ダメなのかな?」
「ごめんね、リト。私には分からないわ。お父様に聞いて大丈夫ならいいわよ。私も出来ればリトと一緒がいいもの。」
「はーい!分かりました!」
「リト〜大好きだよ。」
「僕もお姉様のこと大好き!ねぇねぇお姉様、王太子様のこと好き?」
「ううん、リトが好き。王太子様は別に好きじゃないかな…」
「そうなの?」
「ごめんね。あんまり話したことないから分からないの。」
「そっか…早く王太子様のこと好きになってあげてねお姉様!」
「あはは…」
弟とイチャイチャしつつ、私はお茶会対策を頭で練っていた。どうしよう…
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とうとうお茶会当日。弟もついてくるらしい。可愛いから別にいいけど。(内心嬉しい)まず王妃様に挨拶して、隣にいる王太子様にも挨拶した。そしたら捕まってしまった。
「最近会えなくてごめんね。仕事が増えてしまって…寂しい思いをさせてしまった。」
「いいえ、別に寂しくありませんでしたわ。この通り私には弟がいますし。仕事が出来ない男の方が論外ですから。ニコッ」(訳:いや、そんな訳ないじゃん。弟という名の天使いるし、仕事出来ないでいいから遊びに来ないで)
「そうだね。今日は一緒に過ごしてくれませんか、私の姫。ニコッ」
「うっ…はい、喜んで。」
最悪だ…嫌味言っても通じない。しかも誘われたし。こっちは身分低いから逆らえないのに!
その日私は王太子に色々なとこほに連れていかれたり、わざと耳元で口説かれるたりで精神までが疲れたため、家に帰るとそのまま寝落ちしてしまった。
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数年が経ち、私ももう16歳学園に行かなければならない。婚約破棄はまだ出来ていない。最悪だ…このままではヤバい!国外追放とか嫌だからね!?