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ほげーとしている
ほげーとしている。
歳を重ねるごとに狂暴性が増したように思う。道行く人に気にいらないところを見つけると心のなかで罵詈雑言の嵐なのだ。直接ぶつけることは今のところないが、酔っぱらいでもした日にはどうなることやら。感情を表に出さない自信はない。
増してきたと思っている狂暴性はもしかしたら生まれつきの性質で、幼い頃から教え込まれた道徳心が薄れたことによって表に出てきただけなのかもしれないとも思う。
性善説、性悪説という言葉を聞いたことがあるが、善だの悪だの、食べることに困らなくなった閑人がこねくりまわした理屈でしかない。産まれたばかりの、動物でしかないものは食べることと寝ることに忙しいのだ。善だの悪だの言っている余裕なんかない。
狂暴な私はほげーとしている。怒りをやり過ごすためにほげーとしている。まじめになりすぎたらダメだ。この世には誰にでも公平な正しさなどないのだ。だから法があり、罰がある。どうでもいい通行人その一のために自分が罰をくらう必要はない。自分は自分のために法を利用してやればいい。そんな考えも日和見に感じて腹が立つ。私は私に危害を加えないためにほげーとしている。これ以上傷を増やすのもバカらしいから。
ほげーとしている。




