表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
281/347

煮しめで玄米四合

煮しめで玄米四合

「あ、宮沢賢治になろう」


 ある日、突然、そう思った。

 それまで特に賢治が好きだったわけではない。賢治作品も注文の多い料理店しか読んだことがない。

 それなのになぜ賢治なのかというと、テレビで『雨ニモマケズ』が紹介されていたからだ。


「一日ニ玄米四合ト味噌ト少シノ野菜ヲ食べ」


 というワンフレーズがあった。これだ! と思った。これなら痩せられる!


 それからというもの、雨ニモマケズ、風ニモマケズ、飲み会にも、スイーツバイキングへの誘いにもマケズ、賢治生活を続けた。

 が、あまり痩せない。

 やはり玄米と言えども四合は多すぎか?

 ネットで調べてみると、玄米四合のカロリーは2000キロカロリー越え。


「そんなばかな!」


 宮沢賢治は何をしてるんだ!? 全然カロリー多いじゃないか!


 腹が立ったので賢治について調べてみた。甘っちょろい、エエとこのボンボンだった。

 腹が立ったのでどんなものを書いているのか読んでみた。ハマった。


「あ、宮沢賢治になろう」


 そう思った。

 それで、詩を作った。


「雨ニモマケズ、風ニモマケズ、玄米四合ニモマケヌ、立派ナ体ハ痩セズ」


 詩の才能がないことに気付いた。詩を見せたみんなが顔をそむけたのは笑っていたのか、同情の涙を垂れていたのか。


「ホメラレモセズ ケナサレモセヌ サウイフモノニ」


なってしまったのだなあ。

それでも今日の晩飯は玄米と味噌で煮しめた野菜なのだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ