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番外2 ある街の大通りにて

すいません。

模擬戦の話を書いてたら、思いのほか長くなりそうだったんで、先に番外を出します。

これでしばらく番外はないかなー?

でも、案に困ったらまた出す気が…

「ちょっと待ちなさいよー」


「待ちませーん。また説教とかマジ勘弁」


「しないわよもう。それよりもその魔具貸して?」


「イ ヤ ダ!! お前が持ってたらいつ作動させるかわかんねーだろうが」


「あら、簡単よ。渡してくれたらすぐ作動させるわ!!」


「即発動!? やめろよマジで!! 俺行きたくないからな!?」


「ふーん。さっきあんなに閃に会いたいって言ってたくせにね〜?」


「うっ…、いや、あれはだな…」


「まぁ安心して。私もゴミ(あなた)となんかお断りだから」


「おーい。言ってることと心の声が逆になってるぞー? 俺泣いちゃうぞー?」


「え…? 泣くの? 気持ち悪い…」


「………はぁ、疲れる…」


「私もよ。だから早く魔具を渡して埋まってちょうだいな」


「埋まるの!? 俺は種じゃねーぞコラ!!」


「見れば分かります。バカにしないでください」


「あれ? 距離が…。地味に傷つくんですけど…」


「それはそれは。早くブレイクしたほうがいいですかね?」


「ブレイクしないほうがいいに決まってんだろ!? つか何をだ!? 俺か? 俺の心をかぁぁ!!」


「うるさいですよ?もう少し周りの迷惑を考えた方が……、あーやめやめ。あなたに敬語使うとか屈辱的ね」


「もーこいつめんどくせーよー。いつものおしとやかキャラはどこいったんだよー」


「今はストレス溜まってるからしょうがないのよ。今まではストレスを閃に会って解消してたんだけど、今は異世界だし…」


「そりゃ大変だぼっと!!」


「ほとんどあなたのせいでしょうが」


「だからといってグーパンは女としてどうかとぶっせ!!」


「じゃあビンタにしてみたわ」


「お前Sだよね? 確実にドSだよね?」


「まぁ他の人には。でも閃にはMよ。閃限定のM」


「なんなのこいつー?誰か説明してくれー」


「あれ? 天音に迅じゃないか。どうしたんだい?こんな所で」


「セシルじゃない!」


「説明しよう。

この女性はセシル・アードリッヒ、23歳。

外国のギルドから応援に来てくれている。

腰まで届く美しい金髪を持っており、澄み切った湖のような青い眼は宝石に見間違えるのではないかというほどである。

鼻筋もシュッと通り、みずみずしい唇、おそろしくバランスのとれた小さな顔はまさに女神!! だとか、閃曰く。

俺には分からん。

そして得物は弓で魔法も上手。

Sランクギルドメンバーだ。

ついでに天音の紹介もしておこう。

舞月天音(まいづきあまね)、24歳。

この日本にあるギルドでNo.3をしている。

いつも飄々としているセシルとは違い、物腰は柔らか…く? 真面目…なのか?

さっきのやり取りを聞くと、認識改めた方がいいかもな。

こちらも美しい黒髪を背中まで伸ばし、毛先の方で結っている。

少しだがタレ目+泣き黒子というお姉さんとしては完璧なスキルを有しており、もはやこの人に敵う人はいないだろう。

そして二人共抜群のプロポーションであり、俺の理性は度々崩壊しかけます、と閃は語る。

確かに二人共、世間一般的には美人だろう。

だがしかし、俺はもうちっと崩れた顔立ちの方が愛嬌あっていいと思うんだが…」


「はいはい。いきなりボク達の説明しだすし、ブス専カミングアウトするし、どうしたのさ?」


「ちなみにセシルはボクっ娘である。いや、皆様に説明をな」


「? ……ねぇ天音、迅は何を言ってって…ありゃりゃ、トリップ中かぁ」


「閃ってば私と会うたびにそんなこと思ってたの? それなら襲っても構わなかったのにー!! ヤダー!!」


「ふふっ、天音は本当に閃君が好きだねー。でもボクのこともそんな風に見ててくれたんだー。うれしいなー」


「…ちょっと待て。どういうことだ?」


「あれ、言ってなかったっけ? ボクも閃君のこと好きだよ?」


「「えぇ!? マジで!? 初耳なんですけどっ!?」」


「あー…、やっぱり言ってなかったか。ごめんね?」


「ちょっとどういうことよ。いつから? いつから好きなの?」


「おい落ち着けって。でも、それは俺も気になるな」


「んー、あれは一年ぐらい前のことかな。依頼を受けてね、やっと討伐対象のレッドテイルドラゴン(中級Sランクモンスター。やばい)を倒して一息ついてたんだけどさ。血の臭いに誘われてか、そこに剛龍の亜種(上級Sランクモンスター。超超超やばい。しかも亜種は強力)が来ちゃったの」


「「えぇ!? 剛龍!? しかも亜種とか鬼展開なんですけど!?」」


「(なにこの二人?)うん。ボクもケガしてて逃げれなくてさ、これは死んだかなって目をつむったんだけどなかなか攻撃が来ないの。で、目を開けて確認してみたら閃君の背中があったんだー。びっくりしてたら閃君が振り返ってね、『ヒーロー参上!』って、悪戯っ子っぽい笑顔で。あれはやばかったなー、もう胸がキュンキュンしちゃったよ。ボクにしてみれば本当にヒーローだもん。あの剛龍を、しかも亜種を一刀で切り捨てて、ボクの手を引いて立ち上がらせてくれて。ふふふっ、ボクも子供っぽい所があるのかなー? そのヒーローさんが大好きになっちゃったよ」


「閃…、カッコイイ…。ジュルリ」


「お前は人の思い出で妄想するな。あと唾をふけ」


「フキフキ…、まさかセシルが閃のこと好きだなんて…」


「あっ、安心していいよ。ボクは愛してもらえれば二番目でもいいから、一番は譲ってあげる」


「「………え?」」←天音&迅


「え?」←セシル


「んん? どういうことだ? 俺には理解できないんだが…」


「な、何? 一番とか二番とか。そんな閃が何人も愛してるみたいな感じ…」


「いやーだって閃君だよ? あんないい男なかなかいないもん。強いし、優しいし、カッコイイし、やる時はやるし、みんな放っておかないって。しかも天然ジゴロだからねー。女はみんなコロッといっちゃうんじゃない? それに…」


「それに?」


「女っていうのは、惚れた男に愛される程幸せなことはないと思うなあ。なら、諦められるわけないもんね」


「…確かに」


「でしょ? だから他にいてもボクは気にしないよ」


「私も覚悟しといた方がいいのかしら…?」


「………閃、お前は素晴らしい女達に愛されているぞ。一夫多妻とは羨ましい限りだ死ねよこの男の敵」


「そういえば天音たちは何してたのさ」


「あぁ、実はね、かくかくしかじか、というわけなの」


「なるほどね…」


「あれ?今ので通じたのか?」


「迅は死んだ方がいいね」


「通じてたっ!?」


「セシルも閃を探すの手伝ってくれないかしら?」


「もちろんだよ。まず魔具を調べてみよっか。というわけで、魔具を渡せゴミ虫」


「セシルまで怖いよー…」


続く…と信じて!!

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