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番外 ある魔具屋跡地にて

番外です。

ほとんど会話だけですので読みにくかったらすいません。

「いや、ホントにすいません。僕も悪気があったわけじゃなくて、こうなってしまったことはむしろひどく残念なんですよ? 閃のことは僕自身弟として見ているところもありましたし、これから会えないかもしれないと思うと胸が張り裂けそうなくらい悲しいです。ていうかもうホントあなた様と同じぐらい悲しいんじゃないかな〜…って…ハハハッ………。あっ! で、でも、こうなってしまったからには悲しむより先に閃を探す方法を見つけることが大事だと思うんです!! 今こうやってね? 僕を説教するより遥かに大事だと思いません? だから今すぐに終わらせて、図書館とかに走って行きましょうか!! いやぁ僕もう探したくてうずうずしちゃって!! 私こと天地迅は一刻も早く閃に会いたいのです!! だからこの度のことはホントにすいませんでしたぁーーー!!!」


 閃が向こうの世界で早くも順応し始めている時、元の世界では迅の旦那が、えらい美人な人に土下座をかましていた。

 しばらくは会話だけでお楽しみくださーい。



「ふーん。で?」


「………で? あー…えっと…本当にすいませんでした」


「ふーん。で?」


「本当に申し訳ありませんでした!!」


「ふーん。で?」


「………もう許してください。本当に勘弁してください」


「ふーん。で?」


「うぅ…、天音が恐い…。閃、早く帰ってきて…。そして、僕はどうすれば許してもらえますか?」


「死ねば?」


「死ねばって……。ひどい…」



「死ねばいいに。私の閃を異世界なんかに送ったんだから。私はね、仕事が忙しいから二週間に一度しか閃に会えないのよ? そして今日が調度その日だったの。どういうことか分かるかしら? 二週間前に閃と別れてからずっと楽しみにしてたのに、今日会いに行ってみればあなたが大口開けてぼーっと突っ立ってるだけ。私の閃はどこにもいない。事情を聞いてみれば異世界に行ったっていうじゃない。しかも半分以上、いえほとんどあなたのせいで。え? どうしてくれるの? 二週間の疲れを一瞬にして跡形もなく吹き飛ばしてくれる、私の一番大事で幸せな時間が無くなってしまったじゃない。例えるなら二週間ずっと楽しみにしていた私のおやつをとられたみたいな感じね。

あっ! 私のおやつって…、やだー!! それじゃ私が閃を食べようとしてるみたいじゃない!! キャー!! ………まぁ、何回も脳内シュミレートはしてるんだけど。とにかく私は今とても怒っています。私はこの怒りをどこにぶつければいいのかしら…。あ、こんな所に迅さんの顔写真付きサンドバックがあるわ」


「へ? なぜ俺を見ていらっしゃる?」


「調度いいから八つ当たりの対象になってもらいましょうか。――死ねぇ!!!」


「うわー!! 待て待て、取って置きの情報教えてやるからぁ!! とりあえず止まって!!」


「興味ありません。私が気にかけるのは閃だけよ!!」


「えー…、それはどうかと…ってうわっ!! 流石に魔法は危ねーって!! つーか話を聞け!! 情報ってのは閃の好みの女のタイプだ!!」


「それを早く言いなさいよ。殺すのは後にしてあげるわ」


「え? 殺すのは決定? それはいくらなんでも…」


「早く」


「はい。えっと、まずズバリ言うと閃は天音がどストライクって言ってた」


「キキキ、キタァーーー!! ふふふ…、今までお姉さん好きプログラムをしてきたかいがあったわ…。もう、それならそうと言ってくれればいいのに〜。――それで?」


「あ、あぁ…。(なんだこいつ…、めっちゃ怖い…) それと閃はSみたいだな。いつもはお姉さんぶるけど、いじると嫌がりながらももっといじって、みたいなドMがたまらんと…」


「相性抜群んんんー!! 私どちらかといえばM!! ていうかもうドMになってもいい!! 閃があんな言葉やこんな台詞で攻めてきて、あの凛々しくも子供のような無邪気さを残す顔が近づく…、私は興奮しちゃって…。キャー!! 閃カッコイイ!! 大好き!! ふ、ふふふ…」


「(天音ってこんなやつだっけ? ………そうか閃がいなくなったショックで壊れてるんだな。そうだ、そうだよ。その通り。そうに決まってる。そうであってください…。神様、いつもの天音を帰してぇぇぇ!!!)………ん? これは…っ!? おい、天音!!」


「やだ、閃…、それ以上はだめよぅ…。こういうのは順序というものがあってね…?」


「…おい、聞けよ」


「だから、まず私たちは恋人同士になっていろいろと…、え? 待てない? もう…、閃はしょうがないわね…」


「痴女ぐげっ!!」


「死になさい、この変態。で、何なの?」


「(てめぇの方が変態だろーが)ほら、これ見つけたんだ」


「ん? 何、この丸い魔具は?」


「これがさっき話した魔具だ。異世界に渡るっていう」


「………」


「こいつを使えば閃のところに行けるかも…って何押そうとしてるんだお前は!?」


「返して!! 私は一刻も早く閃に会いたいのよ!! 早く私が止めないと…。止めないと大変な事になっちゃうのよ!?」


「落ち着け!! 一体何を止めないといけないんだ?」


「変な虫(女)が寄り付くのをよ!!」


「………………おー、そりゃ大変だなぁ。じゃあこれは俺が預かっとくわ」


「待ちなさいよ!!」



 以上、迅の旦那と天音さん(壊れ気味)の会話でした。

続く…かな?

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