番外3 ある広場の噴水前にて
短いです。
しかもまた会話だけ。
まぁ、文章続きでしたから休息だと考えてもらって。
「さて、これからどうしよっか?」
「そうね…。まずは魔具を調べてみましょうか」
「それがいいかもしれんな。どれ、俺が見てみよう。貸してくれないか?」
「うん。迅はしゃべんないで」
「何が「うん」なの?」
「でも閃が作った魔具なのよね、これ。私たちに理解できるかしら?」
「だから貸してみろって」
「そうだねー。ボクたちはそこまで詳しくないし。専門の人達でも無理じゃないかな?」
「おい無視か?スルーかコラ」
「さすが閃ね。私たちが惚れただけあるわ」
「うん。閃君すごいね」
「ニヤニヤしてんなよお前ら。気持ち悪いよはっ!!」
「あれ?なんか私たちを馬鹿にする声が聞こえた気がするんだけど…」
「偶然だね。ボクも聞こえて拳突き出しちゃったよ、HAHAHA!…まぁ、そんなことより、一応専門家に見せてみようか」
「そうね。行きましょ」
「おーい置いてかないでー。あといないものとして考えないでー。こう見えても寂しが(ry」
〜30分後〜
職人「こんな意味不明な魔具見たことない。これ作ったやつ気違いじゃ…?あれ?なんで詠唱してるの?ちょ、待って!!ごめんなさい、マジで謝るから!!ちょ!!イーーヤーーーーーーー!!!!!」
「なんなのあいつ!?閃君のこと馬鹿にしちゃってさ!!」
「もう…、思わず魔法使っちゃったわ」
「恐ろしい、こいつら恐ろしいよ…。閃の悪口はタブーか…。気をつけよ」
「にしても、やっぱりわからなかったね」
「そうね…。もうどうしようもないじゃない」
「こうなったら片っ端から異世界に行って探すしかないよ」
「ハァ…。結局そうなるの…。それならいろいろ準備しないと」
「よし。じゃあ出発はいつにするんだ?」
「「………え?」」
「………なんだそのお前も来るの?的な目は」
「………え?」
「………」
「………」
「………俺も行くから」
「「………ハァ」」
「息ピッタリだなお前ら!!とにかく俺も行くからな!!これでも責任感じてんだ。閃も心配だしよ」
「でも、国の最高戦力が出てっちゃっていいの?」
「まぁあとは、フリード(No.2)の奴に任せるさ」
「………この国滅びるんじゃないかな?攻めてこられたらひとたまりもないよ?」
「はっ。その時はその時さ。別にこの国に思い入れはないし。むしろ嫌いだ」
「あら、そうなの?」
「あぁ。危機が訪れる度に俺をこき使いやがって…。しかもこの間は王族の遊び行く護衛もやらされた。少しは自分たちでなんとかしようとか思わんのか…。親も死んじまってるし、恋人なんかもいない。別になんとも思わんさ。それよりお前らは国を捨てる覚悟あんのかよ?」
「愚問だね。閃君のいるところがボク達のいるところだよ」
「重要なのは居心地、よ。閃のいないこの国、いえこの世界は住みづらいもの。閃の傍こそが私たちの居場所なの。分かったかしら?」
「恋する女は強いってか?お前らすげぇよ…。…で、何持ってく?」
「えっと〜、まず旅の道具一式は必要よね。後は武器に、化粧に服に宝石に…」
「おい、宝石必要か?」
「ええ。異世界で売ればお金になるじゃない。こっちのお金は使えないだろうし」
「ああ、なるほど。そりゃそうだな。それなら俺も金目の物持ってくか」
「そうだねー。あとは食料持ってけばいいんじゃないかな。あ、それとギルドに退会届け出さなきゃ」
「………絶対受けとってくれないわね」
「…だな。無理矢理にでも置いてくしかないだろ」
「じゃあ、出発は一週間後でいいかな?」
「そんなに必要?」
「うん。ボクは国まで帰らなきゃなんないからさ。向こうの説得とかを考えると一週間ぐらいか、それ以上か…」
「俺達も結構かかるかもな…」
「そうね…」
「「「ハァ……」」」
「ま、溜め息ついててもしょうがない。各自準備して、互いに連絡を取り合おう。解散!!」
「…なんで迅が仕切ってるの?」
「ホント。自分がそんな立場にいると思ってるのかしら?」
「そうだったら馬鹿だよねー」
「救いようがないわね」
「………チ、チ、チクショーーーーー!!!!!」
ダダダダダダッ
「あーあ、行っちゃった。ボク、迅と行きたくないよ」
「私も。なんで閃じゃないのかしら…」
続け!!