友人回
今日は友人の隼人と遊ぶ予定だ。
結局昨日の段階ではどこで遊ぶとか、何をするかとか約束してなかったため、朝から連絡を取る形となった。
「今日は何して遊ぶん?」
「ファミレス行こう!」
「おけー」
久しぶりだというのに、ずっと一緒に遊んでる感じになるのは友人だからなのか?
ということで、パーカーとジーンズというラフな格好に着替えて、家から近いファミレスに向かった。
隼人ももう向かっているようで、
『現在、A駅にいるの』
とかいう、どこぞのメリーさんを彷彿とさせるメールが送られてくる。
『今、二丁目の信号機を右に曲がったよ』
「そうか」
『今、二丁目の信号機を左に曲がったよ』
「そうか」
『今、二丁目の信号機に戻ってきたよ』
「道に迷ってんじゃねえか!!!」
「うそうそ、後ろにいるよ」
「うわあ、びっくりした」
慌てて振り返ると、長身のイケメンが立っていた。
「びっくりさせるなよ!!ってか来てたんならはよ声をかけに来いよ」
「ごめんごめん。面白いかなって思って」
「面白いどころか、心臓が止まるかと思ったわ!!」
ケラケラと笑うイケメンに怒りと恐怖が湧くが、そういえばこいつはこうだった、ということを痛感させられた。
「久しぶりだな。隼人」
「ああ、久しぶり。君は変わらないね天雷」
「お前も変わらないよな。てかいきなりどうしたんよ。音沙汰なかったけど」
「まあまあ、その話は食べながら話そう。今日は僕が奢るよ」
「まじ?ラッキー」
隼人と共に入店した。
ここで隼人について説明する。
隼人は中学時代からの友人である。
高校まで同じだった。
容姿端麗を表現したようなイケメンであり、なんで俺と喋ってくれるのか?と不思議に思うくらいだ。
女子から告白されることが多かったし、街でも話しかけられているのをよく目にする。
店内に入っても、店員や周りの客の目が隼人に向けられているのをひしひしと感じる。
ただ、とある理由のせいで残念なイケメンなんだよな。
マジで。
「カルボナーラ食べようかな」
「俺はパスタを昨日食べたから、麺は別に良いな……パンケーキを食べるか」
「相変わらず甘いもの好きだねぇ」
「うるせぇ!俺にとってはファミレスに一人で来る勇気はねえんだよ」
「ははっ、ひとりぼっちは相変わらずだね」
「くっそ、なにも言い返せねぇ」
ぼっちにファミレスはハードル高いだろうが!
それに社会人になればファミレスに行こうと思わなくなるし。
それぞれ注文を終えたため、気になっていたことを質問する。
「てか、久しぶりの連絡だったな」
「まあそうだね。誰とも連絡しなかったから、本当に久しぶりになるね」
なんか歯切れが悪いんだよな。
「で、何してたん?」
「捕まった」
「やっぱりかよ!!!!」
「違うんだ!僕は悪いことは何もやってない!」
「犯罪者はみんなそう言うんだよ!」
「僕が見に行ってる中学校に不審者情報があったからパトロールしてただけなんだ」
「お前が犯人だよ!」
「くそぅ、君にも分かってくれないか……」
「分かりたくねえよお前の性癖なんて」
残念なイケメンと言われる最大の理由がこれだ。
彼はロリコンである。
それもどうしようもないくらいの。
捕まったなら音沙汰ないのもしょうがないよな。
「そんなことより君の推し活はどうなんだい?」
「そんなことよりで済ませていい案件じゃないと思うが……まぁ、順調だよ。ちょっと誹謗中傷があったけどな」
「へぇ?」
「実はな」
こいつの性癖話に付き合うと周りの視線は別の意味で痛くなるし、何より終わらないから昨日、一昨日のことについて語った。
「ふーむ、僕はストーカーする側だけど、君はストーカーされる側なんだね」
「何をどうしてその結論になるんだよ!!」
あとサラッとストーカーする側とか言うなや!
「それにしても距離感ねぇ、確かに異性同士の距離感は敵を作りやすいのが現状なんだよね……改めて僕も気をつけないといけないな」
「いやいや、気をつけるもなにも、お前は関係ないだろ?」
「ああ、僕もやってんだ。VTuber」
「は??」
おっと、めんどくさい予感が………。




