ホラー
着信音騒動はさておき、ゲームに集中していた。
安全地帯に移動でき、周囲に銃撃音や足音がしないタイミングで、りさが話しかける。
『これ、あげる』
「あ、ども……って、AWM??」
狙撃銃の中で最強の威力を誇る武器を渡してきた。
「良いの!?」
『使ってなかったから』
「嘘だろ!!??」
なんでそれ以外の狙撃武器でヘッドショット出来るんですかね!?!?
「ちなみに、りさは今なんの狙撃銃持ってるの?」
『CSLR4』
確かAWMの次くらいに威力が高い武器だった気がする。
AWMはスコープで覗いた時に、勝手に照準を合わせてくれていたから扱いやすいし、威力高いから良いが、りさが持ってる武器はその機能が備わってなかった気がする。
なんでヘッドショット決めれ(以下略)
「デパート付近で安全地帯縮小しそうっすね」
『早めに行こう』
「了解」
残り5チーム。
水工場付近にいた俺たちは、まだ安全地帯の中だが、この先を考えて先へと移動する。
『向こうに1人』
「いや、向こうってどこよ???」
『あそこ』
「どこだよ」
パンッ!
りさが敵をダウンさせたことを知らせるアナウンスが左に書いてある。
「真逆じゃねえか!」
『てへ』
「感情がこもってねぇ!!」
なんか楽しくなってくるな。
背筋は何故か冷えるけど。
「もう1人いるはずだけど……いた!」
りさからもらったAWMで狙いを定めて撃つ。
自動照準+高威力の1発は、相手を一撃で仕留めることが出来た。
「よし!」
『ナイス』
って言っても、やっと2キル。
りさには遠く及ばない。
もっと練習しないとな。
それにしても、デュオも楽しいな。
残り3チームとなった。
予想通り、デパート近くに安全地帯が縮小していた。
『集中しよう』
「もちろんです」
既に安全地帯にいる俺たち。今からこの辺に敵が集まってくるだろう。
2チーム、4人がいるから、袋叩きにされてもおかしくない。
水工場のとこから1人走っているのが見える。
狙撃されないように、左右に揺れながら来ているが、AWMの自動照準には敵わない。
2発外したが、3発目で仕留めた。
直ぐにM4A1に持ち替え、周囲を探る。
付近で銃撃音が聞こえたが、まだ小さい方だ。
ダウンした敵が助けを求めるようにグルグル動いてたため、敢えて泳がせて相方が助けに来るのを待つ。
居たわ!
AWMに持ち替えて、狙いを定めていると、別方向から撃たれた。
「いった、撃たれた。しかもダウンした……」
マジか。
残る人はやっぱり猛者だよなぁ。
「西から撃たれたから気をつけて」
『待ってて。最優先で殺してくる』
宣言通り、僕をダウンさせた敵がりさによって倒したアナウンスが左から流れてきた。
流石すぎる。
「あ、あと俺が倒した敵の近くにも1人いる」
『大丈夫。見えてる』
その言葉通り、倒したアナウンスが左に流れてる。
これであと1人となった。
ダウンしてる僕にスモークを焚いて、蘇生させてくれた。
「ありがとう」
『ん』
「俺が囮で動くから狙い撃ち頼む」
『任された』
残る敵は1人。
油断すれば負けるかもしれない。
『見えた。岩の裏』
りさが敵を見つけた。
「了解。向かう」
M4A1に持ち替え、りさが言った場所を目指す。
僕が向かう足音に気付いたのか、敵が反応し、マップに足音が現れた。
相手が俺に照準を合わせるのが見える。
『ナイス』
ドンッ。
りさの一言、1発。
【生存1位】
の文字が出た。
「ふうぅぅぅぅぅ、やったぁぁ」
『おつかれ』
「マジでナイス……りさがパーティじゃなかったら早々に負けてたわ」
『崇め讃えよ』
「マジでありがとうございました」
『もっかいやろう』
「いやいや、配信なんだから他にも配信しないといけないでしょ」
『大丈夫。配信切る』
「おいおいおいおい!!!!視聴者泣くって」
慌ててりさの配信のコメ欄を見ると、
(マジでおめでとう!)
(ナイス!)
(師匠ナイス囮)
(マジで良かった)
と称賛コメントがあって嬉しかった。
「コメントも流れてるんだから、ちゃんと進めなよ。初の声出し配信なんだから」
『うう、ごめん。楽しかったから』
「フレンドなるから、配信外で一緒にやろうよ」
『ほんと!?』
「おおう、勢い凄いな。もちろんだよ。とりあえず俺はロビー戻るから」
『分かった』
「あと、メイちゃんのブロック解除しなよ」
『忘れて……【コン、コン】ん?』
「ん?」
『えっ、メイ?どうしてここに』
『ふふふ、ふふふふふふふ、ふふふふふふ』
『ひぃ』
【配信は終了しました】




