クロノトリガーからリアリティを感じるということ
個人的にクロノトリガーはリアリティの無さが全面にあるゲームだと思う。魔法やモンスターが登場したり等のフィクションだからと言い訳にするのではない。物語的に不自然な行動(例えばマールがリーネに見間違われたことの誤解を解かなかったり、、裁判の後たった3日で死刑執するような司法の非常識さだったり、魔王がサラをそっちのけでラヴォスと戦うことばかり執着したりの非リアリティ等)をする者が多いからだが、しかしクロノトリガーを深く考察してみると、そういった不自然や事例にも想定を越えるリアリティが内在する事に気付いた。そのリアリティについて具体的に突き詰めてみようと思う。
1.マールのオーラという超能力について
オーラは数ある回復手段の内の一つであり、序盤は役に立つが終盤では殆んどの使わなくなるもの。作中、オーラな力が物語にとってどういう背景があるのかは描写されていないものの、 設定上意味のあるストーリーが隠れている。だとすれば、次の問題が解決される。
問題(なぜマールの祖先のリーネは誘拐されるに至ったのか?)
誘拐の動機について作中では描写されてないが例えばリーネを人質にしてガルディア王家と何かを交渉するのだったら、要求あるはずで殺しは二の次になるはず。交渉が決裂して報復や見せしめに殺す場合、共に誘拐されていただろう大臣が王家との交渉を進めるのかもしれない。あるいは王家には全く要求するものがなく、政治を動かせる大臣に要求をするのかもしれない。何を要求するかだが、例えば魔界が有利なるような外交交渉(戦争で有利な立場にる政策)をするだとか、王家の財産(物語の重要なアイテムとなるペンダント)になるだとか、そこへの答えは難しいので一旦保留するとし
そもそもヤクラが大臣に擬態する魔法を使える事から大臣に成り済ましてガルディアの政治をできるので、欲しいものは大臣の情報なのだろう。大臣と関係している人々や大臣自身の細かい情報を得えて王宮でボロがでないように立ち振舞いしなければならない
大臣が情報を吐き出さないので見せしめにリーネを殺す。であると誘拐の動機とリーネが死ぬ結末に矛盾はなく、これ以上のリアリティは追及する必要はない。
しかし大臣を利用することを目的としてのリーネの誘拐人質事件だとするなら、リーネにヤクラが「この世に別れを告げる準備はできたか?」と言いながら殺そうとしているとき、大臣は宝箱の中にいる事に矛盾が生じる。 大臣を目隠し状態に音声だけで脅すよりも、リーネを大臣の目の前に見える状況にして脅した方が効果は高いだろうからだ。 ヤクラは戦闘中「鉄球」で攻撃をするのだから、それを足枷にすれば大臣をわざわざ宝箱に閉じ込めなくても自由を奪えるし、リーネについても鉄球を足枷に着けてない事に矛盾が生じる。
あえて鉄球を使わないで宝箱に閉じ込める理由について、ヤクラはリーネを殺すつもりはなく、殺そうとする演技をするだけだった。それを見破られにくくする為に宝箱の中に詰め込み音だけで聞こえるようにしていたとするなら辻褄が合いそう。しかし、目隠し目的なら宝箱でなくとも布切れで目隠しで十分のはずで、宝箱である事の意味付けとしては弱くなる。
宝箱に入れられた原因について単に大臣がお喋りで口煩いとだか、宝箱が拷問の一種だとか、そもそも深い意味なんてない魔族らの遊び心なのかもしれない。ポーションなんていう便利なアイテムさえあれば、いくらでも拷問できるし、死にかけからの復帰が可能だろう。魔族としても色々な拷問をやり尽くして飽きてしまい、拷問のやり方も如何に斬新で面白いのかが重要になって宝箱に詰め込んだ。
あるいは魔族にとって大臣こそが宝だったので宝箱に入れた。あるいは大臣自ら宝箱に隠れて出られなくなってしまった。そんなリアリティなのかもしれない。
そもそもいつどこでどうやって大臣とリーネを誘拐したのだろう。専属護衛のカエルの隙をついて誘拐するには、至難の技だろう。カエルの目はでかく視界はほぼ360度あるといっても過言ではなく、視界を横切るものがあれば直ぐに気付けたはず。護衛のつかないプライベートなタイミングを狙って誘拐されたのなら、寝室から誘拐できそうで、翼の生えたディアブロスがヤクラの配下にいたからそいつが空から寝室に入り、魔法やらで眠らせて連れさったか?
カエルは誘拐事件ついて責任をとりガルディアを去ったから、カエルの落ち度で誘拐の隙が生まれた可能性は高いとして、部屋の外にて見張っていたカエルは誘拐の物音を聞き逃したということか? 耳のないカエルとはいえ、振動は知覚できるそうだから、無音で誘拐しない限りカエルは気付きそうなものだが…
複数のディアブロスがリーネの寝室に降り立ったったのかもしれない。部屋の隅に隠れ、もう一人がリーネに変身して部屋を出て、「トイレに向かう」等とカエルに言って部屋から遠ざけた隙に誘拐をしたのなら暴力で気絶させたしてもカエルは気付きはしないだろう。しかしこのやり方は城の外にいる兵士が空を見張っていると成功しにくいだろう。夜空に紛れる色に擬態したり、抱えているリーネと共に夜空に紛れなければ成功しないだろう。
修道院ではリーネだけでなく、王に変身する魔族がいた。後に魔王城に突入したときも、クロノの母親ジナに擬態していた魔族がいた。魔族は未来にいるジナを知るはずないのに擬態できるということ。わざわざ 誘拐して魔法陣やらに変身したい相手を置いて儀式をしたりで擬態魔法を完成させるようにするような面倒な魔術システムではなく、もっと究極的に簡単に擬態技術を魔族達は利用している。
相手に幻覚を魅せるような技で擬態を演出していて、相手の記憶から擬態するべき人物の情報を引き出すような神掛ったことをしているのなら、夜空に化ける(夜空の映像を周囲に魅せて自身を隠す)ことも容易なのかもしれない。ディアブロスがリーネに触れていればリーネも含めて夜空に擬態できるのなら、簡単に誘拐が成功するはずだ。ヤクラ戦で鉄球攻撃が発射直前まで見えない事も鉄球を触れた状態で幻(自身の姿)で隠しているとすればその状況の辻褄が合いリアリティが増す。
簡単に幻を魅せられるということは、極端な話、死んだ映像なども魅せることができるかもしれない。ヤクラは派手な演出で死んだが、その死すらも偽装の疑惑が生まれる。
多くの魔物が死体になるとその場に残らない。死ねば消滅するのであれば、死んでないのに実は死んだかのような演出ができ、400年後の未来でヤクラの子孫を目撃するのも当然なのだろう。ゲームのシステム上の都合で死体が消えるのではなく、死体が消える世界観がトリガーのリアリティであるなら、まるまじスープのような魔物を使った料理の存在は実際は中身にまるまじはなく、まるまじという名前でも全く中身が違うのかもしれない(料理の色や形がまるまじしているとか)
ハイパー干し肉とかいうアイテムもその正体は肉なんかでなく、奇跡の回復アイテム(ポーションやエーテル)に似た謎の仕組み構造の食べ物バージョンなのかもしれない。どのようにして作るのかなぞだが、未来のゲートが原始時代に繋がってるくらいだから、他にも未開拓のゲートがいくつかあるのだろう。作中で登場しなかったゲート含めて遥か未来の超文明が過去の混入していても不自然ではない。。その超文明によって我らからみて想像もつかない仕組みで肉が生まれるのだろう。
中世においては魔法の神様(魔王様)がいる。 その時代、魔物の多くは戦闘中にピンチになると消える魔法(死ぬ演出魔法)によって死を免れているのかもしれない。だから何度同じ魔物を倒しても同じ場所でまた出会えるという不自然な状況になっているのでは?
ガルディアの森に生息する魔物は何度やっつけてもマップを切り替えるだけで復活してくる。つまり、その魔物達は努力家であり、日々鍛錬を惜しまないのだろう。クロノ達に戦いを挑んで、やばくなったら死んだ振りの魔法をかけて逃げている。HPがいつも低いのでレベルアップはしていない。ギブアップが早く経験値が少なくて成長しないのかも…。
草むらに無限のように手に入るシェルターがあるけれど、もしかしたら魔物達からの贈り物なのかもしれない。いつも模擬戦闘の訓練に付き合ってくれてるから、お礼のように、いつも草むらに置いてあげている。そうでなければ無限に手に入るシェルターについて、どんなリアリティある裏話があるというのだ?まさか単なるバグとか製作陣のプログラムミスなのか? そんなことを名作クロノトリガーがやってしまうというのは当時のスタッフ達への冒涜になるだろう。
時間の関係するフラグ(伏線)のようなものなら、草むら空間だけがタイムリープまたはループしているのだろうが、確かにそのような現象は物語の各所にあったような気がする。
クロノトリガーは各時代の時間軸はまっすぐ未來に進んでいるのたが、最果て世界のバケツのゲートだけは例外で常にラヴォス日1999年の崩壊の日に行ける。ここだけ時間の流れの構造が固定、またはループ、また空間がタイムリープしている事になり、それのゲートが自然に生まれたのではないとしたら、それができるのは最果ての管理者である老人ハッシュだろう。ハッシュの正体が古代では時を研究する賢者だったのだから仕組みを作るのは可能かもしれない。(※ハッシュはあくまで容疑者、犯人は他にいるかもしれない)
時の卵についても、主人公を救助する為とはいえ、唐突かつご都合主義過ぎるように用意されている。その使い方は未来の死の山(山化したラヴォス)の頂上で使用しなければならないという。一体どんな科学的理屈でそうしなければクロノを救助できないなか全く説明なしの押し付けお使いイベントだが、それもリアリティある根拠があるのだろう。
ラヴォスな山だからラヴォスの記憶からクロノが死んだ時間を特定し、その時間に移動できるシステム、及びゲートを発生させ元の時代に帰れるシステム等が詰め込まれた卵なのだろう。タイムフリーズした世界でクロノを助けるべく、動きまわるというのは時間の止められた側では瞬きの間にそれをやられている訳で、光を越える速さで動いているはず。とんでもない量のエネルギーがそこに発生していて 止めた時間を進ませたとたん、ビックバンのごとく、その世界を消し飛ばすかもしれない。それら諸問題を全部都合よく解決する為の技術が卵に詰まっているとし、これを作中に説明されたら当時のカートリッジでは全く足らない。根拠あるシーンは全部カットする必要に迫られた。
いずれにせよ時の賢者ハッシュには時を操っている疑惑が詰まっている。(強くてニューゲーム)というメタなシステムでさえ、ハッシュが用意できるイベントですらあるだろう。開発者らの単なる遊び心ではなく、ハッシュがクロノ達を観察して楽しむ為の都合でクロノ達の記憶だけ消してタイムリープさせている。その為の強くてニューゲームであって、それをプレイヤーがメタ視点から観測しているのでは?
もはや突っ込みどころ満載のゲームだろうクロノトリガーについて、リアリティを突き詰めるからこそ見える深まるリアリティ。名作と云われるだけのことはある。
◎カエルのリアリティについて
カエルはリーネ発見の情報を知らされることなく、捜索を続けていたのか? もしクロノ達とマノリア修道院で合流できなかったら、一人でヤクラと戦ってバットエンドなの?
カエルの場合、その特性を利用して修道院の壁に昇れるから、こっそり内部の情報を調査できる。修道院が怪しいと思えば騎士団を派遣する為に王宮へ戻るか、近くの兵士に言付け等をする。いずれよせ、クロノ達がいなければリーネ救出が間に合わなかった。
状況にもよるだろうがクロノが城から出た後にカエルが城に戻っていた場合もリーネ救出は可能だろう。見つかったはずの王妃が部屋にいたはずなのに再び行方不明になっている。最後に部屋から出たのは赤髪の不審者という情報。それを従者達から聞いたカエルは急いで赤髪の捜索を開始したに違いない。街中で赤髪を目撃するものの肝心のリーネは見当たらない。赤髪は王宮を一人で出たからその正体が魔族で魔法でリーネを隠したのかもしれない。吐き出してもらわなければならないが、 もし尋問しても吐き出さないとしたら、リーネ様を奪回できない。逃げた先で吐き出すとしたら…と考えながら、追いかけた先でマリノア修道院にたどりつく
背後から監視して、修道院に忍び込み壁を登り、天井から観察していたら、魔族と交戦しはじめた。仲間内の揉めのごとかと思い静観していたが、どうやら違う様子。もしかしたらこの不審な赤髪男は魔族に囚われたリーネを追いかけてたった今ここにたどり着いただけなのかもしれない。その仲間が背後から襲われそうになっている。もし二人が誘拐犯であって他の場所でリーネ様を既に引渡したのだとしても、どのみちに死なれれば不味いから助けよう。という流れでクロノ達と合流する。当初、カエルがノリのいいキャラを演じて魅せるのはクロノ達を油断させる演技で、共に戦う中で信頼を深めていったのかもしれない。
ここまでの筋書きでそれなりにリアリティがあることが明白ではある。本文冒頭のくだり、マールのオーラにリーネ誘拐事件の真相ミステリーが隠されているかのような書き出したけれど、そっちのは政治色が濃すぎる反面、内容がとても複雑になって書くのも読むのも手間がかかると思うが、気になる人は耐えるしかない。
まず解決されてない誘拐の矛盾の一つが、鉄球で人質を拘束していないこと鉄球を用意したのだから、使いどころはあったはず。リーネと大臣以外に鉄球を使ったとすれば誰に使ったか?
例えば修道院を占拠して修道者らに成り済ます為に利用した。成り済ます為の情報を聞き出す為の監禁尋問の際に鉄球を足枷にした。
一通り情報を聞き出して修道者を殺したとして、彼らの遺体がないのは食べられたか、埋められたかもしれない。いずれにせ殺すのであれば、鉄球を外してから殺すより、鉄球を着けたまま殺す方が確実であり、鉄球をリーネや大臣に装着するのが正解だろう。それでも尚、自由に歩ける状況にしているとはどういう状況だろう?
まさかトイレに行かせる為ではないだろう。そうであれば我々の世界観と似ているということ。
中世ヨーロッパなトイレ事情では、監禁した相手をトイレさせるには、トイレに監禁させるか携帯トイレ(おまる)しかない。清潔な魔族である場合、トイレに監禁して尋問したくないし、おまるにトイレさせて部屋が匂うのも我慢ならないので、トイレの自由は認められていたのかもしれない。
※単純に考えるのなら誘拐したリーネは王家と何らかの交渉をする人質として足枷の跡すら着けないように魔族は配慮していた。
人質を無事に扱う必要がある為に鉄球等の重りは使わず自由を認めていた。でもその場合、リーネ王妃として外交上重要な存在であるというのを十分魔族側は認識している訳であり、リーネを殺す動機が更に低くなるだけだろう。ならば魔族はトイレ事情に気を使った。それが最も確度の高いリアリティになるだろう。エンタメとしてはボツであり、万が一でもトイレシナリオでクロノの実写映画は作れないだろう。
そこで無理やり別のリアリティ案を持ってくるが、それがマールのオーラな世界観についてになる。
オーラという特殊能力があるマールに他者のオーラを感じとる力がもしもあるのだとするならば、人と魔族をオーラの違いで識別できる能力もあるのかもしれない。 マールの祖先であるリーネにも似た力があるとする
魔族がガルディア人に成り済まして王家に潜入してもオーラの違いで擬態していた事がばれてしまう。 その問題を排除して潜入するにはリーネを王家から遠ざけるのが選択肢になり、誘拐の第一動機となる
リーネを誘拐してその姿を観察。更には脅してリーネしか知らないだろう家族等の情報を得て成り済まして王家に入る。殺せばリーネから二度と情報を聞き出せないので殺せない。
しかし、作中、大臣に擬態した魔族はリーネに対して『この世に別れる告げる準備は整ったか?』なセリフを言いいながらリーネを殺すような印象をプレイヤーに与えた
ここが重要なポイントになる。大臣に成り済まして王家に入るのが目的であるなら、リーネに成り済ます為の情報も必要であり、殺してしまえば後々情報が得られなくて成り済ましが難しい。
魔族が人に擬態できるという情報を既にガルディア側が得ているのであればリーネに成り済まして王家に入ったらリーネとしての合い言葉を問われるかもしれない。その合い言葉を引き出す為にも生かしておくとして、 仮に大臣のみに成り済ますことを完ぺきにやりとげても、大臣と王宮の人しか知らない情報を大臣自身が忘れてた場合、リーネを殺していたら、その情報が得られないので、騎士団に疑われてしまうかもしれない。
それらの理由でリーネを殺すメリットがない。リーネを殺すにしても鉄球を着けた状態が監禁する側にとって楽なはず。殺すにしても床が汚れないように絞殺すればいいだけだから、尚、鉄球を装着するのが潜入計画においては重要になる。(トイレの例外はあるだろう。しかしトイレの為に鉄球を外してやったとしても、やはり殺すのであるならトイレに行かす必要がなく、鉄球を外す必要もない訳で…)
リーネに足枷跡すら残るのが外交上のリスクと判断して、鉄球を着けないのなら、尚更、殺す動機がない。。
潜入計画が失敗しそうで犯罪の証拠を消すために殺すのだとしても、『この世に別れる告げる準備は整ったか?』なセリフをヤクラな大臣が言っているときは、まだヤクラはクロノやカエルが部屋に侵入している事に気付いてすらいない。大臣として政治をやる分には計画は順調であるかもしれないのに。じゃあ、殺す理由ない。
それそこが答えだろう。
『この世に別れる告げる準備は整ったか?』なセリフを「人間界に別れを告げる準備は整ったか?」の意味合いで解釈する
リーネを どこかに連れていく予定があるのだとすれば鉄球で拘束をしていない事にも辻褄が合う。
問題(リーネはどこに連れて行かれようとしていたか?)
まず考えられるのは魔界だろう。魔族の王の正体が人間であるので、人間界から嫁候補を連れてこようとしていた等の理由。実際、魔界の王の正体は人間であるが魔族の多くが人間界に敵意を持つ構造があるのなら、その可能性は低い。
とはいえ、オーラな特殊能力があるリーネの正体についてが、魔族が擬態した人間であるのだと魔族側に疑惑されていた場合には状況は変わる。回復魔法のようなものが扱えるリーネならば魔族側としてはリーネの正体が魔族である可能性に着目する。
リーネの正体が魔族であった場合、 その魔族の目的が何なのかは気になるところ。もしヤクラの知る魔界とは別の勢力があるなら、敵対するかもしれない魔族組織がガルディア人に擬態して既にガルディア王家に潜入しているかもしれない。その内の潜入魔族がリーネであるかもしれない。
もしもヤクラが属する魔界に関する情報が敵対する勢力を通じてガルディア側に伝わっているなら、どの程度伝わっているかも確認しなければならない。何人の魔族が擬態して潜入しているか等もリーネを捕まえて聞き出さなければならない。
リーネが魔族ではないことが尋問等で明らかになるとして、尚更鉄球等で自由を奪いつつ監禁しなければならないだろうが、それでも尚、自由に歩ける状況にしているとはどういう状況だろう?
A.トイレの処理に困ったから。
B.リーネの能力(擬態している魔族が判る力)が魔界で役に立つ為にスカウトしようとしていた
AはスルーしてBを掘り下げよう。
作中のヤクラ『この世に別れを告げる準備はできたか?』セリフのときはまだリーネは直ぐ近くにいて、クロノ達やカエルとは距離が離れていた。 殺す気があれば手を伸ばせばリーネを殺せたかもしれないのに、リーネがカエルの後ろに逃げようと向かうのを容認しているようなヤクラだった。
リーネを魔界に連れていくのがあくまでヤクラの目的であれば リーネを殺す動機はない。その場合、ガルディア人全体を人質にしてスカウトの交渉するかもしれないとすれば大臣が箱に詰め込まれるという虐待行為についても整合性がとれる
つまり魔界には敵対する魔族勢力がいて同族に擬態してスパイが紛れ込んでいる。スパイを探す為にリーネの才能が欲しかったヤクラ。リーネ誘拐の目的が魔族による王家への潜入とリーネの才能の確保の2つならば、一石二鳥の誘拐事案になる。 リーネがスカウトできない場合は、王家への潜入をしない事を条件にして魔族側が譲歩するのかもしれない。
マールがリーネに勘違いされて王家に入った頃、ヤクラはリーネが逃げ出して戻ってきたと思い、確認する為にマノリア修道院に戻った。しかしリーネは逃げ出していなかった。ヤクラな視点では仲間の魔族が計画を無視して勝手にリーネに成り済まして潜入しているのだ思ったかもしれない。しかし仲間達は勝手に潜入等をしていなかった。リーネと同じ顔をした者が王家にいること。それがどういうことなのか。リーネの代役をガルディア側が用意しての事件をあたかも解決した事にして王家の見栄のようなものを取り繕うとしたら、このまま放置で問題はないだろう。リーネに扮した魔族を送り込む際には、再び誘拐して情報を聞き出して、成り済ませば良いこと。だが、疑惑する。その影武者は本当の事を話すだろうか。何も言わないなら催眠術などで引き出せば良いことかもしれないが、もし敵対する魔族側が影武者として送り込んできたのなら、このまま泳がせて行動を調査した方がいいのかもれない。しばらくは様子を見よう。とりあえず今はリーネと交渉は成立しそうであり、リーネに人間界に別れを告げる心の準備を整わせている。と、そのときクロノ達がやってきた。




