第5話 事件ってつきものだよね
事件が起こらないといいなと思いつつ、内心楽しみにしながら迎えた朝の六時、つまり、一人で高校へ登校する日になった。自転車で通学するけど、あの距離(7kmくらい)を自転車で登校するのって体がしんどいことが目に見えてて心もしんどい。ちなみに琴夏はたぶんまだ起きてない、というかたぶんあと一時間は起きてないと思う。
なんでこんなに早起きしているかって?それは支度をとっとと済ませてゲームをするために早起きしてる。支度は前日にしておけばいいのにと思うかもしれないけど、こまごまとした準備は朝じゃないとやりにくいのよね...
お弁当系はあとで支度するとして、まず準備するものは...今日は特になさそう。というか、今思い出したんだけどお弁当は明後日くらいからだからまだいらないじゃん。
それから布団でだらだらゲームをすること四十分ほど、朝ごはんの時間になったので朝ご飯を食べる。なぜこんなに早いかというとね父親の出勤がちょうどこのくらいの時間で、早すぎず遅すぎずでちょうどいいからこの時間になってるっていうだけ。今日のおかずは目玉焼きとウインナーの私の大好きな組み合わせ!だから気分が学校がなければハッピーだったのに... そんなこと言っていても学校はやってくるから朝食を食べて、着替えて、七時半になってからいってきますを言ってから出発。どうでもいいけど私は食べ終わってから着替えることが多いかな。
自転車を漕ぐことかれこれ三十分、学校に到着したけどもうくたくた。こんなので持久走は大丈夫なのか今からとても不安。最初からまともに走るつもりは皆無だけどね。まあそんなことは今はどうでもいいからとりあえず教室へ向かう。ぐるっと回るような格好になってるけどこればっかりは土地的にいたし方ないから半分あきらめ。
それから階段を三階まで上がって教室を見てみる、当然ながら琴夏はいないのは予想通り。彼女はおそらく二十分後くらいに来るだろう。また予想外のことがあって、それはまさかのこの教室トップバッターだったということ。どうやらギリギリに来る人が多いらしい。今日は特にすることがないからいったんお昼寝...
していたら目の前に琴夏がいた。
「おはよ~」
「おはよ」
「気持ちよさそうに寝てたね」
「そりゃあ、ねぇ。することがなかったら昼寝くらいはするでしょ」
「それもそうだね」
なんて話していたらチャイムが鳴った。なったけどなぜか入ってきた先生は高松先生ではなかった。
そしてその知らない先生が転校生が来ますと言っていて少しいやな予感がした。
...その予感は的中し入ってきたのは明らかに幼いとはいえ高松先生であった。